音楽
ReoNaの初の日本武道館公演における「HUMAN」たちの舞台裏

いつまでも忘する事無かれ――約束の日『ReoNa ONE-MAN Concert 2023「ピルグリム」at日本武道館 ~3.6 day 逃げて逢おうね~』が映像化  “HUMAN”ツアー、5周年アニバーサリーイヤーに向けての話題も ReoNaロングインタビュー

約束の場所・日本武道館公演について

――では『ReoNa ONE-MAN Concert 2023「ピルグリム」at日本武道館 〜3.6 day 逃げて逢おうね〜』についておうかがいさせてください。映像作品としては、2年前の8月にリリースされた『ReoNa ONE-MAN Concert Tour "unknown" Live at PACIFICO YOKOHAMA』振りとなりますね。

ReoNa:5周年を迎える中で、自身2枚目となる映像作品が発表できるということがうれしいです。『ReoNa ONE-MAN Concert Tour "unknown" Live at PACIFICO YOKOHAMA』の時は映像でReoNaのライブを見てもらえるのが初めてということもあってドキドキしていたところもありました。今回はセットリストだったり、ライブ全体を通して伝えたい思いだったりが、ギュッと詰め込まれていて。映像としてお届けするにはこの上ないものが出来たんじゃないかなと思っています。

映像チームの629inc.さん、音響収録チームのトシさん(渡辺敏広/binaural inc)……いろいろな方に愛情を注いでいただきながら、あの日のライブを映像化していただきました。

――バンドメンバーの表情を映像で見られるのもうれしいところです。

ReoNa:ミュージシャンの姿も見どころだなとすごく思います。映像の良いところだなと思うのが、繰り返し何度も見られるところで。いろいろな方といろいろなステージに立ってきたバンドメンバーが一人ひとり、ReoNaの音楽に向き合ってくれて、身を削って演奏をしてくださっています。ライブならではの良さもあるんですけど、見たいところを見られるというのは映像の特権だなと思います。

――時折お客さんの表情も映っていて。皆さんが浮かべている表情からも、いろいろと感じるものがありました。

ReoNa:何度も映像を見た中で、どうしてもグッときてしまうのが見てくださっている方々の表情でした。私自身もお歌を受け取ってくださった方の表情を見られるのはすごく尊いものがあって。表情ってなによりも雄弁に物語るものだなと思いました。日本武道館ってとても広い場所ではあるんですけど、客席にいらっしゃる一人ひとりの表情もかなり見えるんです。

――ReoNaさん、もともと鳥目ですよね(笑)。

ReoNa:そうなんです(笑)。

――ReoNaさんの表情もすごく印象的で。「ああ、ここで笑っていたんだな」と確かめられるところもありました。

ReoNa:自分自身、客観的に自分の表情を見られることってなかなかないので、新鮮だったところもありました。私が笑うときって、見ている先の人も笑っていることが多くて、まるで鏡のようでもあるなって。私の目や表情を通して、その場に居てくださった方々の表情も反芻することができるんじゃないかなと思っています。

「c」で手をつないだ意味

――それにしても本当に濃いライブでしたね。

ReoNa:1曲、1曲、思い出がありすぎて、何から語ればいいのかわからないくらいです。ただ、これから届いていく映像なので、反響が楽しみでもあります。この日のためだけに用意したものもすごくたくさんあったので。

――総勢100名を超えるクワイヤをバックに壮大な世界観で歌い上げた「Till the End」も圧巻でしたね。さらに30人を超えるシャドーダンサーズ×ヲタクダンサーチーム・REAL AKIBA BOYZ×会場のお客さんたちとで一緒に踊った「シャル・ウィ・ダンス?」やダンサーチームを入れた「ないない」があったり、「HUMAN」では、ReoNaさんの思い出の写真がズラりと流れる場面もあったり……。「ないない」から「トウシンダイ」への演出もこだわられたところなんだろうなと。

ReoNa:「トウシンダイ」は、今まではスポットライトだけで“半歩先を待つ少女”を表現していていましたが、今回はタップシューズが置かれるという。楽曲ごとに移り変わっていく流れを演出するということは、これまでやってこなかったことで。それも今回ならではです。あれだけ多くの方々の力が借りられたからこそできたものだったと思います。

「ないない」にダンサーさんが入ったのも初めてで、本当にはじめてづくしだったんです。それと「Rea(s)oN」のコーラス部分も――。

――途中から舞台に立たれていた皆さんが手をつないでいましたよね。あの場面がすごく良いなぁって。コロナ禍が落ち着いたとは言え、また違った状況であれば客席で隣の人と手をつなげていたのかな、なんて思ってしまいました。

ReoNa:「会えるって、人に触れるって尊いよね」思ったんです。最初は手をつなぐタイミングを「ここで一斉に」と決めようという話もあったんですが、演出、決め事として手を繋ぐのでなく、自然に目を見合わせながら手を繋いでもらえないかと相談して…。

私としては、とても感動した場面です。日本武道館はひとりで歌い始めるところからはじまって、コーラスをやったことがないダンサーの子たちにも、学生さんたちにもコーラスに参加してもらって、最後には皆さんが歌ってくれて、手をつないでくれて……。

たった一人ではじまったReoNaの物語だけど、たくさんの人との出会いを経て、あのステージを作ることができました。

――ひとりだけど、独りじゃない。最後のMCでもお話されていましたが、それを感じるようなステージでしたね。

ReoNa:「ないない」もひとりではなく、 “De:TOUR”を機にご一緒したプロのダンサーさんチームと、振り付けチームのゲッツさんと松下莉子さんに踊っていただきました。

――おふたりは「シャル・ウィ・ダンス?」の振り付けにも参加されていましたよね。映像で見るとよく分かるんですが、メイクにもすごくこだわられていた印象です。

ReoNa:ヘアメイクチームが『シャドーハウス』の“3階の住人”をモチーフにしてくれて。

――なるほど、それでゲッツさんがエドワードの雰囲気に近かったわけですね。『シャドーハウス』の人間模様が表現されていたと。

ReoNa:ゲッツさんが、MVからツアーに至るまで演出面をサポートしてくださいました。MV撮影のとき、カメラに映っていない場面で誰よりも激しく踊ってくださっていたのがゲッツさんだったんです。すごいエネルギーで生徒さんを鼓舞してくれて。

ゲッツさんはコレオグラファーなので、本来表のステージに立つことはないと聞いていたのですが「わがままが言えるのであれば、一緒に武道館のステージに立って欲しいです」と無茶をお願いして……。

――へえ!

ReoNa:私としては、表・裏舞台でReoNaを一緒に作ってくださっている方々と一緒に立ちたいという思いがありました。例えば「シャル・ウィ・ダンス?」のときに後ろでタップを踏んでくださった方のひとりは、「シャル・ウィ・ダンス?」でタップを教えていただいていた先生で。しかも奇遇にも「レオナ先生」なんです。

バックコーラス隊の中には、私のボイトレの先生もいらっしゃいます。

――ゴージャスなステージでしたけど、実はものすごく手作りだったというか。ReoNaさんを作ってきた一人ひとりがあのステージに携わっていたんですね。

ReoNa:実は一人ひとり、ReoNaという存在に因果のある方に立っていただいていました。照明での演出、仕掛けも豪華に彩っていただきましたが、なによりも自分と関係の深い方々にステージに一緒に立っていただいたということがとても嬉しいことでした。

――まさに「HUMAN」。10年後にまた同じように開催したら、日本武道館の舞台に乗らないくらいの人の数になっているかもしれませんね。

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