音楽
楠木ともり ライブツアー『PRESENCE / ABSENCE』千秋楽公演レポート

楠木ともり ライブツアー『PRESENCE / ABSENCE』千秋楽公演レポート|1stアルバムの新曲はすべて披露、彼女の存在証明となったライブ

2枚の1stアルバム『PRESENCE / ABSENCE』を引っ下げて行われた全国ツアー「TOMORI KUSUNOKI LIVE TOUR 2023 『PRESENCE / ABSENCE』」を完走した楠木ともり。ファイナルでは、自身の誕生日当日となる12月22日(金)に、自身最大キャパとなるパシフィコ横浜 国立大ホールで、バースデーライブを開催することを発表し、ファンを喜ばせた。TOKYO DOME CITY HALLでのファイナルの模様をレポートする。

上空のプラントは楠木自身のアイデア、ライブステージからも感じるこだわり

暗転した会場に幻想的な音楽が鳴り響き、バンドメンバー、そして楠木ともりがステージに登場すると大きな拍手が起こる。「presence」のギターイントロがライブの幕開けを告げると、彼女の歌声がバンドサウンドに乗せて、会場いっぱいに広がっていく。

彼女のライブを見ていると、毎回照明への強いこだわりを感じるのだが、斜め後方から光が差し込んだところから、曲が激しくなるのに合わせて、あらゆる方向からの光が彼女を包んでいくのが、とてもきれいだった。また、暗くてよく見えていなかったステージセットもはっきりと見えるようになる。彼女の左右には一人用のソファが置かれ、その周りに花が飾られている。それぞれ『PRESENCE』を表現した色鮮やかな生花に囲まれた椅子と、『ABSENCE』を表現した青や紫色の美しいドライフラワーに囲まれた椅子だ(ジャケットをイメージすると分かりやすい)。さらに驚いたのは、上の空間を利用し、プラント(植物)が吊るされていたことで、これにはライトが仕込まれていて、ライブの演出装置にもなっていた。ライブステージは、言わば無機質な物に囲まれた空間なのだが、そこで生命を感じる、温かさを生み出すものがあるというのがとても良かった。ちなみにこの上空のプラントのアイデアは楠木自身が出したものだそうで、ライブ全体通して、かなり良い演出になっていたと思う。

1曲目から勢いよくスタートしたライブは、「行けるか!東京ー」という叫びから、「青天の霹靂」へ。ドラムの激しいビートに会場のテンションが爆上がりする中、カッコいいギターリフが駆け巡る。そのイントロから客席からはコールが起き、楠木は力強いボーカルを叩きつける。Dメロから落ちサビにかけては、少し弱気な表情も見せるのだが、ラスサビでは一気にブチ切れていく、その緩急がカッコいい! 3分もない短い曲の中に、その世界観をギュッと閉じ込めるパフォーマンスは見事だった。

「大っきいね!」と会場を見渡すと「思うがままに体を動かして、周りには優しく自分の気持ちには熱くなって楽しんでもらえたらと思います」と短く告げて、ムーディーなベースが響く「ハミダシモノ」へと続く。激しくエモーショナルなドラムやギター、その上を軽快に泳ぐ鍵盤。そこへ感情を思うままにぶつけ続けるボーカル。すべての音が渾然一体となって迫ってくる。

ピアノの前奏から〈体を包む 灰を吹け〉という印象的なフレーズから始まる「BONE ASH」。彼女がリスペクトするCö shu Nieの中村未来が手掛けた楽曲で、楠木ともりの生き様を描いたような歌詞とクセのあるメロディが特徴なのだが、これも表情豊かに歌い上げていた。美しく始まった「バニラ」は、両親や友人、ファンへの想いを歌った楽曲。その温かさが照明でも表現されていて、〈私の震え 優しく包む〉と歌うところで光が優しく包み込んだり、プラントに付けられたライトが灯り、星のようになるなど、とてもドラマチックだった。

想いのこもった歌声で曲を届けると、ソファに座り「absence」を歌っていく。大切な人との別れを歌ったバラードだが、この曲はピアノと歌のみで表現していく。シンプルがゆえにメロディの良さが活きていたし、自身が書いた歌詞だからこその深みが歌からも感じられて、胸を打つものがあった。

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