皆様の"特別なゴジラ"になればと思います——制作秘話やキャスト陣のゴジラへの思いが語られた映画『ゴジラ−1.0』公開初日舞台挨拶レポート|神木隆之介さん、浜辺美波さん、山崎貴監督ら登壇!
1954年に1作目が公開され、2024年には70周年を迎える怪獣映画『ゴジラ』。日本で製作された実写版「ゴジラ」30作品目となる最新作『ゴジラ−1.0』が11月3日(金)"ゴジラの日"より公開となりました。
このたび、主演の神木隆之介さん、ヒロインを演じる浜辺美波さん、脚本・監督・VFXを務める山崎貴氏、メインキャストである山田裕貴さん、青木崇高さん、吉岡秀隆さん安藤サクラさん、佐々木蔵之介らが登壇の公開初日舞台挨拶(上映後)が行われました。
公開日まで、あえて多くの情報を出さなかった本作。舞台挨拶では、公開を迎えたキャスト陣の現在の心境や、公開後ならではの初解禁エピソードなどが語られ盛り上がりを見せました。
本稿では、「ゴジラ」の記念碑的作品となる本作の初日舞台挨拶の様子をお届けします。
「50数年来の夢がかなった」——万感の思いで登壇する山崎貴監督とキャスト陣
本編の上映が終了し、舞台挨拶を目前にした劇場内は異様な雰囲気に包まれていました。予告映像でも使用された重厚な音楽が流れる中、山崎貴監督ら出演キャストの登壇を待つ来場者。『ゴジラ-1.0』という作品が、鑑賞した観客の心に大きな爪痕を残したことが、ファンの方々の表情から読み取れます。
その後、MCである笠井信輔氏(フリーアナウンサー)が登壇し「ゴジラ作品の記念碑的な作品」と本作の概要を語り、登壇者らを呼び込むと客席から盛大な拍手が送られました。
戦争から生還した後にそれ以上の危機と向き合うことになる主人公・敷島浩一役を演じた神木隆之介さんは訪れたファンに感謝を伝えつつ「公開初日を迎えて嬉しい気持ちもありますが、皆さんが本作をどのように受け取るのか少し不安もあります」と緊張感を持ちながら挨拶。「観客の皆さんいかがでしたか……?」と神木さんが問いかけると、またもや大きな拍手が送られ神木さんも安堵の表情を浮かべます。
ヒロイン・大石典子を演じた浜辺美波さんは、多くの情報を伏せてきた本作がどのようにみなに届くのか、そしてこれまでの会見などで話せなかったことを伝えたい、と本舞台挨拶を楽しみにしていたことを明かします。
キャスト陣の挨拶のあと、マイクを手にした山崎貴監督は「ようやく、50数年来の夢がかなった」と、夢であったゴジラ作品を作り上げた今の心境を吐露。観客からの大きな拍手に感謝を伝え「素晴らしいキャスト・スタッフの皆さんとベストな状態でゴジラを作ることができて本当に嬉しいです。今日は楽しんでいってください!」と、これから始まるトークパートへの期待を煽りました。
公開日を迎えた現在の心境が語られる
MCより、本作を鑑賞した観客たちに伝えたいことは?と、尋ねられた山崎監督は「これまでずっと”ゴジラを撮りたい人”だったんですが、ついに作品が公開され嬉しい反面、送り出したような気持ちがしてどこか寂しいです。もう一本くらい撮らせてくれないですかね?」と冗談を交えながら回答。
徹底した情報規制の中、試行錯誤しながら会見やイベントを行ったと振り返る神木さんは、ずっと言いたかったことのひとつとして本作の海・船上のシーンについて言及しました。「一部では、海も船もVFX凄かったですよね!、と言われていましたが、あれはVFXではありません。10日間をかけて自然と戦いながら、ゴジラとも戦いました」と撮影の本気度をアピール。
戦後処理の特殊任務を請け負う船「新生丸」の船長・秋津淸治を演じた佐々木蔵之介さんは、撮影の始めに一切情報を明かしてはいけないという誓約書を書いたこと、撮影中は本作のタイトルを隠すために『ナンバー30』、『G』と呼んでいたことなどを打ち明け「そこまでやらなあかんの?(笑)、出演していることすら言えなかったですよ!」と会場の笑いを誘いました。
それぞれが公開まで発言できなかったエピソードを披露する中、戦時中の兵器開発に携わっていた野田健治役の吉岡秀隆さんは「秘密にすることもありましたけど、(取材では)基本ベラベラ喋りましたよ〜」と暴露。吉岡さんは作品の広報や宣伝の方々が上手く隠してくれることを信頼して会見等に臨んだそうです。
「新生丸」の見習い・水島四郎を演じた山田裕貴さんは、長い付き合いになる現場マネージャーさんとのエピソードを披露。口数が少なく仕事を淡々とこなすマネージャーさんが試写を見終わった後に興奮した様子で「邦画史上ナンバーワンです」との感想を述べており、クールな彼からのストレートな言葉が嬉しかったと語りました。