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『わんぷり』ライブ記念インタビュー吉武千颯【連載第1回】

『わんだふるぷりきゅあ!LIVE2024 FUN☆FUN☆えぼりゅーしょん!』ライブ開催記念リレーインタビュー 吉武千颯さん|「わんだふるな世界観が存分に詰められた1日に」【連載第1回】

 

今年のプリキュアライブに向けての想い

――昨年のプリキュアライブ(「ひろがるスカイ!プリキュアLIVE2023」)は先輩たちもたくさん出演して豪華なライブとなりました。その中で、吉武さんがお姉さんとして場を引っ張られていて。改めて振り返ってみていかがですか?

吉武:去年のライブは、『ひろプリ』の声優の皆さん、さらに(石井)あみちゃん、Machicoさん、(北川)理恵さん、キュア・カルテットの皆さん……と、プリキュアシンガーがたくさんいたので。『ひろプリ』の世界観を楽しんでいただきつつも、20周年ならではの、これまでのシリーズをたくさん感じていただける、今までのプリキュアライブとは違うプリキュアライブになったんじゃないかなと感じています。

私自身もシリーズの絆を感じて、そこで感じたものを20周年の横浜アリーナでの全プリキュアライブ(「全プリキュア20Th Anniversary LIVE!」)につなげたいという気持ちにもなれました。なによりお客さんたちのパワーがすごくって! 本当に忘れられない思い出になりました。それこそ「ひろプリライブ」の時は、これまでのプリキュアライブにはなかった炎の演出もあって。

 

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――ありましたね! 一瞬、熱さが客席にも伝わってきました。

吉武:演出、すごかったですよね! 風も吹いてるから、炎の熱気が全部こちらに(笑)。客席にも熱さが伝わってきたとうかがっていて。ゲネでも炎を出していてその時もすごかったんですけども、演出的に「もっと出そう!」となったらしく、さらにすごいことに(笑)。カッコいい曲だからこそ、顔の表情もきめたくて、がんばってました。

――「Daybreak Song」でしたよね。

吉武:そうです。あの4人(石井あみ・北川理恵・Machico・吉武千颯)ならではのパワーがある曲なので、それを見せられるんじゃないかなって。去年は「Daybreak song」のようなカッコいい曲もあって(『ひろがるスカイ!プリキュア』ボーカルアルバム ~FLY TOGETHER!!!!!~収録)。毎年カッコいい曲はありますけども、炎の演出含めて、去年はカッコいい演出が多かった印象があります。

――確かに『映画プリキュアオールスターズF』挿入歌「All for one Forever」もカッコいい曲でしたものね。

吉武:そうやって比べると『わんぷり』はかわいい曲がたくさんあるので、また全然違った色のライブになるんじゃないかなって思っています。昨年来た方が今年も来ていただけたら「プリキュアってこういう世界もあるんだ」という感じ方をしてくれるんじゃないかなって思っています。

――確かにそういう意味で考えると、もしかしたら両極端なカラーのプリキュアを感じ取ることができるかも?

吉武:そんな気がしています!『わんぷり』の空気感が加わって、昨年とはまた違った雰囲気になるんじゃないかなって思うんです。いろいろなところから、これまでとの違いを楽しんでいただけたらと思っています。

 

 

――どんなメニューになるのかファンの方が楽しみにされていると思います。

吉武:最近『プリキュア』を好きになったよって人にも楽しんでいただけるセットリストなんじゃないかなと私は思っています。

――ライブで育ってきた曲「CLAP!~勇気を鳴らせ~」の新アレンジ「CLAP & CHANT!~アイノウタ~」(北川理恵・Machico・吉武千颯名義)もきっと聴けるんだろうなと思っています。“CHANT!”感が際立ちつつも、ライブで盛り上がる要素がさらに詰め込まれていて。

吉武:『トロピカル~ジュ!プリキュア』(『トロプリ』)の時の「CLAP!」は、勇気、共に頑張ろう!といった雰囲気をいっぱい感じていたんですけども、今年の「CLAP!」は愛、守る、包み込むっていうイメージがすごくて! メロディーも変わってないですし、歌詞も大幅に変更しているわけではないのに、すごく変わっていて。初見の時に「うおおお……!?」ってなりました!

『トロプリ』ライブの時は声出しができなかったので、みんなでクラップをして、会場がひとつになるといった意図で作られた楽曲だったと思うんですけども、今年はクラップだけでなく、シンガロングを何度も繰り返すところがあって。そこは全力で声を出していただきたいです。

私たちの声と皆さんとの声が重なり合う瞬間は、やっぱりライブでないと感じられないものなので……みんなで一緒にバージョンアップというか、リニューアルというか(笑)、変化できる曲だと思っています。まさに“えぼりゅーしょん!”を感じました! 

――確かに!

吉武:コール&レスポンスが加わったことで、もっともっと良いものになる気がしています。『トロプリ』で生まれた曲ではあるのですが、感謝祭やイベントなど、これまでいろいろなライブで歌って、どんどん育ってきて。当時と同じメンバーで、バージョンアップしたものを歌えるなんて思ってもいませんでした。これまで築いてきた絆も詰まった曲になったと思うので、それも感じてもらえたらって思っています。

――プリキュアシンガーが築き上げてきた曲でもありますよね。ライブではMachicoさんのパートを吉武さんが歌われることもありました。今回も担当するパートも変わっていますよね?

吉武:そうなんです! 最初の、今までMachicoさんが歌っていたところを私が担当させてもらっているというのも、なんだかグッときます。例えば〈何処かでナミダ流れた〉のあと、Machicoさんと理恵さんが〈 (全部 受け止めたい)〉と歌ってくれるところは、なんだか2人が「大丈夫だよ」って言ってくれているような歌い分けで。自分で歌っていても「エモっ!」と思いました(笑)。

そしてそれが、2番になったら逆になって、ラップは2人が引っ張ってくれて〈Together×4〉のところは変わらず私が歌わせてもらって、最後は全員で一緒に歌うっていう。『トロプリ』ボーカルアルバムとは違った歌い理由分けも、ぜひ楽しんでいただきたいです!

――今回のライブには北川さん、Machicoさん、吉武さんの三姉妹が揃うので楽しみですね。

吉武:そうなんです! 今年のライブハウスサーキットでは3人揃えないので、この日3人で歌えたらと思うと楽しみです。実はこの間、『トロプリ』シンガーが揃うことがあって。そこで「CLAP!」の新しいバージョンができて嬉しいね!という話をしました。

理恵さん、Machicoさんとは、一緒に歌わせていただいた曲もたくさんありますし、イベントでも、プライベートでも、たくさん思い出を作ってきたので、また一緒にプリキュアライブでステージに立てるのはすっごく嬉しいなって思っています。

――楽しみです! 

 

 

『わんぷり』の4人にも、私たちにも重なる「絆」

――毎年プリキュアライブではボーカルアルバム収録曲が披露されています。今回ライブに来る方にはぜひチェックしていただきたいところです。そのボーカルアルバムには「CLAP & CHANT!~アイノウタ~」に続き、主題歌歌手による「わんだフル・わんデイ」(石井あみ・後本萌葉・吉武千颯名義)と、3人でタッグを組んでいる曲が2曲あります。このメンバーで歌うのはこの曲が初めてですよね?

吉武:そうなんです! 

――デュエットももちろん魅力的ですが、3人以上の曲も個性が溢れていて良いですよね。

吉武:3人曲があるのは嬉しいですね。「わんだフル・わんデイ」もすっごくかわいい曲で! 『わんぷり』のみんなと重なるところもあるし、私たち自身に重なる部分もあるなって勝手に思っていました。今はまだ3人で歌ったことがないので、どんな感じになるのかがただただ楽しみです。でも、アルバムに収録された音源を聴いても「超いいじゃん!」って思っています(笑)。

――とっても良いです!(笑)自分たちに重なったところというのは、例えば?

吉武:「わんだフル・わんデイ」はパートナー同士の日常のワクワクが詰まっている印象があります。なので、一緒に手を取り合って、歩きだして、その中ではいろいろなことがあるけれど「一緒だから大丈夫!」っていう、そういう絆のようなものを感じました。それが『わんぷり』の4人にも、私たちにも重なるなって。それこそ、この曲はライブハウスサーキットでも歌う予定なんです。3人での歌を重ねていくごとに絆が深くなっていく様子も、きっと感じていただけるんじゃないかなって思っています。

――只野菜摘さんの描く歌詞がとても素敵ですよね。

吉武:実は只野さんのお歌は初めて歌わせてもらったんです。歌っていてめちゃくちゃ楽しくて! 〈しゅわしゅわの雲〉〈クルクルの髪が風の鬼みたい〉とか、ちょっと遊ぶ表現を入れたくなる歌詞がいっぱいあって。表現力をすべて詰め込みたい!と思い、遊び要素を入れながら歌わせていただきました。例えば〈あっち どっち こっち〉のところも、マイクの前で思わず身体を動かしてしまって(笑)。

――聴いていても身体が勝手に動いてしまう部分です(笑)。3人曲では〈あっち〉を石井さん、〈どっち〉を吉武さん、〈こっち〉を後本さんが歌唱されていますが、ボーナストラックではソロバージョンがありますものね。ソロバージョンはよりかわいい印象がありました。

吉武:わ〜嬉しい! 〈こっち〉のところでは、ちょっとマイクに近づいて「こっちだよ〜!」って言ってる雰囲気にしたいなって思っていました。ソロバージョンは、そういう遊び要素をより感じていただけるんじゃないかなって思っています。

――ソロバージョンは3人それぞれ違った表現になっているのも面白いですよね。

吉武:全然違う!って思いました(笑)。ソロバージョンの良さとして、聴けなかった部分も全部聴けるところがあって。3人のソロ曲を聴き比べていただいて「この子はここだとこういう表現するんだ!」ってところを楽しんでもらえたらなって思っています。

――レコーディングはどうでした?

吉武:すごく楽しかったです! 最初に資料としていただいた音があったのですが、レコーディング時にはさらに楽器が加わっていて。その場で初めて聴いたんです。その瞬間に新たな感情が湧き上がってきて、新鮮な気持ちのまま歌うことができました。私はそういう状態で歌うことが好きなんです(笑)。だからめちゃくちゃ楽しかったです。音色がまた素敵で、馬瀬(みさき)さん、天才だあ……って歌いながら思っていました(笑)。

 

 

――また、「シェアして!プリキュア」に続く新アンサムソングの「Wonder Flowers プリキュア 」も収録されています。

吉武:この楽曲が「シェアして!」のようにつながっていくのかなと思うと、トップバッターを任せていただいたことはすごく嬉しいです。「シェアして!」は掛け声が入っていますが、今回は逆になくて、その分ずっとクラップが続いているんですよね。そのクラップを通じて、会場全体がひとつになっていく感じもありますし、シンガーたちがつないでいくこともすごく感じられる曲になっていると思います。

――花を冠にした、このタイトルも素敵ですよね。

吉武:いろいろなお花がバーっと咲いているイメージが湧きました。レコーディングの時、青木(久美子)さんに「どういう感じで歌詞を書いたんですか?」と聞いたんです。そしたら「お花っていろいろな種類、形があるじゃない?」って。

その通りだなって。聴いてくれるお友だちをお花に例えるなら、ときには少し元気が無くなってしまっているお花もあると思うんです。お花畑の中心で咲くひまわりになって、キラキラのパウダーをみんなに注いでいるようなイメージをしながら、この楽曲を歌いました。そういうキラキラパウダーのようなものが、みんなに伝わるような楽曲になっていたら良いなって思っています。

――さらに〈虹の架け橋〉という言葉も、プリキュアシンガーらしいなって。それに加えてこの曲も、プリキュアシンガー同士の架け橋になるんだろうなと想像させます。

吉武:そうなったら良いなあって思っています。サーキットでも歌わせていただきますが、プリキュアシンガーみんなで歌う予定なんです。それもまたアンサムソングならではだなって思っています。ぜひ生で聴いていただけたら嬉しいです。

――ボーカルアルバムを聴いて、他に気になった曲はありましたか?

吉武:全部良い曲で! 素敵すぎて。キャラクターの個性が今年もたくさん詰め込まれているなって思いました。特にユキの「ほわいとDestiny」(猫屋敷ユキ(CV:松田颯水))が激推しでした! いろいろな猫ちゃんがいますけど、ユキの凛とした、気高く、ゴージャスな雰囲気が表れていて、めちゃくちゃユキだぁ……って(笑)。他のキャラクターソングも「Hello・Bow・Mew ~We are わんだふる!!!!~」も、表情が詰め込まれていて!

例えば「わんだふる♡わお」(犬飼こむぎ(CV:長縄まりあ))は、ここは尻尾を振ってるのかな、ここは人間のこむぎで、こっちは犬のこむぎかな、とかいろいろと想像がふくらみました。「ほわいとDestiny」では、ちょっとセリフっぽく歌われているところがあるじゃないですか。アニメでいろいろな表情を見てきたからこそ、グッとくるものがありました。もうここ最近はアニメ本編を見て毎週泣いているんですよ(笑)。マルンもそう思ってくれてるかなと、想像してしまいました。

――吉武さんのご実家にいるわんちゃんのマルン!

吉武:はい! 家族も同じ思いのようで、父は特にどハマりしていて「毎週涙をこらえるのに必死なんだけど」って言っています(笑)。

――じゃあライブハウスサーキットの広島公演は……。

吉武:めちゃくちゃ楽しみにしているようです(笑)。多分、プリキュアライブも来るんじゃないかな? 実は毎年来てくれているんです。泣いてしまうんじゃないかな?

 

 

(C)ABC-A・東映アニメーション
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