夏アニメ『はたらく魔王さま!!』2nd Season:日笠陽子さん×東山奈央さん×伊藤かな恵さんインタビュー|ヒロインたちが「があるずとおく」と称したイデアリンク修行に奮闘した13話、声優陣の頑張りに隠れた裏話も!?
3人から見た主人公の真奥の印象と魅力とは?
――ここまでキャラを通して真奥と接してきた皆さんへ、真奥に魅力を感じる点をお聞きしたいと思います。
日笠:第1期の取材でそういう質問が多かった気がする。
東山:私はちーちゃんを演じているからか結構、真奥さんのことが好きで。頼りがいがある好青年の先輩だし、困った時には助けてくれるし、どんなピンチでも跳ね返してくれるカッコよさは第1期から変わらなくて。第2期に入ってからは自分の生い立ちや恵美との微妙な距離感についても、ちーちゃんには素直に話してくれる等身大なところにも好感が持てます。たまに配慮が足りてないこともあるけど、ちゃんと考えているし、アラス・ラムスへの接し方もいいお父さんみたいで……好き。
日笠:ストレートに言うじゃん!
伊藤:正妻の余裕が(笑)。
日笠:第1期では、真奥に対してブチ切れまくっていた印象が強くて、第2期もそのイメージで真奥にキレまくっていたら、「キレすぎです」と注意されて(笑)。第2期では、1期ほど怒りが必要ではなくて、ここまで一緒に戦ってきた上での2期なんだなと理解するまでにちょっと時間が必要だった記憶があります。その感情の変化に恵美だけではなく、私も戸惑っていた気がします。「認めたくないけど、アイツはいいヤツっぽいし」みたいな。
――アラス・ラムスが来たことで、真奥に対して「パパなんだからしっかりしなさい」的な部分も。
日笠:確かにそうですね。
伊藤:鈴乃は2人と違って、魔王城の隣りに住んでいることもあって、普段から部屋を行き来できて、困った時には声をかけて。何かあったら「真奥、いいか?」と入ってくるシーンを結構、録った気がします。
真奥の事を判断するのは恵美だと思っているけど、鈴乃自身は最初、怒りから入ったけど、中立な立場で見守ってきて、「もしかしたら、いいヤツなのかな?」と気持ちが変わってきて、第2期の2nd Seasonになって、どんどん話数が進んでいくと、真奥の過去も含めて、包み込んであげるシーンも出てきて。
一緒に戦ったり、行動することが増えてくるので仲間や友情に近い気持ちが膨れ上がっている気がするし、ちゃんと信頼しているのをセリフからも感じています。
漆原は堕落しているけど最後の切り札的なカッコよさも。芦屋の担当は「主夫」!?
――鈴乃は真奥たちの部屋の隣りに住んでいますが、もし伊藤さんの隣りに真奥たちが住んでいたら?
伊藤:真奥だけなら、まだいいかもしれないけど、芦屋と漆原の3人になると、個性が爆発しているのですごくうるさそうだし、大変そう(笑)。アニメでも鈴乃がよく「うるさい!」と言いながら入ってくることも多いので。奈央が言っていたように真奥は頼りになりそうだけど、他の2人と一緒になると……。にぎやかで楽しそうですけど。
日笠:漆原がね。食べたスイーツなどそのまま捨てて、ゴキブリを発生させたり。
伊藤:でも2期ではそんな漆原のカッコいいシーンも出てくるようになったしね。
東山:困った時に最後の切り札みたいに登場するからズルいし、カッコいい。
伊藤:何かを調べたり、頭の回転も速いし、意外と何でもできるんですよね。ネットにも強いから。真奥ほど強くないけど、時間稼ぎをしてくれたり、かばってくれることもよくあって。
東山:元々、天使だから、天界から攻めてきた人たちに対して、顔がきく感じで足止めしてくれたり、「それができるのは確かに漆原だけだ」って。あと漆原の好きなところがあって、アラス・ラムスが登場して、「アラス・ラムスですら食器を片付けるのに、お前はなんて体たらくなんだ」と芦屋にしかられた後、ホントに一瞬だけなんですけど、漆原もちゃんと食器の片付けたカットが差し込まれていたのがたまらなくて。漆原もアラス・ラムスに影響を受けて、ちょっと成長したんだって。
日笠:アラス・ラムス最強説があるよね。
伊藤:漆原が末っ子ではいられなくなったしね。
――漆原は普段があまりにも堕落し過ぎているから、いざという時のギャップで好印象になるから得ですよね。それに比べて芦屋はかわいそう……。
東山:あんなに頑張っているのに。芦屋のキレ芸は好きです。
日笠:芦屋の担当は主夫だからね(笑)。家事全般担当で。
伊藤:いい嫁。お財布のひもをキュッと締めてくれるし。
日笠:ママ?
東山:ママポジ多くないですか?(笑) (芦屋役の)小野(友樹)さんが、芦屋がガミガミ怒るシーンで何とかおもしろエッセンスを突っ込めないかなと、人知れずチャレンジを入れているとおっしゃっていました。「ここまでだったらイケるかな」と絵よりも若干はみ出して、おもしろくやってみて、リテイクが来るかどうかのせめぎ合いをされていると。
伊藤:第2期の1st Seasonの収録が始まって、芦屋の声を聴いた時、「これ! これ!」って。芦屋のキレ芸が好きで、「この空気感、好き!」って思ったことを覚えています。
日笠:シリアスなシーンが多い中で、唯一シリアスに関わってなかったという部分もあるけれど(笑)。芦屋は『はたらく魔王さま!』の象徴的な存在なのかも。
東山:でも芦屋も今後、すごいことになって……。
日笠:ちょっとカッコいいシーンがあるよね。
伊藤:芦屋ファンの方はご期待ください。