『わたしの幸せな結婚』連載インタビュー第三回：斎森香耶役・佐倉綾音さん｜「強い心で自分の正義を振りかざす様子を容赦なく演じたいと心掛けていました」

二〇二三年七月五日より『わたしの幸せな結婚』のTVアニメがTOKYO MXほかで放送開始となりました。

『わたしの幸せな結婚』（顎木あくみさん著、月岡月穂さんイラスト）の舞台となるのは、日本古来の美意識と西洋文明の流行が織りなすロマンの香り高い明治大正を思わせる架空の時代。継母たちから虐げられて育った少女・美世が、孤高のエリート軍人・清霞と出会い、ぎこちないながらも、互いを信じ、慈しみ合いながら、生きることのよろこびを知っていく――〝愛〟と〝異能〟が紡ぐ、異色のシンデレラ・ストーリー。アニメ制作を手掛けているのは『メイドインアビス』などを手掛けるキネマシトラスです。

アニメイトタイムズでは『わたしの幸せな結婚』のメールインタビューを連載形式でお届け。第三回：斎森香耶役・佐倉綾音さんです。キャストトーク付きリアル＆オンライン同時先行上映会では「香耶だって被害者」とお話されていた佐倉さん（さらにゆり江さん好き好きファンクラブの会員であることも明かされていました）。どのような思いで香耶に向き合われたのでしょうか。

アフレコでは“信じ込んでいる強さ”を意識

──アニメ『わたしの幸せな結婚』発表当初のコメントでコミカライズの高坂先生の作品に対し「どれとも違う独特な雰囲気が今作には流れており、きっと顎木先生とのタッグがそうさせているのだろうなと感じました」とコメントされていました。『わたしの幸せな結婚』で魅力的に感じた部分などを教えて下さい。

斎森香耶役・佐倉綾音さん（以下、佐倉）：儚く浮世離れした空気感の中でえげつない現代版シンデレラが執り行われている…という印象の作品でした。
原作の漫画本編はモノクロのはずなのに、景色や彩りが見えるようで、その耽美な雰囲気がとても好きだなと感じています。

──美世の異母妹・斎森香耶役に決まったときのお気持ちや香耶の印象や、オーディションの時のエピソードなどを教えてください。

佐倉：思う存分やっちゃってる感じのオーディションテープを提出していたので、思う存分にやっちゃっていいってことですか？と思いました。

ここまで振り切ったキャラクターを演じていいとGOが出る機会もなかなかないので、アフレコがとても楽しみでした。

──香耶を演じるにあたってどのようなところを大切にしたいと考えられましたか？

佐倉：自分の言動・行動・生き方が間違っていないと信じ込んでいる強さを意識して演じました。それも幼い頃から刷り込まれたものなので、疑いようもなく、強い心で自分の正義を振りかざす様子を容赦なく演じたいと心掛けていました。