ディズニー&ピクサー『マイ・エレメント』制作の裏側を明かすスタッフコメントが公開! エレメントの世界に隠された多くの挑戦とこだわりとは?
2023年8月4日(金)に劇場公開となるディズニー&ピクサー最新作『マイ・エレメント』。
本作では、火・水・土・風のエレメントたちの世界や、そこでの暮らしがピクサーによる美しい映像で描かれています。
このたび、エレメントの世界を表現するための挑戦やこだわりなど、制作の裏側を明かすスタッフ陣のコメントが公開となりました!
制作の裏側を明かすスタッフ陣のコメントが公開
火と水のキャラクターを魅力的に描くため、本作ではピクサースタジオ史上例を見ない、真新しい制作プロセスが取り入れられています。
ピクサーは『トイ・ストーリー』(96)で世界初の長編フルCG アニメーション映画を制作するという前人未踏の挑戦に始まり、『モンスターズ・インク』(02)では主人公サリーのリアルな毛の質感を再現、『ファインディング・ニモ』(03)ではこれまで描けなかった水面の光の反射や波の動きからリアルな海の世界を表現するなど、最新技術を駆使して、様々なもしもの世界における不可能を可能にしてきました。
そんなピクサーが新たに挑むのは、火・水・土・風のエレメントたちが人間のように暮らすエレメントの世界。主人公の火の女の子・エンバーの火は風になびきながら動きに合わせて形が変わり、水の青年・ウェイドの水は表情や身体の動きに合わせ波打ち、滴が落ちるなど、高い再現度が注目を集めています。
制作陣は、このふたりの火・水としての躍動感とビジュアルのバランスをとるために、非常に苦労したといいます。
本作でキャラクターエフェクトを担当したスティーブン・マーシャル氏は「今までの作品ではキャラクターを描くアニメーションの作業が完了した後にエフェクトを施してきました。そのため、僕たちがエフェクトの作業を始めるときにはキャラクター部は仕事を終えているので、僕たちはアニメーション部など他部署と連携を取り合うことはありませんでした。しかし『マイ・エレメント』のキャラクターは非常に細部までこだわって作られているためキャラクターの動きに合わせて火や水の形状を変える必要があり、これまでのやり方は通用しませんでした。そのため、新たに制作の初期段階からキャラクター部やアニメーション部とも密にコミュニケーションを取るというこれまでにない制作プロセスを取り入れました。この挑戦によりこれまでできなかった大きな動きや速い動きをしてもバランスの取れた自然な火と水のキャラクターを完成させることができたのです。」と語り、表情豊かに感情を表し、街を駆け回るふたりの主人公が、これまでとは異なる多くの挑戦とこだわりによって生み出された渾身のキャラクターであることを明かしました。
さらに、火や水の動きをリアルに見せるCGの表現方法も挑戦の連続だったといいます。ビジュアルエフェクトを担当したサンジャイ・バクシ氏は「最初の挑戦はエンバーの火をどうリアルに見せるかということでした。火の写真や動画をたくさん見て、リアルな火に漫画っぽい顔をつけてみたりもしましたが、どれもうまくいきませんでした。次にウェイドの水の動きを自然に見せるためにも試行錯誤を重ねました。これまで不可能を可能にしてきたピクサーでも、『ファインディング・ニモ』が作られるまで私たちは水の扱いがわからなかったくらいで、今回もやはり水をCGで描くのはとても難しかったです。『マイ・エレメント』ほどの難しい課題に直面したのは久しぶりでしたが、それでも私たちは難しいことに挑戦することが好きなのでとても楽しかったです。」と語り、制作陣の技術と前向きなチャレンジ精神によって生み出されたエンバーとウェイドのビジュアルに込められたこだわりを明かしました。
このような制作陣の新たな挑戦でさらに磨かれたCG技術により、ウェイドの体には光の反射による透明感や、熱々の食べ物を口にして沸騰するといったリアルな水の性質が反映されており、エンバーもバイクで走る疾走感に合わせて火が風に揺れたり、ついアツくなると大きく燃え、不安になると灯火のように弱く燃えるなど、動きや感情に合わせて燃え方が変わる繊細な火が見事に再現されています。
『マイ・エレメント』作品情報
2023年8月4日(金) 全国ロードショー
監督:ピーター・ソーン(『アーロと少年』)
プロデューサー:デニス・リーム(『カーズ2』、『スター・ウォーズ エピソード 3/シスの復讐』)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン