浪川大輔さんが“声優・榎木淳弥”を分析? 何度も録り直した虎杖vs脹相を振り返り! アニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」榎木淳弥さん&浪川大輔さんインタビュー
現在、好評放送中のTVアニメ『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」。
第37話「赫鱗」(第2期13話)では、弟の壊相(えそう)と血塗(けちず)の敵討ちに燃える脹相が念願の虎杖との戦いが実現。肉弾戦の様相を呈し、虎杖も戦いながら策を練るも、その予想を遥かに超える脹相の強さに、気絶してしまう。とどめを刺そうとした脹相の脳裏に、「存在しない記憶」がよぎり、混乱の末、現場を離脱。そこに夏油(げとう)一派の菜々子と美々子が現れて……。脹相に何が起こったのか、そして菜々子と美々子は何をしようとしているか? 謎が謎を呼ぶ回でした。
当サイトでは第2期シリーズ開始を記念して、キャスト陣のインタビューシリーズをお送りしています。今回は第37話で激闘を繰り広げた虎杖役の榎木淳弥さんと脹相役の浪川大輔さんの対談です。第37話の戦いの振り返りからお互いの印象や分析まで話題が膨らんだ対談をお楽しみください。
収録で二人に出されたディレクションは「もっと平坦に」!?
――第37話「赫鱗」は虎杖と脹相の激闘の様子が中心に描かれていましたが、振り返ってみた感想をお聞かせください。
脹相役 浪川大輔さん(以下、浪川):脹相が虎杖を気絶させて、とどめを刺そうとしたところで、「存在しない記憶」が脹相の脳裏に浮かんできて。脹相が混乱するのもわかります。たぶん今までで一番動揺したんじゃないかな。
虎杖悠仁役 榎木淳弥さん(以下、榎木):そういえば京都姉妹校交流会で東堂と戦った時も、二人は親友だったという「存在しない記憶」が浮かんだことがありましたね。
浪川:あれはなんだったのか、また脹相がその後どこに行ってしまったのかも気になります。この戦いでは脹相が勝ちましたが、主人公があんな風に負ける作品って珍しいですよね。
榎木:この作品で虎杖は意外と負けていることもあるので(笑)。虎杖が気絶した後、菜々子と美々子が出てきて。二人に何をされるのかも気になります。でも途中で宿儺が出てきたので、もしかしたら僕の出番はしばらくまたないのかなという寂しさもありますね(笑)。
浪川:虎杖が出ない時もあるんだね?
榎木:意外と出ないことが多いです(笑)。
――第37話の収録で、印象的だったことやディレクションはありましたか?
浪川:脹相が虎杖と戦っている時に、弟の壊相と血塗が最期に何か言い遺したことがあるかと尋ねて、「泣いていたよ」と虎杖が返すと、「壊相!! 血塗!! 見ていろ! これがオマエ達のお兄ちゃんだ!!!」と言ったシーンは「もっともっと平坦に」というディレクションがあって、何度も録り直しました。そしてどっしりした感じや軽い感じなどいくつかのパターンを録って。脹相は普段あまりしゃべらない人なので難しかったです。モノローグではすごくしゃべります(笑)。
榎木:僕もモノローグのところは「もっと平坦にやってほしい」とディレクションを頂きました。僕の推測ですが、絵で説明するからセリフっぽくしないでほしいのかなって。だから脹相も100%じゃないほうがいいのかなと。
浪川:なるほど。
榎木:モノローグを声に出して言うことは現実的ではないので、難しいんですよね。
浪川:リアクションも「もう少し抑えて」と言われることが結構あるもんね。
榎木:引き算は多かった気がします。