「ひろがるスカイ!プリキュアLIVE2023 Hero Girls Live ~Max!Splash!GoGo!~」『ひろプリ』ライブリレーインタビュー! キュア・カルテット五條真由美さん【連載第10回】
2023年10月21日(土)、毎年恒例となったライブ「ひろがるスカイ!プリキュアLIVE2023 Hero Girls Live ~Max!Splash!GoGo!~」がパシフィコ横浜・国立大ホールにて昼夜の2公演に渡り開催されます。
今年も豪華キャストが集結。『ひろがるスカイ!プリキュア』のキャスト陣の関根明良さん、加隈亜衣さん、村瀬 歩さん、七瀬彩夏さん、古賀 葵さん、オープニング・前期エンディング主題歌歌手の石井あみさん、エンディング主題歌歌手の吉武千颯さん、歴代プリキュア歌手のMachicoさんと北川理恵さん、さらに『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』より「キュア・カルテット」(五條真由美さん・うちやえゆかさん・工藤真由さん・宮本佳那子さん)も参戦!ときめきがいっぱいにひろがる1日になりそうな予感です。
アニメイトタイムズでは、毎年「プリキュアライブ」のリレーインタビューをお届けしています。今年は出演者13人にインタビュー! 第10回は五條真由美さんです。
今年はキュア・カルテットとして「プリキュアライブ」に参加される五條さん。『ふたりはプリキュア』やキュア・カルテットの歴史を振り返りながら、「プリキュアライブ」のこと、『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』エンディングテーマ「雫のプリキュア」のことをうかがいました。
「みんなの声を聞きたい」
──昨年の『デリシャスパーティ♡プリキュア』ライブ(デリシャスパーティ♡プリキュア LIVE 2022 Cheers!Delicious LIVE Party♡)を振り返ってみるといかがですか?
五條真由美さん(以下、五條):去年の『デパプリ』のライブは歌手のみの公演があって。初めての試みだったので、多少の不安と期待と両方あったと思うんですが、すごくMachicoちゃんが頑張っていて。「いやあ、もう大変だろうな」と思いながら見ていました。こんな曲をやった後に、これもやるのかと(笑)。
──Machicoさんのステージをどのような思いで見守っていたのでしょうか。
五條:すごいなと。かわいい歌からカッコいい歌まで、全部歌いこなしていて。ふたりで歌う曲はすごく楽しかったです。やり合えるじゃないですか。
──「NO PRIDE, NO LIFE!」では、Machicoさんと五條さんが向かい合って歌う瞬間も。すごくかっこよかったです。
五條:良かったですね。ああいうのがザ・ライブという感じじゃないですか。
──はい。当時は残念ながら客席からの声は聞こえませんでしたが、今回の「プリキュアライブ」は皆さんの声も聞けるのではないかと。
五條:声を聞けるのが楽しみです。聞きたいですね、みんなの声を。
レジェンドと呼ばれるのは「不思議な感覚」
──今年の「ひろがるスカイ!プリキュアLIVE2023 Hero Girls Live ~Max!Splash!GoGo!~」(以下、「プリキュアライブ」)には、『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』よりキュア・カルテットとして出演。オファーをいただいた時にどのようなお気持ちでしたか?
五條:久しぶりにキュア・カルテットで出るので、それは楽しみです。去年はレジェンド枠で、(宮本)佳那ちゃんが嫌がっていたのを覚えています(笑)。私は前から(レジェンドと)言われているので「それはしょうがないんだぞ」と。今回は4人いるので、私も少し気が楽ですね(笑)。
──レジェンドと呼ばれるのはムズムズする感覚があるのでしょうか? 『ふたりはプリキュア』のイベント時に、本名陽子さん、ゆかなさんもそういった話をされていて。
五條:そうですね。不思議な感じというか……この間プリキュア20周年の関係で、ゆかなさんと本名さんと会った時にそういう話をしていました。
私たちは『プリキュア』シリーズがまだそこまで大きな作品ではない時からいるので、レジェンドというよりは……地ならしをした感じ?(笑) 雑草をとりあえず抜いて、そこを歩いて。
──道なき道に新しい草花が芽吹いて。
五條:そうそう。その道を振り返ったときに「すごい! いっぱい花が咲いてる」という感覚なんです。だから「うちらがやった時、あそこは草だらけだったよね」という(笑)。
一同:(笑)。
五條:王道があってレジェンドになっていくのではなく、単に最初の作品に関わらせていただいて、全力でやったというだけなので。作品がつながっていってそう呼ぶしかないところもあるかもしれませんが、自分たちはそこまで考えずに20年間いるのかもしれません。
だからレジェンドというのは不思議な気分ですね。私たち自身は特に変わらないまま20年を過ごしているので。ただただ進んでいただけという感じです。
──「プリキュア20周年“テーマ別”楽曲総選挙」の「私にとって”プリキュア”と言えばこの曲!」ブロックで「DANZEN!ふたりはプリキュア」はぶっちぎりの1位で、それこそレジェンド感がありました。
五條:ホッとしました(笑)。「DANZEN!」と「Max Heart」を足したら1万超えていて、すごいなと。「私にとって”プリキュア”と言えばこの曲!」は、きっとコアなファンではない人も答えやすかったのかなと思います。
それ以外の設問にも「ガンバランスdeダンス」が入っていて。コアな方にも一般の方にも投票していただけてすごく嬉しかったです。
でもやっぱり、1位を取れたのはホッとしています。「1位じゃなかったらどうしよう」と思っていました(笑)。
母も心配していて、結果が出たときに電話がかかってきたんです。母が毎日がんばって投票していたんですよ。「そこだけは頑張ったわ」と言ってました(笑)。
──(笑)。お母様の一票も入っているんですね。
五條:入ってます。「ホッとしたよ、お母さんも」と言ってましたね(笑)。母も票を入れてくれていたそうで「そこは頑張った」と。
──はじまりの曲というのも大きいとは思うのですが、五條さんの歌声だからこそ、本当に愛されている曲なんだなと思いました。
五條:そこからはじまったというのは大きいと思うんです。どのタイミングでも振り返った時に、最初の場所にいるので、振り返っていただける回数も多いと思うんですよね。そこで知っていただけたり、愛していただけたりしているんじゃないかなと。
──20周年を迎えられたことに対しては、五條さんはどのような心境ですか?
五條:「いやあ、20年か〜!」という感じですね。それだけ多くの時間が経ったんだなとも、あっという間だったとも思います。ゆかなさんや本名さんとも「思い返すとすごくいろいろな思い出があるね」と、話していました。
こういう場でよく話することではありますけど、今は『プリキュア』と言えば、誰もが知る大きなコンテンツですが、当時は名前すら覚えてもらえない状況でした。
半年くらいはそんな感じだったんじゃなかったかな。私自身もたまに歌いに行かせていただいたりする場所はありましたけど、今ほどはイベントもなくて。
今はこんなに大きなイベントが次々とあって「これが20年なんだろうな」と思います。ひとつひとつ、大事に進んでいったからこそなんだろうなと。
──いろんな方の愛がバトンでつながっていって。
五條:そうだと思います。ちゃんと「つなげよう」という意識があったから20年も続いたんだろうなと。
それこそ『ふたりはプリキュア』が『ふたりはプリキュア Max Heart』になって。『Max Heart』はすごく人気のある作品だったけど、その後『ふたりはプリキュア Splash☆Star』になったじゃないですか。
あのときの鷲尾(天)さんの判断がすごかったなと思います。それが無ければ、もしかしたら数年で『プリキュア』という作品は終わっていたかもしれない。鷲尾さんは「これは続けないといけない作品だから」とおっしゃっていて。
今では「今年は何のプリキュアだろう」と言われるぐらいになったというのは、当時そういうこと考えられていた制作の方たちの尽力があってこそなんだろうなと。
──20周年続いてきた先に『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』が誕生して。
五條:生まれましたね、びっくりしました。どれみちゃんを好きだった子たちが大人になった映画(おジャ魔女どれみ20周年記念作品 映画『魔女見習いをさがして』)があったじゃないですか。あの映画がとてもよくて感動して。
その時に少し「プリキュアが大人になったらどうなのかな」とも思っていました。実際にプリキュアたちが大人になって、どうなるのか。現時点では全然分からないんです。だから「どうなるんだろう?」が一番大きな気持ちかもしれません。
私自身は『プリキュア』に携わった時点ですでに大人ではありましたが……『プリキュア』をリアルタイムで見ていた世代が大人になった時に、「子どものころに見ていたプリキュアが自分と同じ世代になったらどんなことをしているんだろう?」と想像することはあると思うんです。
それが現実になった時に、どうなるのかは楽しみなところでもあり、未知なところでもあると思います。
──その物語のエンディングをキュア・カルテットが彩ります。
五條:『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』のエンディングテーマ「雫のプリキュア」をキュア・カルテットで歌わせていただくことになって。この4人で歌っているのでプリキュアらしさは出ていると思うんですけど、歌詞は少しだけオトナっぽい感じになっています。
でもそこまでオトナな雰囲気には振り切っていなくて「彼女たちはずっと彼女たちのままなんだろうな」と。その辺りの感覚を皆さんと共有できたらいいのかなと思いますね。
──<子ども時代は 誰にもあるファンタジーも 守りつづけたい>というような歌詞も、普通の『プリキュア』にはないですよね。大人になったプリキュアだからこその世界を只野菜摘さんが紡がれているのかなと思いました。
五條:そうですね。暗くならず考えすぎずというか……。『プリキュア』のみんなはプリキュアの時もすごく悩んで戦っていて。
当時と悩みの種類や大きさは違うと思いますが、きっと同じようにクリアしていくんだろうなという期待はありますね。だって若い頃、あんなに頑張ってたんだもん(笑)。
──そうですよね(笑)。頑張っていたからこそ、壁を乗り越える方法も知っているはずですし。
五條:そうそう。基本的に『プリキュア』って前に進んでいくじゃないですか。そこが『プリキュア』らしさだなと思います。
久しぶりに4人で歌うことになったので。楽しみにしていただけたらなと思います。曲を聴いた時の反応を動画とかあげて欲しいですよね(笑)。「え!まじまじまじ!?」となって欲しいです。