アニメ『英雄教室』川島零士さん(ブレイド役)×ブリドカットセーラ恵美さん(マリア/マオ役)インタビュー|自身の陰と陽の部分が反映されているかもと感じたマリア&マオでの演技【連載第5回】
フィギュア化して欲しいキャラクターを提案!
――マリアとマオの見た目の印象はいかがですか?
ブリドカット:いやぁ〜、どっちも好み(笑)。マリアは、三つ編みメガネっ子キャラなんて最高じゃないですか。三つ編みメガネでおどおどしている、ある程度おっぱいもある。最強ですよ! マオはマオで女王様感があって、セクシー路線まっしぐら。属性モリモリな2人は超ドストライクですね。こういう女性キャラは大好きです!! マリアもマオもフィギュア化しないかなぁ。
――マオはあの格好でプロポーションがいいですからね。マリアも制服を着てはいますが、サイズ的にはマオと一緒なんですよね?
ブリドカット:マリアもないように見えますけど、実際はちゃんとあります。女性陣はみんな豊かで、特に正妻……と言っていいかわからないですけど、アーネストはボインボインですからね。男性としては、どうですか?(笑)
川島:おしとやかな(キャラの)制服の下にそんな豊かなものが秘められているのかと思うと……。
ブリドカット:でも、川島くん的には(好きなキャラは)クーちゃんでしょ? 知ってるよ(笑)。「親さま」と言われるのが好きなんだよね。
川島:いや、そうですけど(笑)。マオに言い寄られるシーンはグッときました。
ブリドカット:あと、マリアのスカート丈も好きなの。みんな短い中で、マリアだけが長めで。優等生な感じがマリアらしいです。マオになったら短くなって「ヒラヒラはよいものだな」と言うのも可愛いですよね。
――服のことでいえば、服が破けるシーンも多いですけど、率直にいかがですか?
ブリドカット:最高ですね!!(即答)
川島:答え方がほかの女性陣となんか違うような……?(笑)
ブリドカット:あれ?(笑)私、もともと女の子のフィギュアとかが大好きだから、というのもありますけど、この作品はカットの描写、身体の見せ方が上手いと思うんですよ。わざとローアングルにしてお尻をみせるシーンとか結構ありますし。例えば、第5話のブレイドがアスモデウス(魔剣)を持ってマオと戦うシーンで、防御壁が押されてズザザザとなるじゃないですか。そこで一度グッと堪えたあとのカットが、お尻のカットなんですよ。
そういうシーンでの絶妙な見せ方が上手いなって。露骨に出せばいいというものでもなくて、見えそうで見えないからこそ良い、ってことがあるじゃないですか。ただエロいだけじゃないのが面白いなと思います。
――では、ほかに気になるキャラクターを挙げるなら誰ですか?
ブリドカット:いや〜、難しいですね。可愛さの飛び抜け方でいうなら、やっぱりクーちゃんの天真爛漫さは(木野)日菜ちゃんしかできないと思うし、アーネストは正妻の良さがあるし、ソフィは無口なところが良いし、同じ無口でもイオナはアンドロイド感が強いから棲み分けされているし、イェシカは明るくて友だちになりたいし、クレアはすごく優しいから怪我をしたらヒールしてもらいたいし……みんなそれぞれの良さがあるから選べない!(笑)
川島:女性のフィギュアが好きだと言っていましたけど、フィギュアにするならどの子が一番ですか?
ブリドカット:あぁぁぁぁぁ(声にならない叫びを発しつつ悩む)。
……欲しいのはアーネストかな。アスモデウスの状態で炎を表現しつつ、絶妙にボディラインが見えるように形成して欲しい。炎のエフェクトはグラデーションをかけて肌色から絶妙に炎になっている感じで、でも出ているところは出てまっせ! みたいなのがいいですね(笑)。
――具体的ですね(笑)。川島さんはプロポーション的なところも含めて、フィギュアで欲しいのは誰ですか?
川島:そういう話になると、クーちゃんから変わってくるんですよね……。
ブリドカット:え〜! 人化した小さなクーちゃんと、(元の姿である)ドラゴンのセットとか良くない?
川島:(悩みつつ)先に言わせていただきたいのは、『英雄教室』のキャラって脚のラインがめちゃめちゃ綺麗ですよね。
ブリドカット:わかる。絶妙に肉質感があっていいよね。
川島:最近イラストを練習している身としては、この脚がすごいなと思うんですよ。
ブリドカット:確かに。コミカライズの岸田こあら先生もすごく素敵なタッチで描かれますけど、アニメはアニメで、マオならこの腰から太ももにかけてのラインが絶妙だし、内股の膨らみもいいよね!
川島:そういったことを考えると、フィギュア化して欲しいのはマオかなぁ。翼を開いていて、腰回りの布がひらっとなっている状態(のポーズ)になるんだろうなと。いろいろな曲線があって、めちゃくちゃよさそうですよね。
ブリドカット:造形として素晴らしいし、躍動感があるよね。
川島:あとイェシカもいいな。
ブリドカット:イェシカは健康的な感じがいいよね。ぜひ、武器の扇も作っていただいて、扇を開いたバージョンと閉じたバージョンを付け替えられるようにしてもらいたいです!
自分の陰の部分と陽の部分が、マリアとマオに反映されているかもしれない
――作品にちなんだこともお聞きします。ブリドカットさんにとって“フツー”の幸せとはどんなことでしょうか?
ブリドカット:私、先日靭帯をやってしまって。これが載る頃にはかなり良くなっていると思いますけど、当たり前って本当に幸せだったんだなと痛感しました。怪我をすると当たり前に歩行していたスピードで歩けないし、電車にも乗れないんですよ。電車って、1分足らずで乗るじゃないですか。それができなくて……。
川島:言っていましたね。
ブリドカット:両手で松葉杖をついていた頃は、生きていることがつらかったぐらい、当たり前って幸せだったんだなと感じました。本当にいろいろな方に助けられ、優しさや幸せをわけていただきましたので、皆さんに感謝をして私も返していけたらいいなと思っています。真面目な話をしちゃいましたね(笑)。
――好きなことを熱く語るのも、真面目なところも、どちらもブリドカットさんの良さですよ。
ブリドカット:ありがとうございます。新人の頃は一生懸命頑張らなきゃ! となりすぎたあまり、素の自分を出せずにいて。気がついたら「真面目そう」とか、ハーフだからか「お高くとまっていそう」「怖そう」とかよく言われていたんです。それがすごく悔しくて悲しくて。素の自分は純粋にゲームやアニメが大好きで、小さい頃から声優になりたくて、お芝居が好きでこの世界に入ったのに……って。
でも、素の自分のままでいいやと思うようになってからは、だいぶ楽にお芝居ができるようになったし、お仕事でもコミュニケーションを取れるようになりました。マリアも(魔王と人間の)ハーフですから、自分と通じるところがあって共感できるんですよね。
――そういう話にも繋がると思いますが、友達作りは得意ですか?
ブリドカット:めっちゃコミュ障です。お仕事はスイッチが入っているから頑張れちゃうんですよ。でも、お疲れ様でした、と1人になった途端に「どうしよう……あんなこと言っちゃった。本当は気にしているんじゃないかな?」とすごく考えちゃって。自分と喋って嫌な思いをして欲しくないし、お仕事は楽しくやりたいから、どこか虚勢を張っているところもあるんです。
――わかります。共感できる人は多そうですね。
ブリドカット:私はまだ(声優を)10年ちょっとしかやっていませんが、ディレクターさんに対する受け答えの冷たい人がいて現場の空気が悪くなるのを、新人の頃に体感しましたから。それを見て、私はこうはなりたくない、みんなが笑顔で最後まで駆け抜けたいと思ったんです。かといって、無理して嘘をついて笑顔でやるのも違うし……自分らしく無理のない程度に頑張ろうと思い始めてから、いつの間にか皆さんと喋れるようになりました。人は十人十色だから全員に好かれることはないですし。来る者拒まず、去るもの追わず、という感じで、昔より明るくなったんですよ。
ただ、それでも気にするところは気にしちゃいますね。以前この作品のTwitterスペース配信でも話しましたが、キャストやスタッフとご飯にいったときに、ものすごく酔っ払っちゃったことがあって。すっごい反省して顔が真っ青になりました。川島くんにもスタッフさんにも謝罪のDMやメールを送るぐらいには小心者です(笑)。
川島:でも、そのオンオフ感がマリアとマオに繋がっているのかな、と思いますね。
ブリドカット:かも知れないです。自分のこれまでの陰の部分がマリアに反映されているとしたら、陽の部分は、それこそ業界に入ってからいろいろな壁を壊してきた中で産まれた強さだと思うんです。そういう意味では、マオのようなキャラクターは新人の頃は絶対にできませんでした。こういう余裕があって群を抜いて強い存在は、自分の殻をどこかで破ることができたからなのかなって。演じやすかったのは、そういうところに帰結しますね。
――では最後に、マリアやマオを中心とした今後の見どころをお聞かせ下さい。
ブリドカット:第6話以降で個人的にオススメしたいのが、岸田こあら先生のアフレコ現場レポートでも描かれていた「キスシーン」です。このシーンは「怒られないかな?」というぐらいセクシーに演じたので、実際にどうなっているのかぜひチェックしてもらいたいです。
川島:僕は、ブレイドとマオが一緒に「聖魔剣」と言うのが好きなんですよね。マオとやるときは気合を入れてやらないと音圧で負けてしまう、と思ったからこそ、今まで出したことのない必殺技の声が出たんです。「聖魔剣」は『英雄教室』のアフレコが終わったあとも、ふと口ずさんじゃうんですよね。
ブリドカット:私も道端でたまに言っちゃう。不審者だよね(笑)。
川島:その「聖魔剣」がどういう風に描かれるのか僕自身もすごく楽しみにしています。仲間、いや友だちになったマオたちとともに、引き続きよろしくお願いします。
[取材&文・千葉研一]
TVアニメ『英雄教室』作品情報
放送情報
TOKYO MX:7月9日より毎週日曜 23時~
サンテレビ:7月9日より毎週日曜 24時30分~
KBS京都:7月9日より毎週日曜 24時~
BS日テレ:7月10日より毎週月曜 23時30分~
AT-X 7月11 日より 毎週火曜 23時~
※リピート放送:毎週木曜日 11:00 ~/毎週月曜日 17:00~
※放送日時は予告なく変更になる場合がございます
配信情報
各配信サイトにて順次配信開始
イントロダクション
世界を苦しめる強大な魔王と互角の戦いを繰り広げ、痛み分けによって人類を救った勇者がいた――その名はブレイド。
幼い頃から勇者としての素質を認められ、誰もが憧れる存在であった。だが、ブレイドは魔王との戦いのあと、ダメージによってパワーが減退していく中で、こうも思っていたのである。
“ようやくこれで、一般人になれる!”と。
そしてブレイドは、知り合いを頼って「ローズウッド学園」に入学。“フツー”の学生としてトモダチを作り、華やかで楽しいスクールライフを謳歌しようとする。
だが、個性豊かなクラスメイトたちや様々なトラブル、そして英雄を養成するエリート学校であるローズウッド学園が“フツー”のはずがなく…!?
シリーズ累計160万部の超人気ライトノベル『英雄教室』が、満を持してTVアニメ化!
英雄の座を降りた元勇者ブレイドが、“フツー”を求めて奮闘するバトルファンタジー!
目指せ、普通。満喫したい、青春。でも、フツーの青春って一体なんだ!?
スタッフ
原作:新木 伸/イラスト:森沢晴行『英雄教室』(集英社ダッシュエックス文庫刊)
監督:川口敬一郎
シリーズ構成・脚本:ハヤシナオキ
キャラクターデザイン・総作画監督:川村幸祐
副監督:中野英明
総作画監督:小島えり
メインプロップデザイン:実原 登
モンスター&メカデザイン:森木靖泰、松田未来
小物デザイン:あきづきりょう
色彩設計:原田幸子
美術監督:E・カエサル
美術監修:東 潤一
美術:田中伸哉
美術設定:深井亮太
背景:スタジオイースター
3D監督:遠藤 誠(トライスラッシュ)
2Dワークス・CGプロデューサー:永井 努(シフト・アール)
撮影監督:棚田耕平(グラフィニカ)
特殊効果:鳴河美佳(グラフィニカ)
撮影:グラフィニカ
編集:定松 剛
音響監督:山口貴之
音響効果:安藤由衣
録音調整:齋藤 栞
音響制作:神南スタジオ
音楽:中川幸太郎
音楽制作:ランティス
主題歌アーティスト:OP樋口 楓/ED熊田茜音
アニメーション制作:アクタス
キャスト
ブレイド:川島零士
アーネスト・フレイミング:山田美鈴
ソフィ:東山奈央
クーフーリン:木野日菜
マリア/マオ:ブリドカットセーラ恵美
イオナ:内田 彩
クレア:幸村恵理
イェシカ:白石晴香
クレイ:内田修一
カシム:大野智敬
レナード:高塚智人
イライザ:小原好美
国王(ギルガメッシュ):小山力也
アスモデウス:稲田 徹