TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』長縄まりあさん(好本 静役)×瀬戸麻沙美さん(栄逢凪乃役)×朝井彩加さん(薬膳楠莉役)座談会【第1回】|なんて幸せな物語なんだ! 定番ジャンルで括れない『100カノ』の魅力
静と凪乃は“仲間”? にぎやかな現場だからこそ大変なこととは?
――アフレコの雰囲気はどうでしたか?
瀬戸:みんなで一致団結しています。初めて収録に参加したときも第1話と第2話の音声入りのデータを事前にいただいていたので、キャラクター(恋太郎、羽香里、唐音)の声と空気感、あと激しさを聞いていたんです。この作品のテンポ感を3人の音声でちゃんと感じてから、合流することができたのは良かったなって思います。
朝井:嬉しいことに、結構みんなで揃って録れているんですよ。
瀬戸:マイクワーク(所定のマイクを複数のキャスト同士が連携して入れ代わり立ち代わりしながら使用する際の動き)も復活してきました。キャスト全員マイクワークの経験はありますが、それでも久々だからちょっとてんやわんやしつつで。
朝井:しかも早いんですよね。
瀬戸:そう! 彩加ちゃんも言ってたけど、テンポ感が原作のままというか、よりスピードアップしている感じなので、(マイクワークに)失敗することもなかなか多く。私なんかは「ごめんね~」って謝ってばかりでした。
朝井:それは、みんなもです!
瀬戸: 登場するキャラが増えてくると、マイクの本数が足りなくなったり、セリフの被りが発生したりして、別録りという方法で収録することもあるんですが、できる限り同じテイクで録っていただけていて、キャストと音響エンジニアさんと一緒にテンポ感を大切にしている感じがしてます!
朝井:安心感があるよね。
長縄:私は「一同」にもいないですけどね(笑)。
瀬戸:「一同」のところで「全員入りますか?」ってスタッフさんに聞くと、「静はいいかな~」ってなる。
長縄:「ですよね!」って引き下がります。
瀬戸:ぎりぎり凪乃は入れるんですよ(笑)。「マイク4本あるからいいよ」って言われたりしています。
あと、ちょっと過激なシーンとかがあると、キャストの背中を見て「がんばれー」って応援する気持ちになっていたけど、みんなはどう?
朝井:それこそ、そういうシーンでも、面白いなって思っちゃうんですよね。他の作品だと、なんか聞いててこそばゆくなるセリフも、「おうおうおうおう! 面白いな~」みたいな感じになるんです。
瀬戸:エッチなだけじゃないんだよね。
朝井:そうそう。ハレンチなだけではないギャグの面白さが『100カノ』にはあるので、アフレコは見ていても楽しいです。男子は恋太郎役の加藤渉くんだけで、恋太郎ファミリーじゃないですが、すごくきれいに馴染んでおしゃべりしているんですよ。
瀬戸:加藤くんはセリフがめちゃめちゃ多いし、やることもすごく多い中、新しくキャラクターが登場するたびに、声をかけてくれたりするんです。
朝井:毎回ネイルを変えてきていて。楠莉役の登場回で初めて会ったときも、「今日は楠莉なので、(髪の色に合わせて)赤いネイルにしてきたんです」って話してくれて、うれしー!って思いました。そんな感じで、毎話爪に愛を込めて来るんです。セリフ量も多いからチェックも大変なのに、すごいなぁって思います。
瀬戸:ツッコミ役の恋太郎は、アフレコのあと、運動後みたいになってるよね。常にダッシュしたあとみたいな。
朝井:楠莉の登場回も大変でした。二人でゼーハーしていて。
瀬戸:凪乃さんは、割と常に、冷静な感じなので、実はそんなに疲れなくて、静は何かひと言話すたびに、みんなが「かわいい――!」ってなっていたのが面白かったです。
朝井:お花が咲く感じがあるんですよ。
長縄:アフレコ現場で、収録が始まる直前まで加藤さんが練習しているところに、みんなが「そのシーン、ぶっとんでるよね!」って話しているのがすごく面白すぎて。一生懸命練習しているのも面白いし、周りがそれに対してツッコミを入れてるのも楽しくて、静のキャラクター的に「どうしよう私、こんなにテンション上がってちゃいけないのに!」ってなるんです。
瀬戸:めっちゃわかる!!
長縄:現場は「面白いぞ!いくぞ――!!」ってなるんです。その中で私は、スンといなきゃいけないんです。でも、結構ニヤニヤしてしまうから、それが難しくて!
瀬戸:わかるな~。
長縄:「周りでどんな面白いことが起こっても、平常心でいなければいけない!」みたいな。
瀬戸:実は、勝手に静は仲間だって思っていました。長縄ちゃんは、きっと同じ気持ちだと。
長縄:私も思っていました! 周りがツッコんでいても、その流れとはあえて違うふうに切り込むので、(自分自身は)面白いのに、(静としては)常に「私は機械です」って思おうとしているんです(笑)。
瀬戸:静は、後半になればなるほどそうだよね。でもモノローグとかでは思い切りしゃべるので、長縄ちゃんの演技の振り幅が本当に楽しくて、かわいくて素晴らしくて、みんな大好きなんです。
長縄:モノローグがきたら、「やっとしゃべれるー」って思っていました。
朝井:でも、そのモノローグでも(音響監督から)「そこまで感情入れないでいいよ」って言われてたね(笑)。
長縄:そうなんですよ。「(感情を)乗せすぎ」って(笑)。
朝井:見ていて、気持ちがあふれ出ちゃうんだろうなっていうのが伝わってきた(笑)。
瀬戸:ホントにかわいいなぁ!
――お話を聞いているだけでアフレコの雰囲気の良さが伝わってきます。皆さんの登場回が楽しみです!では次回は、それぞれの演じるキャラクターについて掘り下げていきたいと思います。ありがとうございました!
[取材&文・塚越淳一]
TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』作品情報
放送情報
TOKYO MX:10月8日(日)より毎週日曜22:30~
サンテレビ:10月8日(日)より毎週日曜24:30~
KBS京都:10月8日(日)より毎週日曜24:45~
とちぎテレビ:10月13日(金)より毎週金曜23:00~
BS11:10月8日(日)より毎週日曜24:30~
AT-X:10月21日(土)より毎週土曜21:00~ ※リピート放送:毎週月曜28:30~/毎週土曜 6:00~
配信情報
ABEMA、dアニメストア先行配信:10月8日(日)より毎週日曜23:00~
ニコニコ生放送:10月14日(土)より毎週土曜20:00~
他配信サイトでも順次配信開始
あらすじ
中学で失恋100回を達成した愛城恋太郎は、高校でこそ彼女を!と願い訪れた神社で、現れた恋の神様から「高校で出会う運命の人は100人いる」と告げられる。
しかし神様いわく、運命の人と出会った人間は、その相手と愛し合って幸せになれなければ死んでしまうという……。
次々に待ち受ける運命の人との出会いーーどうする恋太郎?どうなる100人の彼女!?
STAFF
原作:中村力斗・野澤ゆき子(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:佐藤 光
シリーズ構成:あおしまたかし
キャラクターデザイン・総作画監督:矢野 茜
美術監督:扇山秋仁
色彩設計:松山愛子
撮影監督:島 直美
編集:武宮むつみ
音響監督:土屋雅紀
音響効果:中島勝大
音響制作:ブシロードムーブ
音楽:睦月周平・滝澤俊輔・eba
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
CAST
愛城恋太郎:加藤 渉
花園羽香里:本渡 楓
院田唐音:富田美憂
好本 静:長縄まりあ
栄逢凪乃:瀬戸麻沙美
薬膳楠莉:朝井彩加
神様:千葉 繁
公式サイト
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原作情報
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