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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
身柄を解放されたエドは、ホークアイの元を訪ね、イシュヴァール殲滅戦の話を聞きます。時を同じくしてアルも先の殲滅戦に参加していた医者・ノックスにイシュヴァールでの惨劇を聞かされていました。錬金術が大量殺戮に使われていた事実に落ち込む兄弟でしたが、シンから来た少女・メイの錬丹術にヒントを見出し、彼女の向かった北部・ブリッグズへ足を進め、ブリッグズのトップであるオリヴィエ・ルイ・アームストロング少将と出会います。
エドたちがブリッグズに到着して間もなく、地下から人造人間スロウスが現れ、戦闘に。ブリッグズ兵とともに何とかスロウスを退けたエドは、オリヴィエに全てを話し、国土全体に錬成陣が作られていることに気付きます。この国は何かの目的のために建国されたものだったのです。
エドは中央から派遣されてきた紅蓮の錬金術師キンブリーに従ってスカーを探すふりをしながら、スカーと行動を共にしていたメイと合流。ブリッグズ兵をはじめとする仲間とともにキンブリーを出し抜き、スカーたちを密かにその場から逃がします。のちにアルもスカーらと合流し、スカーの兄が残した研究書の解読に着手。
残ったエドとブリッグズ兵らは軍に与する危険人物であるキンブリーを極秘に始末するため画策するも、その意図を勘付かれ戦闘へと発展。エドはそこで瀕死の重傷を負ってしまい、行方不明となります。一方、オリヴィエは中央に呼び出され、ブラッドレイの配下に置かれることに。
その頃、アル一行は研究書の解読に成功。その後、かつて訪れた街・リオールに向かい、そこでホーエンハイムと再会します。そこでアルは、ホーエンハイムから全ての過去と「お父様」が「来たるべき日」を待っていることを聞くのでした。
表向きには行方不明となっていたエドは、闇医者の元に身を隠し療養していました。回復したエドは、グリードから意識を取り返したリンと偶然合流し、「来たるべき日」について情報を得、同時にグリード(リン)も仲間に加えます。
「来たるべき日」のことは、イズミやホークアイ、マスタングらにも伝えられていきます。ここから物語は「来たるべき日」に向かって動いていくのでした。
エドはホーエンハイムと再会し、全ての話を聞き、「お父様」との最後の決戦のため中央へ。途中、人造人間プライドの襲撃を受けるも、アルを囮に封じ込めることに成功。
一方、マスタングは元部下らとともにクーデターを目論み暗躍。グラマン中将の協力でブラッドレイが乗った列車を爆破させ、ブラッドレイは生死不明に。さらに、大総統夫人を人質に取り、ブリッグズ兵の協力を得ながら一気に軍上層部へ進んでいきます。
クーデターの混乱に乗じてエドたちは「お父様」のいる地下へ侵入。そこで軍が秘密裏に作っていた大量の人形兵とかち合い、多勢により一時は押されながらも、合流したマスタング組の協力で無事その場を乗り切り、さらに、人造人間エンヴィーも倒すことに成功します。
同じ頃、中央司令部内では、ブラッドレイ不在の中で反旗を翻したオリヴィエはスロウスや人形兵と交戦。苦戦するも弟アレックスやイズミらの加勢もあり何とか倒すことに成功。中央司令部を制圧したかに見えましたが、そこに行方不明となっていたブラッドレイが姿を現します。グリード(リン)らも加わり必死に応戦し、犠牲を出しながらも退けます。
「お父様」の元に向かうエドたちは、突然「お父様」の正体「フラスコの中の小人」に人柱として集められます。エド、アル、イズミ、ホーエンハイム、そして最後の1人としてマスタングが人柱とされ、ついに「フラスコの中の小人」は禁忌の扉を開き、アメストリス国民約5000万人の魂を手中に収め、そのエネルギーを利用し神にも等しい力を手に入れてしまいます。
しかし、ホーエンハイムが長年かけて施していた対抗策により、集めた魂は全て持ち主の元へ返還。そのタイミングでスカーによって新たな国土錬成陣が発動し、エドたちは今まで以上に強力な錬成が可能となり、その勢いのまま「フラスコの中の小人」に猛攻を仕掛けます。
さらに、ブリッグズ兵やグリード(リン)なども加勢し、人間側が総力を挙げて「フラスコの中の小人」に攻撃を仕掛け、ついに「フラスコの中の小人」にも限界が訪れます。ところが、最後の力を振り絞って起こした爆風により、エドは動けない状態に。機械鎧の右腕も激しい戦闘により破壊されており、絶体絶命の状況となります。
そこへメイの遠隔錬丹術を利用し、アルが自分の魂と引き換えにエドの右腕を錬成。右腕を取り戻したエドは「フラスコの中の小人」を見事撃破。しかし、アルの魂は戻らないまま。絶望に打ちひしがれるエドでしたが、自身の錬金術の能力を代価にアルの身体と魂を取り戻したのでした。
「フラスコの中の小人」との戦いは多くの国民の目についているため、マスタングの部下たちは混乱を招かないよう事態を収拾。戦いの中で視力を失ったマスタングは、マルコーからイシュヴァール政策に全力を尽くすことを条件に賢者の石を譲り受けます。リンとメイはシンへ帰国。ホーエンハイムは密かにリゼンブールへ帰り、妻の墓の前で穏やかに息を引き取ります。
リゼンブールに帰ったエドとアルは、世界中を旅して学問を身に着け、錬金術で苦しんでいる人を助けられるようになることを決意。かくして2人は再び旅立つのでした。
物語スタート時から、国家錬金術師という国家お墨付きの強さを誇るエド。しかし、エドとアルだけでは元の身体を取り戻すことは絶対にできませんでした。彼らは旅の中でたくさんの人たちに助けられており、強大な力を持つ人造人間にも打ち勝つことができました。
私は『鋼の錬金術師』は人と人との繋がりの温かさや尊さが描かれた作品であり、作中には胸が締め付けられたり思わず涙したりするような描写がいくつも登場します。本稿をきっかけにぜひ作品そのものを手に取っていただければ幸いです。
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。