アニメーションになることで、こんなにも色鮮やかに息吹く世界は珍しいーーTVアニメ『アオのハコ』猪股大喜役・千葉翔也さん×笠原匡役・小林千晃さんインタビュー｜男子コンビが、理想の青春シチュエーションを語る！

千葉さん・小林さんが思い描く、理想の青春シチュエーションとは？

――アツい部活のお話や恋愛のお話など、真っ直ぐな青春模様が描かれる本作ですが、千葉さんと小林さんが考える理想の青春シチュエーションについてお伺いしたいです！

小林：僕は中学時代にバスケ部に所属していたのですが、バスケ部の女子が輝いて見えていたんですよね……。

千葉：（笑）。

小林：僕の中学校って、女子バスケ部が強かったんです。中高生の男子なんて、身体能力において女子に負けたくない時期だと思うのですが、その気持ちを凌ぐくらい女子が強くて、「同級生なのにすごいな」と思っていました（笑）。だからこそ、恋愛的な目線ではあまり見れなかったんです。選手として尊敬していたので……。

千葉：うんうん。

小林：でも今思えば離れたところから見ているのではなく、寄り添えば良かったなって思いました。こっちが勝手に「一回戦で負けるような集団とは喋りたくないんだろうな」「俺らとは関わりを持ちたくないよな」と思っていたんです。そうじゃない未来があったんじゃないかなって……。

千葉：励まし合うとかね！

小林：そうそう。もうちょっと恋愛的な目線を持っても良かったんじゃないかって思いました。

――中高生時代の異性との距離感って、難しいものがありますよね……。ちなみに今のお話を受けて、千葉さんはいかがでしょうか？

千葉：「デート中はその力関係が逆転する」みたいなやつが見たい！

――うわー！　見たい！

千葉：ですよね！　部活は女子の方が強いんだけど、部活外のところでは弱さを見せてくれたりとか、実は男の子が女の子を精神的に支えているみたいな構図、良いですよね。

小林：そうすれば良かった……。

千葉：（笑）

小林：でも当時は、男以上に男子扱いしちゃってたんだよなぁ……。「身体能力も女子の方が上だし……」みたいな感覚もあって。変に強がっていたのかもしれません。

千葉：なるほどね。僕は学生時代は文化部だったから想像になってしまうのですが……マネージャーが自分にだけ優しくて、応援してくれるみたいなことがあったら最高だなって思いますね。

小林：こっそりね。

千葉：そうだね。それがチーム競技の方が良いのか、個人競技の方が良いのか……どうなんだろう？　運動部の経験がないからわからないけど……。

小林：チーム競技だったら、軋轢生むんじゃない？

千葉：確かに……！「俺以外のやつに優しかった」とか！

小林：一人だけマネージャーに特別扱いされてたら、多分もうパス回ってこないよ。

千葉：（笑）

小林：その点、大喜たちは恋愛も部活も全て良い熱量で、上手く両立しているなと思います。

『アオのハコ』は、共感の置きどころが変わっていく作品なのかなと

――それでは最後に、以降の展開を楽しみにしている視聴者に向けてメッセージをお願いします！

千葉：『アオのハコ』は、共感の置きどころが変わっていく作品なのかなと考えています。視聴直後では、そのキャラクターの心理が理解できなくても、あるいは理解できたと思っていたシーンでも、話数が進んだりすると感じ方も変わってきたり。

また、原作を読んでいて素敵だなと思った部分や空気感が、アニメーションになった際にもしっかりと、立体感を持って伝わってくる作品だと思います。

キャラクターが人間として生きている作品だと思うので、自信を持って皆さんにお届けできることを嬉しく思いますし、今後もそんなポイントを楽しんでほしいと思います！

小林：『アオのハコ』の魅力は一言で言い表せないと思っています。人によっては部活、恋愛などの青春のシーンが面白いと感じるでしょうし、大喜のひたむきさに勇気をもらえる人もいるでしょう。本当に様々な魅力が詰まっている作品で、話数が進むにつれて見え方も変わったりすると思います。

アニメーションになることで、こんなにも色鮮やかに息吹く世界は珍しいと思っています。時計の描写や演出がないのに、体育館の空気などから時間帯がわかるんです。5時半くらいの朝練の空気感や、冬のランニングで身体の内側は熱いけれど外側は冷たい感触とか……声や音、色が付いて、肌でその場の雰囲気が伝わるのは、この作品の魅力だと思っています。今後もご覧いただけたら幸いです！

――本日はありがとうございました！

【インタビュー・文／西澤駿太郎　撮影／胃の上心臓　編集／鳥谷部宏平】

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