「こんなの、もう結婚じゃん！」もはや夫婦みたいなアンとシャル――夏アニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』アン役・貫井柚佳さん＆シャル役・水中雅章さんインタビュー【後編】

「シャル、結構デレてるな」

――お互いのキャラクターへの印象の変化や魅力を感じる点もお聞かせください。まずは貫井さんから見たシャルは？

貫井：改めて見てみると「シャル、結構デレてるな」って（笑）。結構早い段階からデレてくれていて、でもふたりともお互いを思いやるからこそお互いの気持ちに鈍感で…もはや「こんなの、もう結婚じゃん！」とたくさんやきもきしちゃいました！（笑）（水中さんへ）思いませんでしたか？

水中：確かに夫みたい、微笑ましいですよね。

貫井：4話終盤の夕日の中の2人のシーンなんて、もう本当に素敵すぎて…！最初の頃、特に1話では照れる少女をシャルがからかうシーンが多かったけど、今思うと貴重だったなと。

水中：そういうシーンが徐々になくなっていったよね。からかいじゃなくて、ただの注意でアンの面倒を見ているから故で。そう考えるとシャルもさらに大人になったなと思います。1話のシャルは人間への不信感からああいう態度をとってしまったけど。

貫井：100年も生きていたら、あまり興味や関心を示すこともないと思うんですけど、シャルにとってアンはよっぽど珍しい思考や行動する子なのかな？　そしてシャルもしっかり人を見る目を持っているからこそ、考えが変わっていって、羽を返されてもアンと一緒にいたいと思ったのではないでしょうか。

水中：リズに似ているからというのもあるのかな？　アンを通してリズの面影を見ていたような気がする。

貫井：アンに対しての気持ちと、リズに対する気持ち、似ているようで違うと思案しているようなところもありますよね。自分でも理解できていなくて。

――では水中さんから見たアンは？

水中：アンは一貫してブレていないと思います。1話からそれなりに強い少女で、世間知らずな部分はあったけど、いろいろな経験やつらい目にもあったりして。普通の人なら心が折れたり、立ち直れないような目に遭っていますよね。

貫井：本当にそうですよね（笑）。

水中：僕がこんな目にあったら「この世界、向いていないかも」と思ってしまうでしょうね。銀砂糖師だったお母さんへの憧れもあるだろうし、妖精が好きということもあって、普通の人とは違うモチベーションで頑張れるところがアンの魅力であり、強さなのかなと思います。そしてめげずに、逆にどんどん強くなっていって。ようやく見せた弱みはシャルがブリジットの元に行ってしまったことくらいで。そこから第2クールにつながっていくので、ここからさらに強いアンが爆誕するのではないでしょうか？（笑）

――アンは砂糖菓子職人としても、スキルやレベルが上がっている気がします。

貫井：特に、誰かのために砂糖菓子を作るという想いやアプローチがすごく変わったと思います。ヒューやキャット、フィラックス公などいろいろな人との出会いによって。

水中：あとシャルの羽を見て、「こういうことか」と理解できたり、解釈する力も高いと思う。

貫井：感受性が豊かだと思いますが、何かから気付いたことすべてが砂糖菓子のアイデアにつながるのは、砂糖菓子への愛情の深さでしょうね。たくさんの出会いの中でいろんなことを吸収し、障害があるたびに強くなるところがすごいと思います。

水中：第3話でアンが作った砂糖菓子をヒューに壊されましたが、評価自体は高かったんですよね。だから素質が元々あったんだろうなと思うし、悩んで努力した結果が報われて、僕も嬉しかったです。

貫井：アニメで描かれている砂糖菓子もとても美しくて。アフレコの時は映像で見られなかったので、アニメでどう描かれるのか楽しみでしたが、完成した映像を見たら、すごくきれいに輝いていて。あとよく壊れないなと。布をかけただけでもダメになってしまいそうで。

水中：それくらい、繊細そうだよね。

第1クールのBD＆DVDはアンとシャルの関係の変化に注目を！

――第1クールのBDとDVDが現在発売中です。見どころやオススメの楽しみ方などご紹介お願いします。

貫井：本編の美しい映像や物語を何度でも楽しんでいただきたいのはもちろんですが、1話から6話が収録された第1巻、7話から12話から収録された第2巻のそれぞれに特製ブックレットが入っています。第1巻には脚本家チームのインタビュー、第2巻では私と水中さんのインタビューが掲載されているんですけど、皆さんがどのような想いを持って作品に携わっているかなど、今だからできるお話もたくさんさせていただいたので、そちらも楽しんでいただきたいです。

また原作の三川（みり）先生の書き下ろし小説もそれぞれ収録されていて、ジョナスの過去のエピソードなど視点が変わったところからのお話も合わせて読んでいただくことで、もっとアニメを楽しめるのではないかなと思います。

水中：パッケージもすごくかわいいんですよね。絵本みたいにきれいで、表紙から裏表紙まで続き絵になっていて。

貫井：ちなみに1巻は春のイメージ、2巻は夏のイメージで、これから第2クールのBDと
DVDのパッケージでは秋と冬で、4巻合わせると四季になっているそうです。1本でも並べたくなりますが、ぜひ4巻そろえて、アンたちの四季を完成させてください。

水中：1巻と2巻で、第1クールの12話まで、いわばアンとシャルの出会いからアンが銀砂糖師になるまでの過程が見られます。アンとシャルの関係性が少しずつ変わっていくところを改めて追っていただいたうえで、第2クールを楽しんでもらえたら嬉しいです。

【DVD】TV シュガーアップル・フェアリーテイル 第1巻

――では14話、そして今後の見どころ、皆さんへメッセージをお願いします。

貫井：ペイジ工房で職人頭として働くことになり、14話ではペイジ工房の5人の職人たちが登場します。ペイジ工房は、アンが所属していたラドクリフ工房とは雰囲気も規模も全然違います。職人が5人しかいない工房ですが、みんなそれぞれとても個性的なので、彼らからアンがどんな刺激や影響を受けるのかが見どころの1つです。そして今後、新たな妖精もたくさん登場します。物語のカギを握る重要な妖精たち…ぜひ注目してください。また第1クールでもきれいな砂糖菓子がいくつも描かれていましたが、第2クールでも本当に美しくて素敵な砂糖菓子が出てきます！ぜひ楽しみにしてください。

シャルを取り戻す条件として、アンはペイジ工房の再建をすることになり、銀砂糖師になって任された最初の仕事ということで、困惑したり、動揺することもありますが、任務をやり遂げようという気持ちの強さは今までと変わりません。シャルが待ってくれると言ってくれたことを原動力にして、どんどん強くなっていくアンの姿を見守ってください。

水中：アンとシャル、工房の長・グレンさんのやり取りが出てきます。まずそこが見どころかなと思います。シャルに関する事件もあったりして。そしてアンはここで思わぬ再会を果たし、ペイジ工房再建のためのヒントを得ますが……。この再会から新たな展開が生まれて、ペイジ工房の人たちを巻き込んでいきますので、今後にご期待ください。

――シャルの身にもいろいろなことが起きますね。

貫井：シャルはブリジットさんの「会わないで」という言いつけも聞かないで、ちょくちょく会いにくるし（笑）。

水中：個人的には演じていて、めちゃめちゃ待っている感があるんですけど（笑）。第1クールでのアンとシャルの甘いシーンが好きだった方にも喜んでもらえるのでは？

貫井：第2クールの前半からフルスロットルで、とてもいいです！

水中：この取材時点では16話までアニメを見させていただきましたが、とても素晴らしくて、男性ではあるけどドキドキしてしまいました（笑）。

貫井：銀砂糖師になったことでまた新たなスタートを歩み出したアン。また様々な困難が降りかかってきますが、ハラハラしながら、応援しながら見ていただき、アンとシャルとミスリルのわちゃわちゃを楽しみつつ、シャルの美しさや2人のシーンにたくさんときめいてください！

TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第2クール作品情報

放送・配信情報

2023年7月7日（金）より放送開始！
■放送情報
AT-X：7月7日より　毎週金曜日 21時30分～
※【リピート放送】毎週火曜日9時30分～／毎週木曜日15時30分～
TOKYO MX：7月7日より　毎週金曜日 22時30分～
BS朝日：7月7日より　毎週金曜日 23時30分～
サンテレビ：7月7日より　毎週金曜日 24時00分～
KBS京都：7月8日より　毎週土曜日 23時30分～
※放送開始日・放送時間は変更となる場合がございます。予めご了承ください。

■配信情報
dアニメストア、DMM TVにて地上波先行・最速配信決定！
・dアニメストア、DMM TV　7月7日より　毎週金曜日 22時00分～
その他サイトも7月14日金曜日 22時00分～以降順次配信予定！
※配信情報は変更となる場合がございます。予めご了承下さい。

第2クールイントロダクション

人間が妖精を使役し、砂糖菓子が幸運をもたらすと信じられている世界――。

そこで聖なる砂糖菓子を作る特別な砂糖菓子職人“銀砂糖師”を目指す少女・アンが
旅の護衛として雇ったのは、戦士妖精・シャルだった。

態度は尊大だが、傍にいることを約束してくれたシャルにアンは心惹かれ、シャルもまた砂糖菓子作りへの情熱を貫くアンから目が離せなくなっていく。

様々な困難を共に乗り越えながら、互いにかけがえのない存在となる二人。

そして、翌年。アンは二度目の砂糖菓子品評会で王家勲章を授与され、ついに銀砂糖師の称号を得る。

だがその陰で、シャルはアンを妬む者の陰謀を暴くために、ペイジ工房の長の娘・ブリジットと取引をしていた。

羽を渡してブリジットに使役される身となり、アンのもとから去っていくシャル。

茫然としながらも、自らの手でシャルを取り戻すことを決意するアン。

銀砂糖師となったアンの新たな試練が始まる――！

STAFF

原作：三川みり（角川ビーンズ文庫刊）
原作イラスト：あき
監督：鈴木洋平
シリーズ構成：水上清資
キャラクターデザイン：飯塚晴子
サブキャラクターデザイン：古木舞
美術監督：鈴木朗
色彩設計：日野亜朱佳
撮影監督：間中秀典
編集：近藤勇二（REAL-T)
音響監督：明田川仁
音響効果：安藤由衣
音響制作：マジックカプセル
音楽：椿山日南子
音楽制作：フライングドッグ
アニメーション制作：J.C.STAFF
製作：「シュガーアップル・フェアリーテイル」製作委員会
OPテーマ：「サプライズ」中島 怜
EDテーマ：「door」東山奈央　

CAST

アン・ハルフォード：貫井柚佳
シャル・フェン・シャル：水中雅章
ミスリル・リッド・ポッド：高橋李依
ヒュー・マーキュリー：前野智昭
キャット：寺島拓篤
ジョナス・アンダー：川島零士
キース・パウエル：上村祐翔
エリオット・コリンズ：興津和幸
ブリジット・ペイジ：真野あゆみ
キャシー：山根綺
ベンジャミン：鈴木みのり
オーランド・ラングストン：岡本信彦
キング：沖野晃司
ヴァレンタイン：田丸篤志
ナディール：千葉翔也
グラディス：斉藤壮馬　
ノア：石見舞菜香

公式サイト
公式ツイッター（＠sugarapple_PR）
ハッシュタグ：#シュガーアップル