バディとの絆を描く、熱い音楽バトル『東京カラーソニック!!』the Stage Vol.2 稽古場フォトレポート｜真剣にバディと衝突する会話劇ならではの“生感覚”の魅力と舞台の見どころを紹介！

オリジナルCDコンテンツプロジェクト「東京カラーソニック!!」（以下、「カラソニ」）。本作の舞台『東京カラーソニック!!』the Stage Vol.2（以下、『ソニステ』）が、Vol.1に引き続き、2023年11月10日（金）より天王洲 銀河劇場にて上演されます。

208X年の日本では、政府の制限が厳しく音楽は自由を失いかけていました。そんな中、音楽の祭典「東京カラーソニック」に参加するために、色ノ葉音楽学院の生徒たち8名が全国から東京へ集められます。

ボーカル学科と作詞作曲学科の生徒が、バディを組み、寮で共同生活しながら、曲を作り「東京カラーソニック」で優勝を目指します。音楽に情熱を捧げる若者たちの熱い音楽バトルストーリーが繰り広げられます。

本稿では、『ソニステ』Vol.2の稽古場の様子をレポート！　各シーンをピックアップした抜き稽古から伝わった、本舞台の魅力と見どころをお伝えします。

【キャスト一覧】

小宮山 嵐：武子直輝
霧島 宙：北川尚弥
宝田伊織：山﨑晶吾
加地春飛：高本 学
瀬文永久：北村健人
財前未來：樋口裕太
倉橋海吏：安井一真
高槻神楽：小波津亜廉

田所雪也：松村龍之介
芦野涼真：阿部快征

駿河 冬一：輝馬

アンサンブル：桑畑亨成　遠田翔平　藤宮あさひ　吉野斗規

「東京カラーソニック」の核心に迫るVol.2はファン必見！

今回、お邪魔した稽古場は都内のスタジオ。中に入ると、広い空間にVol.1でお馴染みの舞台セットが組まれています。

早速稽古が始まり、まずはプロローグからオープニングまでの確認からスタート。「東京カラーソニック」の前日、田所雪也（演・松村龍之介）と芦野涼真（演・阿部快征）が各ペアを振り返ります。

Unit.1の小宮山嵐（演・武子直輝）と霧島宙（演・北川尚弥）。宙が持ち前の明るさで、殻に籠った嵐を引っ張り上げ、絆を深めていき楽曲を完成させました。

Unit.3の瀬文永久（演・北村健人）と財前未來（演・樋口裕太）。育った環境は異なりましたが、未來のひたむきな行動が永久の心を溶かし、強固な絆を生んで曲を完成させました。

そして時を遡り、Vol.2の軸となるUnit.2（宝田伊織（演・山﨑晶吾）と加地春飛（演・高本学））とUnit.4（倉橋海吏（演・安井一真）と高槻神楽（演・小波津亜廉））の物語へ。

Vol.2では、Unit.2とUnit.4の仲だけでなく、「東京カラーソニック」の裏側に迫ったストーリーが展開され、彼らの日常を徐々に蝕む大人たちの画策、未來が感じ取った違和感、春飛の秘密など、「カラソニ」の核となる物語が大きな注目ポイントとなっています。

Unit.2はインディーズバンド「グラビティ」を組んでいた仲の良い幼馴染のバディですが、春飛の作る曲に伊織は違和感があり徐々に二人は噛み合わなくなっていきます。その理由が物語の鍵を握ります。

喧嘩が絶えない凸凹のUnit.4の見どころは、海吏の過去と神楽の熱い思い。Vol.1を見た方にはおなじみかと思いますが、二人は絶望的な相性の悪さ。しかし、あることをきっかけに徐々に距離がグンと縮まります。

役とバディと向き合い、真剣にぶつかる会話劇ならではの“生感覚”が最大の魅力！

その他にも『ソニステ』の見どころはもりだくさんです。

本作には、舞台オリジナルエピソードのシーンも。課せられた課題について全員で話し合うシーンでは、学生らしい高いテンションと会話のテンポ感から、演者の日頃の仲の良さが感じられました。

そんな明るい雰囲気から一転し、春飛のとあるシーンからは、諦めと悲しみ、焦りと複雑な感情が手に取るように伝わります。駿河との冷静な会話の中から、春飛の表情、間など緊迫感をお見逃しなく！

前作のVol.1の時に大変好評だった自由なアドリブも健在です！今作でも日替わりで楽しめるオリジナルシーンがあり、何度見ても楽しいはず。シリアスな物語との緩急がついたお芝居をお楽しみに！

Unit.1とUnit.3は前作からの成長として徐々に人の和へ入っていこうとする永久の緩やかな変化を北村さんが見事に演じ、その変化を樋口さんが受け止めていきます。また、宙のペースへ引き込まれつつ、心の距離を縮めていく嵐を武子さんが演じます。プライベートでも仲良しな武子さんと北川さんのふたりにしかできない息ぴったりの会話も見どころです。

取材した日は、伊織と春飛の見せ場のシーンの稽古が重点的に行われていました。Vol.2の要となるこの場面は、山﨑さんと高本さんの一番の見せどころ。お芝居をして、演出家の伊勢直弘さんと繰り返し、話し合います。

山﨑さんと高本さんは伊織と春飛の感情を深堀りし、伊勢さんは観客に見やすいように台詞の強弱のアドバイス、問題解決へ向かうまでの感情を逆算して空白を埋めるような動き方などを熱心に伝えていました。

演者曰く、本舞台は自由度が高いため、真の実力が試されるとのこと。真剣に役と向き合いながら、観客の目として伊勢さんの意見を聞きつつ、間や口調、動き、視線など細かなところまで、毎回変化をつけていく山﨑さんと高本さん。

伊勢さんと話し合うことで、物語で伝えたいことが見えやすくなり、キャラクターの気持ちの解像度がどんどん上がっていきます。会話劇ならではのその時々にしか見れない“生感覚”を、ぜひ劇場に足を運んで体感してください！

そして稽古はまだまだ続き、海吏と神楽の距離が縮まる重要な場面に突入。ある出来事をきっかけにVol.1では考えられないほど、絆が深まるUnit.4。

いつでも真っ直ぐな神楽を小波津さんは曇りなき眼差しで演じ、見る者を惹きつけます。一方、過去を思い出して心境に変化が訪れる海吏を、安井さんは心の描写を繊細に、動きは大胆に体現していきます。

凸凹だと思われていた両者のピースがガッチリとハマる瞬間は、見ている側も気持ち良く、「これを見るために今日来られて良かった」と思わせてくれるほどの満足感があるはずです。

また、本作の魅力となっているのは、異なる立場から各生徒に指導をする先生たち。芦野先生（演・阿部快征）が優しく見守る立場で各生徒に声をかけ、田所先生（演・松村龍之介）は各生徒と向き合い、厳しくも的確で筋の通った言葉をかけてくれます。そんな田所の魅力を最大限に引き出す松村さん。

ドンと構えている姿と愛ある言葉に松村さんの演技が加わると、より説得力のある会話へと進化します。観客の心を揺さぶる田所と生徒の会話からも目が離せません。

稽古の休憩時間は、演者同士でたわいない会話を楽しむなど、前回と変わらず和気藹々とした雰囲気でした。ほんわかとした休憩時間はシリアスな本編とは異なりますが、稽古が始まると真剣そのもの。役者陣の作品への愛とやる気、意気込みを一挙に感じることができました。

果たして、Unit2とUnit4の問題はどのように解決し、どんな曲が出来上がるのか。また、どのバディが優勝するのか。表情、動き、間合いなど、演者の一挙手一投足が見どころとなっています。片時も目が離せないほど魅力が詰まった、公演本番をお楽しみに！

【取材・文・撮影／杉村美奈】

公演情報

『東京カラーソニック!!』the Stage Vol.2
原作：「東京カラーソニック!!」（eternal voyage）
脚本：伊勢直弘　東妻リョウ
演出：伊勢直弘

■日時：
2023年11月10日(金)18:00公演
2023年11月11日(土)13:00公演／18:00公演
2023年11月12日(日)13:00公演／18:00公演
2023年11月13日(月)18:00公演
2023年11月15日(水)13:00公演／18:00公演
2023年11月16日(木)13:00公演／18:00公演
2023年11月17日(金)13:00公演
2023年11月18日(土)13:00公演／18:00公演
2023年11月19日(日)12:00公演／17:00公演

■会場：
天王洲 銀河劇場

■出演：
小宮山 嵐 役：武子直輝、霧島 宙 役：北川尚弥
宝田伊織 役：山﨑晶吾、加地春飛 役：高本 学
瀬文永久 役：北村健人、財前未來 役：樋口裕太
倉橋海吏 役：安井一真、高槻神楽 役：小波津亜廉

田所雪也 役：松村龍之介、芦野涼真 役：阿部快征

駿河冬一 役：輝馬

アンサンブル：桑畑亨成　遠田翔平　藤宮あさひ　吉野斗規

■券種・料金：
S席 11,000円 (税込) ※1階席・非売品グッズ付
A席 8,800円 (税込)　※2,3階席
【非売品グッズ：バディステッカー（回替わり/全4種）＆ランダムバックステージパス風カード（全10種）】

■注意事項：
※未就学児のご入場はご遠慮願います。
※チケットにお申込者様のお名前を印字させていただきます。
※入場の際にご本人様確認を実施させていただく場合がございます。ご来場の際にはご本人様確認書類を必ずお持ちください。
※その他注意事項は、チケットお申込みページをご確認下さい。

■公演に関するお問合せ：
マーベラス　ユーザーサポート　
https://www.marv.jp/support/st/
【10:00～17:00　土日祝日休業日を除く】
※営業時間外にいただいたお問い合わせは翌営業日以降のご返信となります。

■『東京カラーソニック!! the Stage』公式HP
■『東京カラーソニック!! the Stage』公式Twitter