この記事をかいた人
- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
四夫人の相関関係で注目したいのは、年齢の近い玉葉妃と梨花妃の関係と、先帝時代から関わりのある阿多妃と里樹妃の関係。ここからはそれぞれについて解説していきます。
年齢が近く対照的な魅力を持つ玉葉妃と梨花妃は皇帝の寵愛を競うライバルです。そんな彼女たちは同時期に皇帝との子を授かり、玉葉妃は女児を出産、その三ヶ月後に梨花妃は男児を出産します。
しかし、梨花妃の子が病(おしろいに含まれる毒成分)により生後3ヶ月で亡くなって以降、帝の寵愛は玉葉妃へ傾くことに。
子を死なせたことで帝の愛は潰えたと落ち込む梨花妃でしたが、病床に伏す彼女を治すよう皇帝直々に猫猫に命じたり、彼女の体調が回復してからは御通りも増えるなど、梨花妃への愛もまだまだ健在。
皇后の座を巡る玉葉妃と梨花妃のバトル、どちらに軍配が上がるかも本作も注目ポイントです。
阿多妃と里樹妃は先帝時代から後宮におり、嫁姑関係でした。しかも、年下の里樹妃が姑、阿多妃が嫁という立場。当時、里樹妃はわずか9歳です。
どうやら先帝は、いわゆるロリコンだったようで、9歳の里樹妃を妃にしていました。そのとき阿多妃は、皇太子(現皇帝)妃だったのです。
5年前に先帝が崩御した時に里樹妃は一度出家して、現皇帝の妃として後宮に戻ってきました。里樹妃が世間知らずなのは、幼い頃から後宮という狭い世界に身を置いていたためです。
複雑な関係だけを聞くと、2人は犬猿の仲のように思えますが、実際は2人は仲が良く、阿多妃はまだ幼い里樹妃に先帝が手を出さないよう守ってもいたそう。里樹妃もそんな阿多妃のことを慕っていたようです。
幼い頃から親元を離れている里樹妃と子を亡くした阿多妃は、さながら親子のような関係だったのかもしれません。
四夫人の中で最も長く後宮にいることもあってか、阿多妃には今後の物語にも関わってきそうな謎が。ここからはその謎の伏線について触れていきます。
亡くなったと言われている阿多妃の子供ですが、どうやら生きている可能性があるよう。猫猫は、彼女が「息子が自分の元を去ってから」と言ったことで、とある憶測を巡らせます。
阿多妃の出産は、不運なことに先帝の皇后の出産(現皇帝の弟)と重なりました。医官が皇后の方についたことで対応が遅れ、子供は無事に産まれたものの、阿多妃は子宮を失い、子供を望めない身体になってしまいます。
出産で今後何においても先帝の子が優遇されると身に沁みてわかった阿多妃が、我が子と先帝の子をすり替えたのではないか、猫猫はそう考えたのです。
この可能性は、猫猫の憶測の域を出ない形で描かれているのですが、事実であれば結果的に阿多妃の実子は存命していることになります。
では、生きている阿多妃の息子は一体どこにいるのでしょうか。現在皇弟は病弱で表に出られず誰も姿を見たことがないと言われています。
その伏線として挙げられるのが、阿多妃と美しくどこかミステリアスな宦官・壬氏が似ているという描写です。加えて、原作漫画では2人で酒を酌み交わすシーンなども登場していて、親密な仲の様子。
しかし、阿多妃が35歳なのに対し、壬氏は24歳と親子にしては年が近すぎます。いずれ明かされるであろうこの謎が物語の鍵を握っているようです。
後宮が舞台の本作において、四夫人はまさに作品を彩る“華”。彼女たちの動向が物語を左右することは言うまでもありません。美しく魅力的な妃たちに注目です!
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。