TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』長縄まりあさん(好本 静役)×瀬戸麻沙美さん(栄逢凪乃役)×朝井彩加さん(薬膳楠莉役)座談会【第1回】|なんて幸せな物語なんだ! 定番ジャンルで括れない『100カノ』の魅力
中村力斗(原作)、野澤ゆき子(作画)による「週刊ヤングジャンプ」連載中の大人気漫画が原作のTVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』(通称『100カノ』)が2023年10月より放送中!
アニメイトタイムズでは、『100カノ』のキャストに迫る連載シリーズ第2弾を全4回にてお届け! 第1回では、新たなヒロインを演じる3名のキャスト、好本 静役・長縄まりあさん、栄逢凪乃役・瀬戸麻沙美さん、薬膳楠莉役・朝井彩加さんに、作品の魅力や、学生時代の思い出、アフレコ現場でのエピソードなどを語ってもらいました。
なんて幸せな物語なんだ! 定番ジャンルで括れない『100カノ』の魅力
――『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』の印象を教えてください。
瀬戸麻沙美さん(以下、瀬戸):オーディションが作品との出会いだったんですが、「これはハレンチだな!」と(笑)。こっちが恥ずかしくなってしまうようなところがあるんですよね。今はアフレコを通して慣れてしまったというか、慣らされてしまった感があるんですが、1人の彼氏に複数の彼女という、なかなか普段自分たちが生きていると目にしない、「なんでなのー!」って思ってしまうような環境がここでは巻き起こっていて、しかも彼女たちもそれを受け入れている。これがタイトル通りだとすると、もっと増えていくんでしょうね……。私はこれまで「彼女は1人」という感覚で生きてきたので驚きを隠しきれなかったのですが、だんだん慣れてきました(笑)。でもしっかり読んでみると主人公の恋太郎(CV.加藤渉)がひとりひとりに向き合う純愛なので、「悪くないのかも?」みたいな感じになってきてしまっています(笑)。
朝井彩加さん(以下、朝井):慣れって怖いね(笑)。
瀬戸:恋太郎くんが真っ直ぐなんですよね。浮気という感覚でみんなに手を出しているわけでなく、すべてを等しく愛しているので、「これも愛の形じゃんね!」と思い始めてきています。
朝井:それは間違いない! 私はまずコミックスを読んだのですが、最初にタイトルを見るじゃないですか。そのときは、「定番のハーレムものなのかな」くらいの感覚だったんです。でも読み始めたら、私が思っていたハーレムものと全然違っていたんですよね。
物語の展開の疾走感、テンポの良さ、見開きでの面白いコマ、そして野澤ゆき子先生(作画)の描くキャラクターのかわいさがすごかった。野澤先生がこれからトータルで100人出てくるであろう彼女を、一人ひとり我が子のように愛して描いているのが伝わってきたんですね。おかげでオーディションのために該当するところだけ読むつもりだったんですが、続きが気になってしまい、どんどん先を読んでしまうという(笑)。なので「絶対に関わりたいし、アニメになったらどうなるんだろう!?」って興味が湧きました。
――先生方はこのタイトルを付けるときに、それなりの覚悟があったと思います。
朝井:「100人出すまで終われないぞ!」って気合いも、きっとありますよね。しかもどの彼女も平等に描かれていて! 愛と平等がテーマだと私は思っているので、スケールの大きい作品だなぁと思います。
長縄まりあさん(以下、長縄):私もオーディションの資料を読ませていただき、自分で原作を買ってドキドキしながら読んだんですが、まずめちゃめちゃ絵がかわいいな!って思いました。第1巻の表紙には、羽香里(CV.本渡楓)と唐音(CV.富田美憂)の2人がいたんですが、その時点で私だったらどっちを選ぼうかなってなったんですよ。
瀬戸:恋太郎目線なんだ(笑)!
長縄:そうなんです(笑)。恋太郎目線で「どっちもめっちゃかわいいな!」みたいな。「これは選べない!恋太郎の気持ち、わかる!」ってなっていました。
とにかくそのくらいヒロインがかわいい。ルックス含めてかわいすぎて、選べない! あとやっぱり「彼女って1人なのでは?」っていう先入観もあって、これはどうなっていくんだろうと思ったんですが、彼女同士の友情もあるので、だんだん“ファミリー感”が強まっていくんですよね。「私の恋太郎くんなんだから!」って争奪戦になるのではなく、恋太郎ファミリーのお話として成り立っていくんです。どんどん家族が増えて、どんどん仲良くなっていくので、「なんて幸せな物語なんだ!」ってなりました(笑)。
朝井:みんなの恋太郎だもんね!
――クラスの他の男子は、泣いているかもしれないですね。
瀬戸:でもあの学校も、ちょっとおかしいから。
朝井:そうだね。教頭先生がちょっとね……。
瀬戸:なので、たぶん大丈夫です!詳しくは第2話をご覧ください!(笑)
通学、部活、お仕事……3人の学生時代の思い出は?
――作品の舞台が学校なので、この連載では皆さんに学生時代の思い出も聞いているのですが。
瀬戸:私、高校のときは、わりと遅刻魔だったかも。
朝井・長縄:え――!!
朝井:イメージにないかも!
長縄:意外!
瀬戸:高2くらいで、「なんでみんなで8時半に集まらないといけないのだろう」って思っちゃって。
朝井:尖ってる!?
瀬戸:尖ってるというか疑問に思ってしまって、いつもそのギリギリを攻めていくという感じで生きていました(笑)。
――思春期あるあるかもしれないですが、いろんなことに疑問を持つのはいいですね。
瀬戸:いろんなことに「何で?」と思ってしまう学生時代でした。高校生のときには仕事を始めていたので、埼玉の学校から夕方の東京へ行く、もう一つの世界があるみたいなのが楽しかったです。
――デビュー時は、学生さんでしたね。
瀬戸:そうなんです。
朝井:偉いな~!
瀬戸:昔の瀬戸、頑張ってた! 2つの顔で生きてたなぁ。
長縄:すごい。私は高校で美術部に入っていたんですが、中学校までは小学校からそのまま上がるからメンバーって変わらないじゃないですか。でも高校からガラッと変わって、同じ中学から同じ高校に行ったのが4人くらいで、クラスも別々だったから急に人と話せなくなってしまったんです。ただ、高校に入った美術部が私のオアシスで、クラスではぽつんと本を読んでいるだけでしたけど、部活でははしゃいでいたんです。私も、そういう“2つの顔”で生きていました(笑)。部活でハジケてる私を見て、クラスメイトが驚くみたいな感じでした。
朝井:私は、登下校は自転車だったんですが、自転車を漕ぐのが下手すぎて、すぐに転んでしまうんですよね。
瀬戸:かわいい……。
朝井:なので、途中から車で送り迎えしてもらっていました。
瀬戸:お嬢さん! 私、7キロチャリを漕いでいました。雪が降ろうと。。
一同:(笑)
長縄:私は中学の3年間で吹奏楽部を一生懸命やっていました。
朝井:吹部は厳しいよね~。
長縄:6時半に朝練に行って、6限授業を受けて部活に行くんですが、そのあとに夕練というのがあるんですよ。土日も朝8時から18時くらいまでやって、お休みはお盆とお正月だけ。家族より、クラリネットの仲間といるほうが長いくらいだったので、高校は「本当にもう部活はやりたくない!」と。
朝井:わかる――!!
瀬戸:そうなんだ!
長縄:ホントに頑張ったんですよ! 中学で全国大会にも行って、もうやりきったぞっていう達成感の反動で、高校は本当に部活をやりたくないと思ったので、忙しくない部活に籍を置き、イオンモールとかに遊びに行っていました。
朝井:それも大事だよね。そこまで頑張ったのなら、ご褒美をあげなきゃね! 高校でまた同じことができるかって言ったら……。
長縄:もう難しかったですね。
瀬戸:学生だもん、遊びたいしね。