冬アニメ『俺だけレベルアップな件』連載インタビュー:アクションディレクター 菅野芳弘|旬のレベルが上がるにつれて、どうパワーアップさせ、前話数よりもどう派手にさせるのかが腕の見せどころ
『ピッコマ BEST OF 2019』マンガ部門第1位を受賞した人気SMARTOON(縦読み電子マンガ)『俺だけレベルアップな件』が待望のアニメ化し、好評放送中!
先日は9話が放送され、ダンジョンの分かれ道にたどり着いた一行は、旬・馬渕・観月チーム、真島・羽村チーム、道門と代役服役者チームの三手に分かれることに。道門は、囚人たちに恨みを持つ者から殺害を依頼されていたことを明かし、彼らを殺害。更に道が合流した真島と羽村も絶命する。
その惨劇を目撃した旬たちは、道門と交戦。B級ハンターの道門に劣勢の馬渕と観月だったが、旬の加勢で形勢は逆転。姿を消せる隠密スキルを駆使する道門の殺気を察知し、回復スキルまで使う旬は道門を圧倒。変わり果てた旬の強さを見て、驚く馬渕と観月。旬はそのままダンジョンのボスをも倒し、このダンジョンでの戦いは終結しました。
『俺だけレベルアップな件』のアニメ化を記念して、インタビュー連載をお送りしています。今回ご登場いただくのはアクションディレクター 菅野芳弘さんです。アクションディレクターという役割や制作秘話、作品の印象とここまでのお話の中で好きなシーンやお気に入りキャラ、今後の見どころなど語っていただきました。
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アクションディレクターとして上がってきた各話のレイアウトのブラッシュアップと原画も担当
――アニメ『俺だけレベルアップな件』にアクションディレクターとしてどのように関わられているのか、ご紹介お願いします。
アクションディレクター 菅野芳弘さん(以下、菅野):アクションディレクターとして上がってきた各話のレイアウトのブラッシュアップを中心に、4人のキーアニメータ―たち(鳥居貴史さん・丸山大勝さん・橋元快斗さん・中川 肇さん)と一緒にアクションシーンの原画も担当しています。
――『俺だけレベルアップな件』を読んだ感想や魅力を感じた点をお聞かせください。
菅野:昔からA級・S級といったキャラクターの能力がランク付けされるマンガやゲームが好きだったので、懐かしさもありつつワクワクして読めました。旬くんのE級からの物語はとても面白いです。
旬のレベルが上がるたびにコンテの要求値も増えていくので格闘中
――『俺だけレベルアップな件』のアニメ制作の中で意識された点や苦労された点をお聞かせください。
菅野:E級のアクションから段々とレベルが上がっていくにつれて、コンテの要求値も増えていくので旬くんをどうパワーアップさせてゆくか、前話数よりもどう派手にしてゆくかをずっとコンテと原画とにらめっこをしています。
――制作にまつわる秘話や裏話がもしあれば教えてください。
菅野:今までずっとアナログ作業で仕事をしてきたのですが子供がよく風邪を引き、普通に1週間ほど休む事があったので、このままだとスタジオで仕事ができないとなり、無理矢理に独学で完全デジタルに移行しました。
子どもの面倒も見ながらフットワークの軽いタブレットで作業はありがたいのですが……最初は肩こりと眼精疲労が酷かったです。それでも実は前より作業スピードは上がっていると思います(笑)。