漏瑚は運が悪すぎる! そして両面宿儺の強さに腹が立つ!?『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」両面宿儺役・諏訪部順一さん&漏瑚役・千葉 繁さんインタビュー
現在、好評放送中のTVアニメ『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」。虎杖たち呪術高専のメンバーは、渋谷に下ろされた「帳(とばり)」の解除と、封印された五条の救出、そして呪術師だけの世界を作ろうと目論む夏油たちと渋谷の至る所で交戦中。熾烈な戦いが続く中、ついに宿儺が目覚め、漏瑚を相手に圧倒的な力を見せつけました。
アニメイトタイムズでは、「渋谷事変」の放送にあたって、キャスト対談シリーズを掲載中です。今回は両面宿儺役の諏訪部順一さんと漏瑚(じょうご)役の千葉 繁さんの夢の対談をお届けします。
宿儺VS漏瑚の熱戦が展開。戦闘後の2人のやり取りはドラマチック
――第40話「霹靂」(第2期 第16話)は漏瑚と宿儺のバトルから始まりました。周りにいる術師たちに、動いたら殺すと宿儺が脅したセリフはゾクっとしました。
両面宿儺役・諏訪部順一さん(以下、諏訪部):周りは身動きできないくらいの圧を感じていたと思いますが、宿儺は思ったことを自然に口にしているだけのような感じですよね。自分も、相手を脅すというような意識では演じていません。
――漏瑚は、戦闘中に花御(はなみ)や陀艮(だごん)とのイメージシーンや、宿儺へ「我々こそ真の人間だ」と語る表情などに悲哀を感じて。
漏瑚役・千葉 繁さん(以下、千葉):悲しみとかは背負ってはいないと思うんです。ただ理不尽さは感じていて、「自分たちが真の人間なのに」と。そして戦って負けるという、己の未熟さとまだまだ成長できるという想いもあるんじゃないかなと思います。そして自分や仲間が死んでしまったとしても「また会おうぜ」という淡々とした気持ちで。それはリインカーネーションの世界をわかっている人たちなので、魂が二度と会えなかったり、すれ違うことができないわけではないから、後ろ髪を引っ張られることもなくて。
――その後も必死に食い下がった末に敗れた漏瑚へ、宿儺が「誇れ。オマエは強い」と言葉をかけたシーンも印象深かったです。
千葉:あれは嬉しかったですね。あの宿儺から言われたら、それは泣きますよ。悔しくて泣いたわけではなく、自分にきっと足りないものがあるとわからせてくれたこともあって、涙を流したんじゃないでしょうか。本当に強い人と戦わないと自分の真の実力はわからないものですよね。100メートルを9秒台で走る人と一緒に走ったら、それに引っ張られて普段以上のタイムになる、みたいな。
諏訪部:憧れのチャンピオンに褒められてうれしい!みたいな感覚でしょうね(笑)。
第40話ラストの宿儺が漏瑚に言葉をかけるシーンは、原作を読んでいる時から思案
――漏瑚と宿儺は第39話で対峙、第40話で交戦しましたが、お互いのキャラの印象や掛け合いをされた感想をお聞かせください。
千葉:両面宿儺って腹立つよね(笑)。漏瑚と宿儺の戦いを例えるなら、こちらが戦国時代の剣での戦いだとすれば、宿儺は西洋の鉄砲での戦いみたいで。こちらが必死につばぜり合いをしようとしても、体に触ることすらできず、気が付けばぶっ飛ばされていて。勝てる気がまったくしないし、なぜ敵が何人もいる中で宿儺と対峙してしまったのだろうと。
諏訪部:漏瑚はその前に五条とも戦っていますし、マッチアップする相手が悪いですね。
千葉:そう! チートな相手ばかりで、もっと実力が下の人からやらせてくれよと(笑)。
諏訪部:漏瑚もかなり強いんですけどね。それを証明するような描写もありましたし。
千葉:それでも五条や宿儺とは強さのレベルが違うから。
諏訪部:しかし、漏瑚も魅力的なキャラクターですよね。情感も豊かで。
千葉:漏瑚は恨みつらみで戦っているわけではなく、ただ一生懸命、敵を見つけたら挑んでいるだけで。宮本武蔵のように(笑)。だけど、第1期の頃から結構痛い目にあっていて、扱いがちょっとね(笑)。作品の中ではコミカルな面もある、ちょっと特異なキャラクターなのかなと。それに比べて、宿儺は涼しそうな顔して、敵をボコボコやっつけちゃって。
諏訪部:宿儺にとって多くの場合、戦いはエンタテイメントのようです。ですから、漏瑚の相手をするのは興がのっている間だけ。圧倒的強者である宿儺は、バトル時のアクションアドリブもほとんどありません。演じていて全然カロリー消費してないですね(笑)。翻弄される漏瑚さんのほうは本当に大変だと思います。
自分としてはアクションアドリブやれるものならやりたいので、事前にチェックして収録に臨むのですが、テストの際に演じてはみるのですが、結果「そこ、アドリブいらないです」と、ほとんど却下されてしまいます。非常に残念です(笑)。
第40話「霹靂」で漏瑚との戦いが終わり声をかけるシーンは、原作を連載で読んだ時から「どういうニュアンスでいこう?」と思案を続けていました。演出サイドからはOKをいただいておりますが、オンエアをご覧になったみなさんがどのように感じてくださるのか……気になるところです。