『マイ・エレメント』ピーター・ソーン監督、『すずめの戸締まり』新海誠監督による対談動画が公開!
昨年公開されたディズニー&ピクサーの最新作『マイ・エレメント』で監督を務めたピーター・ソーン氏と、『君の名は。』『すずめの戸締まり』などを手掛ける日本を代表するアニメーション監督・新海誠氏のスペシャル対談動画が、このたび公開されました。
新海監督がSNS上で『マイ・エレメント』の作品について感想を述べたことをきっかけに、おふたりの交流がスタートし、昨年11月に本対談が実現。日米のトップクリエイターによる対談動画はディズニープラス公式YouTubeにて公開されています。
『マイ・エレメント』ピーター・ソーン監督、『すずめの戸締まり』新海誠監督による対談動画が公開!
今年(当時)8月、新海誠監督は劇場で映画『マイ・エレメント』を鑑賞。「作り手があらゆる手法でこちらの感情を動かそうとしてくれている、最高峰のビジュアルを届けようとしてくれている、そういう志に溢れている作品でした。映画から透けるそういう態度とその技に感動するのです。背筋が伸びました!」とXでポストしました。
このコメントに対し、ピーター・ソーン監督が反応、「なんと光栄な!新海監督の作品は素晴らしく、私や多くのスタッフにインスピレーションを与えてくれました」とポストしたことを機に、日米のトップ監督による交流が始まりました。
そしてそんなX上でのやり取りをきっかけに、新海監督の渡米のタイミングで、サンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオを訪れることになり、二人の対談が実現しました。11月中旬、新海監督がサンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオを訪問。ピクサー・スタジオのクリエイターたちとQAセッションを行い、意見交換をしました。
そしてその後ピーター・ソーン監督と新海監督の1時間に及ぶロング対談が実現したのです。ピーター・ソーン監督と新海誠監督は互いの家族に思わぬ共通点があったことがわかるとすぐに打ち解け、対談が軽快にスタート。
観客とのコネクト、映画製作のプロセス、などのテーマについてお互いのスタジオの共通点に安堵したり、相違点に驚いたりしながら、お互いを”Makoto”、”ピーター”とファーストネームで呼び合いながら和気あいあいのムードで行われました。
新海誠監督は、最初は周りの数人に見て欲しいと思って作った商業デビュー作『ほしのこえ』からキャリアが始まり、10万人超えの観客を集めた『言の葉の庭』までファンに励まされてきた30代。次の『君の名は。』では約2,000万人もの観客動員を記録し、『天気の子』『すずめの戸締まり』と大規模公開作が続き、何千万人の方々に映画を楽しんでもらうには何をやればいいかを考え続けた40代、と自身のこれまでを振り返り、ピーター・ソーン監督も、共同監督から製作途中で監督に替わった映画デビュー作『アーロと少年』と今回の『マイ・エレメント』での製作プロセスの変化を語りました。
お互いに製作スタッフと何度もブレストしながら物語を作っていく部分は共通しているものの、ピクサーではたくさんのストーリーアーティストが居るのに対し、新海監督は原案から脚本まで自身1人で仕上げていることを聞いたピーター監督は感心し、逆に新海監督はストーリーアーティストの存在を羨ましがったり、ほぼ3年ごとに新作を発表している新海監督は、『マイ・エレメント』が製作期間7年というのを聞いて驚いたり、とお互いへのリスペクトを伝えながら次々と質問を交わしました。
他にも、ピーター監督が『マイ・エレメント』製作中に父親が、続いて母親が亡くなり、当初予定されていた物語からどんどんエモーショナルな面が強くなっていったことや、ピーター監督が大泣きしたという『すずめの戸締まり』のクライマックスシーンは新海監督が最初から決めていたもので、そのシーンから映画全体を作り上げていったこと、など次々と語り合い、話が尽きない対談となりました。
対談の終わりには、お互いプロセスは違っても、良い作品を観客の皆さんに届けたい、という同じ想いで映画を作っていることを認め合い、良い関係を続けていくことを確認して、固い握手を交わしました。
『マイ・エレメント』作品概要
あらすじ
ある日偶然、自分とは正反対で自由な心を持つ水の青年〈ウェイド〉と出会う。
ウェイドと一緒に初めて世界の広さに触れたエンバーは、ふと自分の新たな可能性を考え始める――私の本当にやりたいことって…?
火の世界の外へひそかな憧れを抱くエンバーだが、この街のルールは、“違うエレメントと関わらない”ことだった…。
正反対のふたりの出会いは“エレメントの世界”にどんな化学反応を起こすのか?
キャスト
(C)2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
『すずめの戸締まり』作品概要
あらすじ
「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。
彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、
まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…
やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。
―星と、夕陽と、朝の空と。
迷い込んだその場所には、すべての時間が溶けあったような、空があった―
不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。
キャスト
(C)2022「すずめの戸締まり」製作委員会