時行の「逃げる」才能を見たときに、吹雪はすごくテンションが上がったんだと思います|TVアニメ『逃げ上手の若君』連載第9回:吹雪役・戸谷菊之介さんインタビュー
あの玄蕃でさえも、時行の人柄に惹かれたんじゃないかな
――仕える主となった時行への印象についてお聞かせください。
戸谷:「逃げる」ではありますが、才能がしっかりあるというのは「週刊少年ジャンプ」の主人公らしいなと思います。また、彼についていきたいと思わせてくれる、優しさも持っていますよね。雫も弧次郎も亜也子も、あの玄蕃でさえも、そういう彼の人柄に惹かれたんじゃないかな。人を率いる力があると思います。
――時行にとって、吹雪は師匠のような立場でもあります。
戸谷:いい関係ですよね。もともと教え上手ではありますが、先ほども言った通り、時行の「逃げる」才能を見たときに、「これは教えがいがあるぞ」と、吹雪はすごくテンションが上がったんだと思います。
――時行は吹雪の策や教えがあったから、瘴奸に勝利できた気もします。本作はそういった策によって勝利するという場面が多いですよね。
戸谷:確かに。力だけで押し切るのではなくて、みんなで力を合わせて作戦を遂行していくという頭を使った戦い方が多い気もします。作戦が重要なんですよね。
――時行を演じる結川さんのお芝居の印象は?
戸谷:すごく熱量を持ったお芝居をされていますよね。いい意味での頑張っている感が、時行のお芝居にも刺さっていると思います。ふだん会話しているときから、時行に対する愛を感じていました。真摯に時行のことを考えて演じているという印象があります。
――その他の逃若党メンバーとの掛け合いのなかで、みなさんから刺激を受けることもありましたか?
戸谷:ありましたね。弧次郎や亜也子が戦っているとき、熱量や、俺たちが勝たなきゃいけないという気概を芝居から感じましたし、カッコいいなと思いました。
――その他、個性豊かなキャラクターがたくさん登場する本作。戸谷さんがお気に入りのキャラクターを教えてください。
戸谷:(小笠原)貞宗ですね。本作はたくさんの面白いおじさんが登場しますが、その筆頭と言いますか(笑)。アニメでは演じる青山 穣さんのお芝居によって面白さに拍車がかかった気がします。
貞宗って、時行の成長にも関与しているんですよね。時行を見つけたときに「おー、アイツ、またいるじゃん。ニヤニヤ」みたいに、ちょっと喜んでいる節もあるように感じます。一方で、負けたときはちゃんと悔しがる。いい関係だなと思います。
『逃げ上手の若君』は敵味方関係なく、戦っている最中でもボケてツッコむ
――本作は「逃げる」という言葉がキーワードです。戸谷さんは「逃げる」にどういう印象をお持ちでしたか?
戸谷:「逃げる」の度合いにもよりますが、人に迷惑をかけなければ、逃げる・避けることは悪いことじゃないと思っています。むしろ肯定派ですね。
――本作は史実に基づいた物語が展開されています。戸谷さんは歴史の勉強は得意でしたか?
戸谷:理系だったということもあり、あまり得意ではなかったです。ただ、必修科目だった歴史の授業を教えてくれる先生が面白くて。その先生は、ただ単語を暗記させるだけじゃなくて、例えば百姓一揆が起きたのは、百姓の扱いがどんどん落ちたことへの反発なんだよ、原因があって事件が起きるんだよということを教えてくれたんです。あのとき、歴史ってストーリーなんだなと思いました。
――本作も歴史を楽しく学べる面がある気がします。
戸谷:そうですね。本作に触れてから時行という人物を知ったのですが、歴史の教科書を見返してみたら、名前が載っていたんですよね。学生の頃にこの作品に出会っていたら、もっと興味を持って時行の時代についても学べたんじゃないかなと思っています。
――戸谷さんが改めて感じている『逃げ上手の若君』の魅力を教えてください。
戸谷:吹雪的な視点で言うと、作戦や策略が上手くいったときの気持ちよさがあります。あとは逃げながら切る「鬼心仏刀」の場面をはじめ、戦闘シーンがカッコいいですよね。その中にギャグシーンが入ってくるという緩急も面白い。敵味方関係なく、戦っている最中でもボケてツッコむんですよね。第九回でも雫が急にボケて、時行と貞宗が同時にツッコんでいました。本作のギャグシーンは、特に輝いているなと思います。
――本日は貴重なお話ありがとうございました。最後に戸谷さんが思う第十回の見どころを教えてください。
戸谷:時行は変態ですが、第十回ではある出来事から、さらに変態として見られるようになってしまいます。ちょっとかわいそうだなと思いつつも、普段の彼の行いを見ていたら「しょうがないか」とも思いました(笑)。面白いシーンがたくさん出てくるので、オンエアを楽しみにしていてください!
[文・M.TOKU]
作品概要
◆放送情報
2024 年 7 月 6 日より毎週土曜日 23:30~TOKYO MX・BS11 ほかにて放送開始!
【放送局】
TOKYO MX 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
とちぎテレビ 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
群馬テレビ 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
BS11 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
MBS 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 26:08~
RKB 毎日放送 7 月 9 日(火)より 毎週火曜 25:58~
長崎文化放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:18~
宮崎放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:26~
愛媛朝日テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:50~
HTB 北海道テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:55~
テレビ新潟 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:59~
中京テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:59~
北陸放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:00~
静岡放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:15~
大分放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:25~
IBC 岩手放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:28~
テレビユー福島 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 24:59~
鹿児島放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:20~
琉球朝日放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:20~
さくらんぼテレビ 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:25~
東日本放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:31~
信越放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:42~
秋田朝日放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:50~
青森放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:54~
RSK 山陽放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:55~
広島テレビ 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:59~
テレビ山口 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 26:00~
チューリップテレビ 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 25:53~
熊本放送 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 25:53~
テレビ山梨 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 26:55~
アニマックス 7/27(土) 毎週土曜 20:30~
リピート:7/28(日) 毎週日曜 9:30~
【配信】
▼7 ⽉ 6 ⽇(⼟) 24:00〜 毎週⼟曜⽇ 24:00〜
Prime Video
▼7 ⽉ 9 ⽇(⽕) 12:00〜 毎週⽕曜⽇ 12:00〜
d アニメストア/d アニメストア/FOD/ABEMA/U-NEXT/アニメ放題/バンダイチャンネル/Hulu/Lemino/Netflix/TELASA
(⾒放題プラン)/J:COM STREAM(⾒放題)/au スマートパスプレミアム/milplus ⾒放題パックプライム/DMM
TV/WOWOW オンデマンド/アニメタイムズ/Disney+/
※配信⽇時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承下さい。
◆スタッフ
原作 : 松井優征(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督 : 山﨑雄太
シリーズ構成 : 冨田頼子
キャラクターデザイン・総作画監督: 西谷泰史
副監督 : 川上雄介
プロップデザイン : よごいぬ
サブキャラクターデザイン : 高橋沙妃
色彩設計 : 中島和子
美術監督 : 小島あゆみ
美術設定 : taracod/takao
建築考証 : 鴎 利一
タイポグラフィ : 濱 祐斗
特殊効果 : 入佐芽詠美
撮影監督 : 佐久間悠也
CG ディレクター : 有沢包三/宮地克明
編集 : 平木大輔
音響監督 : 藤田亜紀子
音楽 : GEMBI/立山秋航
音響効果 : 三井友和
制作 : CloverWorks
◆キャスト
北条時行 : 結川あさき
雫 : 矢野妃菜喜
弧次郎 : 日野まり
亜也子 : 鈴代紗弓
風間玄蕃 : 悠木 碧
吹雪 : 戸谷菊之介
諏訪頼重 : 中村悠一
足利尊氏 : 小西克幸
◆イントロダクション
少年は逃げて英雄となる―――
鎌倉幕府滅亡から始まる一人の少年の物語
『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井優征が描く、「週刊少年ジャンプ」で大人気連載中の歴史スペクタクル漫画がついにアニメ化!
鎌倉幕府滅亡の後、北条家の生き残り・北条時行が動乱の世を駆け抜ける!アニメーション制作は『ぼっち・ざ・ろっく!』などを手掛ける「CloverWorks」が担当、監督は『ワンダーエッグ・プライオリティ』で副監督を務めた山﨑雄太、シリーズ構成に『その着せ替え人形は恋をする』の冨田頼子、キャラクターデザインに『劇場版ポケットモンスター ココ』で総作画監督を務めた西谷泰史など奇才たちが集結し、美麗かつ迫力の映像で歴史の一片を紡ぐ!
◆プロローグ
時は西暦 1333 年、武士による日本統治の礎を築いた鎌倉幕府は、信頼していた幕臣・足利尊氏の謀反によって滅亡する。
全てを失い、絶望の淵へと叩き落とされた幕府の正統後継者・北条時行は、神を名乗る神官・諏訪頼重の手引きで燃え落ちる
鎌倉を脱出するのだった......。逃げ落ちてたどり着いた諏訪の地で、信頼できる仲間と出会い、鎌倉奪還の力を蓄えていく時行。
時代が移ろう大きなうねりを、「戦って」「死ぬ」武士の生き様とは反対に「逃げて」「生きる」ことで乗り越えていく。
英雄ひしめく乱世で繰り広げられる、時行の天下を取り戻す鬼ごっこの行方は――。
◆WEB
公式サイト:https://nigewaka.run
公式 X :@nigewaka_anime (推奨ハッシュタグ:#逃げ若)
◆原作情報
既刊1~16 巻 発売中(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)