梶原岳人さんのミニアルバム「人生のライフ」発売記念公式インタビューが到着! 豪華アーティスト・作家陣描き下ろし楽曲や、自身で作詞作曲を手掛けた楽曲について熱く語る
10月25日(水)に発売となる、梶原岳人さんのアーティスト活動3枚目のミニアルバム「人生のライフ」。
リリースに際し、本ミニアルバムの制作秘話や楽曲について熱く語った公式インタビューが到着しました。
3rdミニアルバム「人生のライフ」発売記念公式インタビュー
ーー3rdミニアルバム『人生のライフ』は、どのようなコンセプトの作品にしようと思っていたのですか?
梶原岳人さん(以下、梶原):全体的にポジティブなアルバムにしようという話は最初からしていました。今までの曲がどちらかというと内側に語りかけるような、過去を振り返っているものが多かったので、僕自身のマインド的にも明るくいたいとか、楽しく過ごしたいという気持ちがあったんです。だから曲としては、ポジティブなイメージが湧きやすいもので、聴いている方がそういう気持ちになってくれるようなものにしようというのは、大きくテーマとして持っていました。
ーータイトルの『人生のライフ』には、どのような想いが込められているのでしょうか?
梶原:ライフというのは「ライフポイント」の「ライフ」なんですけど、一見してどういう意味か分かりにくいタイトルにしたくて付けたんです。もともと「人生のライフ」という曲を作っていて、それはアルバムには入らなかったんですけど、その曲をバンドでやろうとしていたんですね。そのあとに、アルバムタイトルに悩んで、バンドメンバーと話をしていたときに、「『人生のライフ』って曲があったけど、あのタイトル、二度見しちゃう感じで好きだったけどね」って言われて、「あ、そう? そうですかね〜(照)」と。それが引っかかりになるのならばとタイトルにしました。
ーーもともと、なぜそのタイトルにしていたのですか?
梶原:自分の人生の時間がどのくらいあるのかは誰も分からないから、その中でやりたいことややるべきことをしないとなって思ったんですよね。いつまで続くか分からないライフだけど、悔いなく、今楽しいと思えること、今しかできないことをやりたいと思って、このタイトルにしていたので、アルバムのタイトルになっても、その意味合いで考えています。
ーーバンドのお話が出てきましたが、それはどのようなバンドなのでしょうか?
梶原:「アメノチハレ」のMVに出ていたバンドなんですけど、後悔しないようにというところで、バンドをやりたいという気持ちはずっと持っていたんです。そこから誰にお願いするのかとなったとき、学生時代に一緒にやっていたメンバーにお願いすれば、自分のことも分かってくれるし、楽しいのかなと思って。引き受けてくれて嬉しかったです。
ーー学生時代の友達が、まだ音楽を続けていたというのも嬉しいですよね。
梶原:そうですね。続けてくれててありがとうと。彼らもいろんな経験を経て、僕にアイデアをくれるし、Tik Tokとかスケジュール管理とか、僕の苦手分野を任せられるところがあるので、すごくありがたいです(笑)。
ーー昨年リリースした2ndミニアルバム『ロードムービー』は、シティポップの要素もある作品でしたが、今作はバンドサウンドで統一されている感じがしました。それもバンドが関係しているのですね。
梶原:それはあります。まだそうなれてはいないんですけど、いつかこのバンドメンバーでレコーディングやライブもできるようになりたいと思っているんです。
それを念頭に楽曲のサウンド感を合わせたいと思って、今回岩崎慧さん(セカイイチ)に3曲のアレンジをお願いして自分が目指すバンド像のような音の統一感や、同じ人が弾いている感じを出していただきました。
ーー音楽活動を通して、歌で自分を表現していきたいという気持ちも強いのですか?
梶原:もともと自分にない空想を描くのは苦手なタイプで、だいたいが自分の思っていることや経験したことから引っ張ってきているので、音楽は自分が持っているものを投影したものにしたいとは思っています。やはり声優という仕事もしていると、皆さんが思っているイメージみたいなものがあると思いますが、見られたくない部分もたくさんある。でもそれは人間誰しもあるものだし、そこを僕は隠したくないので、そういうのも含めて僕だと分かってもらえれば、楽曲も、もっと表現していきやすくなるのかなと思っています。
ーー『人生のライフ』は、アーティストからの楽曲提供もありますが、どのように曲を作っていったのでしょうか?
梶原:まず前提として、先程のアルバムのコンセプトを皆さんにお話した上で、楽曲の制作をお願いしています。1曲目の「はじめちまったんだ」は、僕がもともとGalileo Galileiの曲が好きで、尾崎雄貴さんが書かれる曲が好きだから、そういう雰囲気の曲を望んでいたんですけど、聴いていただければ分かる通り、めちゃめちゃGalileo Galilei節が利いている曲なんです。ただ、これまでレコーディングで苦戦することってあまりなかったんですけど、この曲はめちゃめちゃ難しくて(苦笑)。レコーディング前に尾崎さんも含めて、どういうイメージで歌っていくのかという話をリモートでしたんです。この曲の主人公は、もう始めるしかないし、それに対して後ろ向きというより、当然前に進んでいくよねって、開き直った気持ちでいるから、そういう気持ちで歌ってほしいということを言ってくださったんです。あとはキーが高い!っていうのが大変でした(笑)。
ーーファルセットも使いながらですが、高音がずっと続いていくから、かなり喉を使いますよね。
梶原:でも尾崎さんの仮歌は軽々しく歌っているんですよ。めっちゃのびのび高音を歌っているなと思ったから、自分も開き直る!という気持ちで、そう歌いたかったんですけど、自分の出したい音と出せる音のギャップがあったというか。それは歌ってみてから気づきました。
ーーアーティストの仮歌だと、そこから自分らしさをどう出すかという難しさもありますよね?
梶原:そこはGalileo Galileiの曲が好きゆえの難しさでした。尾崎さんの声で、あの歌い方だからカッコいいというところもあるので、その雰囲気とかニュアンスは残したかったんです。なのでそこと、自分で歌うところの塩梅は難しかったです。
ーー実際に歌ってみて、こういうセンスは自分にはないなと思った部分はありますか?
梶原:メロディのところで、2番Bメロの〈遠くまで響く声で〉から〈背中を押すのは未知の力〉までが、起伏なく続いていくんです。ここはコードも基本変わらないから、それをこの長さでやるアイデアはないなって思いました。それって「青い栞」の2番以降の展開にも通じるところがあって、Galileo Galileiっぽいなとも思いました。それまで高音で続いていったものが、ここでコード感もリズムも一定にフラットになるからこそ際立つところがあったから、面白いなぁと…。でも、本当にいい曲を書いていただけて、嬉しかったです。
ーー続く「そこに恋が落ちていた」は、TRIPLANEの江畑兵衛さんの書き下ろしで、かなり青春感のあるラブソングでした。
梶原:以前、TRIPLANEの「君ドロップス」をカヴァーさせていただいていて、そこで青いイメージで曲を歌わせてもらったので、今回もそういうテイストでやりたいと思い、曲をお願いしました。「そこに恋が落ちていた」は、今しか歌えないような、より10代・20代のトレンドっぽい感じのかわいい曲で、すごくキャッチーなんです。だから自分がもう少し年を重ねたら歌えないような雰囲気がある曲なのかなって思っています(笑)。
ーー脱力系のボーカルから、徐々に熱を帯びていくボーカルがいいですよね。
梶原:この曲は超歌いやすかったです(笑)。適度に力が抜けているし、日常的な表現もやりやすくて、キーもそこまで高くはなかったので。暑苦しくなりすぎないように、爽やかに歌い上げられたんじゃないかなと思っています。
ーー「灯りと妄想」は梶原さんが作詞をされていて、作曲は岩崎さんとの共作になります。
梶原:このアルバムのために曲をいっぱい作ったんですよ。これまで自分が作ってきた曲は内省的なものが多くて、ポジティブというよりは、フラットもしくは切ない感じの雰囲気が多かったから、ポジティブで明るいイメージを持った曲を作りたいと思って作り始めたんです。でも、なかなかそこに持っていくのが難しく、自分の手癖とかもあって、どうしてもネガティブな部分を引き出してしまうんですね。だからこの曲は広いイメージというより、一瞬の出来事というか、一瞬感情が揺れたときのことを思って書いていったんです。あなたにときめいた瞬間みたいなところにフォーカスしていくことで、前向きなところへ向かっていく気持ちを描くことができたんです。
ーーメロディはもちろん、イントロのアルペジオの感じもすごく印象的だし、そこから鼓動のように高鳴っていくリズムや、サビでのコーラスも含めて、かなり明るい曲になっていると思います。
梶原:自分が現状で出せる中での明るい曲になったと思います。それこそ曲中のコーラスがめちゃめちゃいい仕事をしていて、あれがあるから夏っぽい雰囲気が出ているし、“ウーアー”のコーラスで組み立てていくサビもすごく良かったので、アレンジをしてくれた岩崎さん、ありがとうございます!という感じでした(笑)。あと、歪み過ぎていないギターの感じも“素直なテレキャスターの音”みたいな感じで良かったです。
ーーちなみに、作曲は岩崎さんと、どう振り分けたのですか?
梶原:Bメロとサビは自分が作っていて、Aメロが思い浮かばないからどうしようと思い、Aメロのメロディを考えていただきました。あと2番の展開があるところなども考えていただいた感じです。この曲を手がかりにして、これからもノリのいい曲を作っていきたいなと思っています。
ーー「夢現、夏風薫る」は、本作の中では唯一のバラードでした。
梶原:この曲も、あたらよらしい曲にしてほしいという思いがありました。アーティストさんに曲を書いていただくときは、そのアーティストさんの色が出ているところに、自分の色を乗せたいという気持ちがあったんです。だから好きな人にしか曲をお願いしていないんですけど、この曲もセリフが入るパートがあったりして、それは、ひとみさんが書かれている曲に多いので、そういう色が出ているのもいいなって思いました。作った時期が夏なので、これも夏の曲になるんですけど。
ーー最初はアコギとピアノとボーカルから入るんですけど、意外と分厚いギターサウンドで、実はエモーショナルですよね。
梶原:だからバンドでやるとめっちゃ映える曲なんですよ。途中から入ってくるバンド隊が、きっとライブで利いてくるんだろうなって思っています。僕もギターを弾いていて気持ちいい曲です。意外とDメロのコードが難しくて、転調をしていったり、複雑になっていくから弾いている側としては大変なんですけど、楽しいです。
ーー「アメノチハレ」は、バンド感が全面に出ている曲ですね。
梶原:これから自分のバンドをやっていくにあたって、その理想像を体現できるような曲にしたいと思い、それを伝えた上で岩崎さんに曲を書いていただきました。だからバンドで完結する曲になっているし、バンドじゃないと歌えない曲になっています。なので、もしバンドなしでやる場合は、弾き語りとかで歌おうかなと。
ーーレコーディングでの思い出はありますか?
梶原:岩崎さんとレコーディングをしていたんですけど、すごく柔らかい方で、僕がバンドをやっていきたいと伝えていたので、ギターを教えてくれたんです。僕もライブでガンガン弾いていたわけではないので、上手くできないという話をしたら、コードの押さえ方とか、『アメノチハレ』のバッキングをどう弾いているのかも教えてくれて。僕はそれを動画に撮って、家で見返して練習をしたりしていました。それでMVが撮りやすくなったところがあるんですけど、教え方がすごくうまいんですよ。
ーー「アメノチハレ」のMVはバンドで演奏している感じでしたが、これが先程話していたバンドメンバーになるわけですが。
梶原:これまでで一番何も考えずに撮れたMVです(笑)。バンドと演奏しているそのままの姿を撮ってもらいたかったし、みんなで熱量高く挑んでいく姿と楽しんでいる姿がすごく絵になっているMVだと思うし、そういう撮り方をしてくれて嬉しかったです。
ーー撮影中はどんなことを話していたのですか?
梶原:もともとバンドをやっていた友達でもあるので、彼らが僕の仕事現場にいて一緒にできていることが最初は不思議な感覚だったんです。ギターの新宅司とベースのふみが同級生なんですけど、ドラムのりゅうくさんは少し年上で、ここで初対面だったんです。今でこそいろいろ一緒にやっていますけど、初対面からめっちゃ話しやすくて、イジっても良いふうに返してくれるし、僕もイジられるのが得意なタイプなので、みんなでいい雰囲気でやっていました。結構自分の素が出ているし、バンドありきの、バンドの楽しさが感じられるMVになったなと思っています。バンドって音楽性で揉めるイメージもあるけど、できれば仲良くあってほしいと思っているタイプなので、わいわいやっている感じが見せられて、僕も嬉しいです。
ーー今回は、配信で1曲ずつリリースするときに、なかまるさんによるジャケットイラストがあって、それがすごく素敵な印象でした。
梶原:どのジャケットもすごくいいですよね! こんな発想なかったよなっていうものにしたかったんですけど、なかまるさんのイラストって、「何で?」って思う構図なんですよ。「はじめちまったんだ」の、雲をアイスの器具で掴んでいるのもユニークだし、「そこに恋が落ちていた」のスイカに乗っている女の子もかわいい。一枚絵ですごく惹かれるから、素敵だなって思いました。この2点はもともと描かれていたイラストをジャケットにさせていただいたんですけど、「夢現、夏風薫る」は描き下ろしで、これもすごく素敵なイラストなんですよね。女の子はどちらとも取れる表情にしてほしいとお願いしていて、その最中にいるようにも見えるし、終わりとも受け取れるんですよね。背景の色みも、色褪せつつある感じがいいから、本当に良いジャケットになったと思っています。
ーーすべての曲が強い個性を放つ、とても良いミニアルバムになりましたね。
梶原:曲を聴いてくださった方は、すごくいいねと言ってくれるんですけど、もっといろんな人に聴いてもらいたいと思っているんです。その広め方というところは本当に難しくて、僕がもっと頑張れ!って思っています(笑)。良いものができても、聴いてもらわないと始まらないので。
ーーこの作品を引っさげてのライブも決まっていて、2023年11月25日(土) SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで『人生のライブ~今年もみんなが祝ってくれると聞いて~』と2024年1月28日(日) 浅草花劇場で『人生のライブ~アニソンもやるらしいよ~』があります。こちらの意気込みもお願いします。
梶原:やはり自分が経験してきたライブって、ペンライトを振りながら見るライブではなく、拳を突き上げるようなライブなんです。お客さんは与えられる側ではなく、何なら与える側にもなるようなライブというか。お客さんがいるから熱量がより高くなる、みたいな感じのものだったんですね。もちろん、それを求めているわけではなく、楽しみ方は自由なんですけど、みんなで一緒になって、よりアグレッシブになれる空間にはしていきたいと思っています。普段の自分はこんな感じではないけど、ライブに行ったらさらけ出せるみたいな。そういうライブが僕は好きなので、そういう到達点を目指していきたいと思っています。
文・写真:塚越 淳一
「人生のライフ」商品情報
発売日:2023/10/25(水)
価格:8,800(税込)
品番:EYCA-14177/B
〈CD〉
「はじめちまったんだ」 作詞・作曲・編曲:尾崎雄貴(Galileo Galilei)
「そこに恋が落ちていた」 作詞・作曲・編曲:江畑兵衛(TRIPLANE)
「灯りと妄想」作詞:梶原岳人・作曲:梶原岳人 / 岩崎 慧・編曲:岩崎 慧
「夢現、夏風薫る」作詞・作曲:ひとみ(あたらよ)・モチーフ:まーしー(あたらよ)・編曲:岩崎慧
「アメノチハレ」 作詞・作曲・編曲:岩崎慧
全5曲予定
〈BD〉
・「アメノチハレ」-Music Video- ・「アメノチハレ」-Off Shot Movie-
〈そのほか〉
トールケース仕様
スリーブケース仕様
豪華ブックレット
蛇腹ポストカード フォンタブストラップ(2種ランダム封入)
■人生のライフ(通常盤)
発売日:2023/10/25(水)
価格:2,750(税込)
品番:EYCA-14178
〈CD〉
*EYCA-14177/B と同様
3rd ONE MAN LIVE「人生のライブ」公演概要
【タイトル・日時・会場】
●人生のライブ~今年もみんなが祝ってくれると聞いて〜 ※昼公演のみ SOLD OUT
2023年11月25日(土)
SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
(昼公演) 開場 14:30/開演 15:00 予定
(夜公演) 開場 18:00/開演 18:30 予定
●人生のライブ~アニソンもやるらしいよ〜 ※昼公演のみ SOLD OUT
2024年1月28日(日)浅草花劇場
(昼公演) 開場 14:30/開演 15:00 予定
(夜公演) 開場 18:00/開演 18:30 予定
【チケット代金】
全席指定 7,800円(税込) ※別途ドリンク代が必要となります。
【一般発売詳細】
発売日:10月22日(日)10:00〜
〈ローソンチケット〉
https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=665358
〈イープラス〉 ※各日程2部のみの取扱となります。
https://eplus.jp/sf/detail/3665260001?P6=001&P1=0402&P59=1
※枚数に限りがございますので、予めご了承ください。