81ACTOR'S STUDIO講師・中尾隆聖さん、教え子・原紗友里さん、米内佑希さんが語る「声優の魅力・生き方」 声優になりたいという熱い気持ちを持って頑張れば、何か掴めるし、掴ませてくれる場所です【短期連載最終回】
“中尾隆聖の教え子”として歩む
――中尾さんとしては、その根に花が咲いた瞬間というのは、一番嬉しいものですか?
中尾:もちろんですよ。沢山見てきました。花どころか大きな木になって。そういう子たちがたくさんいるので、今後は彼らに支えられて生きていこうかなと(笑)。
原&米内:いやいやいや!(笑)
中尾:ラジオとかにゲストでいいから呼んでね!って思っています。
――このお話だけでも大変貴重だと思いますが、実際の授業は更に為になることばかりなんだろうなと感じました。これからレッスンを受けてみたい!という方に向けて、皆さんが感じる81ACTOR’S STUDIOの魅力を教えていただけますか?
米内:81ACTOR’S STUDIOの一番の良さは第一線で活躍されているプロの方が、真剣に、同じ目線に立って導いてくれるところだと思います。
「こっちだよ! 付いて来い!」というより、プロとして生きる道筋を教えてくれるのはここならではなんじゃないかなと。その距離感も間違えることがないというか。遠からず近からず、仲間として受け入れてくれる。
そういう“居場所”だと思うので、僕らが体験したことを体感してもらって、さらにこの業界を好きになってほしいなと思います。むしろ僕はここじゃなければハマらなかったと思います。隆聖さんに出会ってやっぱりお芝居が好きだなと、この道で食べていきたいと思いましたからね。ここで良かったなと間違いなく思っています。
――米内さんにとって中尾さんは“講師”というよりも、師匠のような存在でもあるということですね。
米内:いやいや、僕なんかが「師匠」というのはおこがましいです。でも……普段は口に出して言えないですけど、「一番影響を受けた声優は?」と聞かれたら中尾隆聖さんってハッキリ答えさせていただきます。ずっと尊敬していますし、超えたいなと思いつつ、超えられない存在です。
中尾:すぐですよ、大丈夫。
米内:せめて並びたい! “中尾隆聖の教え子”としてしっかりとこの道を歩んでいきたいなと思います。
――そこには使命感のようなものもありますか?
米内:もちろんです。僕が大きくなって、中尾さんに「こいつはオレの教え子なんだぜ」って言ってもらえる存在になりたいなと。
中尾:ありがたい限りですね。
原:私もそのセリフ言いたかったのに米内くんに言われちゃった(笑)。養成所ってみなさんが調べると「良いな」と思うポイントが沢山出てくると思うんです。例えば「事務所に直結している」「現役声優に教えてもらえる!」とか。ビジネス的な文言ってたくさんあると思うんですよ。
それももちろん大事なんですけど、ここまでこのインタビューを読んでくださった方にはわかってもらえると思うんですが、そういうビジネス的な側面だけじゃなくて、「人を育てる」ことを考えてくださる場所なんです。
声優になりたいという熱い気持ちを持って頑張れば、何か掴めるし、掴ませてくれる場所です。万が一「声優はやっぱり違うかも……」と思った場合でも、人としての成長も感じさせてくれるはずです。絶対に糧になる。
温かい気持ちになるというか、語彙力がなくて伝えきれないんですけど、全員が中尾隆聖さんを好きになってしまうと思います(笑)。
米内:間違いない!
中尾:(笑)
原:絶対に来てよかったなって思う場所だと思います! 講師の方々もスタッフのみなさまも、一緒に並んでレッスンを受ける仲間も、このタイミングで出会えて良かったなってきっと思える場所なので、「やりたいな」と思っている方はぜひ一歩踏み出してほしいなと思います。
中尾:すごいね。そう言ってくれて本当にうれしいです。
81ACTOR’S STUDIOは「温かい」
――少し前に大久保瑠美さん、駒田 航さん、白田千尋さんにもお話聞きましたが、皆さんも中尾さんの授業が印象的だったとおっしゃっていて。
中尾:みんなにもおばけの話をしましたよ! お祭りやったりとかね。
原:やりましたね〜!「ワッショイワッショイ」。
中尾:「ワッショイワッショイ」っていう発声練習があるんですよね(笑)。三木(眞一郎)の時からずっとですから、すごいですよね。
昔は卒業公演なんていう催しもありましてね。うちでつくったブロードウェイっていうミュージカルの曲があって、それをクロージングのテーマとして歌うこともあってね。
今は卒業公演やらなくなりましたけど、当時は卒業生みんなが「ブロードウェイやった?」って話し合ったりして。8分位の長い曲を動き回りながら歌う大変なものなんだけど、同じ釜の飯を食うというか、そういうのが私は好きなのでね。
さっきの居場所の話にも繋がりますけど、ぜひ同じ釜の飯を食ってもらいたい。それと、同じ空気を吸っている仲間を作ってほしいですよね。そうやって大切なことを覚えていってくれたらと。うちはみんな温かいですよね。ひとりひとりが本当に温かい。自分で言うのもなんですけど、それが一番魅力的なんじゃないかな。
――プロフェッショナルでありながら、アットホームな部分もある。
米内:そうなんです。アットホームなんですよ。
原:81プロデュースって聞くと「大手だし……」と堅そうなイメージかもしれないんですけど、意外に超温かい(笑)。優しいところだよって伝えたいです。
米内:自由の幅が広いと思うんですよ。僕なんかは窮屈さを感じやすい人間なんですけど、専門学校も主体的に学べる場所だったので、その流れにもピッタリと合っていました。本当にここで良かった。
――8月には声優四季講座(体験・入所説明会)が控えています。萎縮しないで応募した方がいいってことですよね。
米内:想像している印象とだいぶ違うと思います。
中尾:そうだよねえ(笑)。私なんかも、ずーっと新人のつもりですよ。声優っていうお仕事は大先輩たちが少しずつ作ってきてくれた道ですから。それを継承しながら、どんどん道を作りながら続けさせてもらっています。