冬アニメ『俺だけレベルアップな件』連載インタビュー:キャラクターデザイン 須藤智子|最終回12話では旬の転職クエストがどのように決着するのか、ぜひ見届けてください
『ピッコマ BEST OF 2019』マンガ部門第1位を受賞した人気SMARTOON(縦読み電子マンガ)『俺だけレベルアップな件』のアニメもいよいよ佳境に!
先日放送された11話では、転職クエストに挑むことにした旬は、ダンジョンの中に入ると回復ができないことを知る。そこに全身鎧で覆われた人型モンスターのナイトが現れた。武器によるダメージを与えられなかった旬は、背後に組み付いて腕力で撃破した後も、後続のナイトたちが旬を襲う。隠密スキルや閃光魔法を使うナイトたちに、まるで旬の過去の戦闘をなぞるような感覚になる。
ナイトたちを殲滅し、目の前に現れた大きな扉を開けると、『騎士団長紅血のイグリット』という赤黒色の表示と共に大きな圧力をかもしだすモンスターが現れた。激戦の末、圧倒的な力で旬を攻め立てたイグリットは倒れている旬に長剣を振り下ろそうとした刹那、旬は長剣を受け止めて、相手の鎧の隙間にカサカの毒牙を何度も突き刺し、遂にイグリットを倒した。
ホッとしたのもつかの間、背後に続々とゲートが開かれ、真の転職クエストがスタート。出現したナイトの大群が一斉に旬を襲う。隠密スキルや殺気を駆使するも、魔法使いによって見破られる。イグリットとの戦いで手に入れた帰還石を使って脱出を試みるも、手からこぼれてしまう。そこに迫りくるナイトたち。果たして旬の運命は?
『俺だけレベルアップな件』のアニメ化を記念して、インタビュー連載をお送りしています。今回はご登場いただいたのは、キャラクターデザインを担当されている須藤智子さんです。旬たちキャラクターを描く際に意識されたことやお気に入りのキャラ、印象深かった回と最終回の見どころなどご紹介いただきました。
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着実に進化していく旬の姿を見守りながら制作
――11話までを振り返った感想と印象深かったシーンを教えてください。
キャラクターデザイン 須藤智子さん(以下、須藤):旬の成長をしみじみ感じていますね。絶望を感じる1、2話から死線を越え着実に進化していく姿を、見守りながら応援しながら制作に当たっています。5話の冒頭、別人級の成長を遂げた旬の初出シーンはとても印象に残っています。
――『俺だけレベルアップな件』の原作を読んだ感想や魅力を感じた点をお聞かせください。
須藤:旬の成長物語を軸に、比例して激しさを増していくバトルアクションが魅力の作品だと感じました。そしてSMARTOON版についてはとにかく絵力に圧倒されます。キャラクターのかっこよさももちろん、フルカラーであることから光や空間も感じられてとても豪華ですよね。
旬のデザインは段階を経てレベルアップしていることが感じられるように
――『俺だけレベルアップな件』のキャラクターデザインをする際に意識された点をお聞かせください。
須藤:DUBU先生の魅力的な絵をどのようにアニメに落とし込むのかという点は、私にとって最大の課題でいつも心に留めていることです。アニメ用にディテールの調整などもさせていただいていますが、大前提としてキャラクターの持つ役割が変わらないように意識して描きました。
――主人公の旬というキャラクターのデザインを作るにあたって意識された点をお聞かせください。
須藤:旬は成長に合わせて複数パターンの設定がありますが、段階を経てレベルアップしていることが感じられるように心がけています。序盤は痩せ型で頼りなく幼い印象を強調し、中盤からは徐々に筋肉がつき自信や逞しさを感じるように描いています。最終的にはスマートに冷静さや余裕を感じられる姿を目指しました。