これからも多くの方の予想を裏切りながら「我が道を行く」スタイルを貫きたい――直田姫奈さん 3rdデジタルシングル『ばっかだな』インタビュー＆朗読音声動画『サニペダ　～Another Tale of Lavender Blue～』収録レポート

声優、そしてアーティストとして活動する直田姫奈さんの3rdデジタルシングル『ばっかだな』が、2024年10月23日（水）にリリース！

直田さん初のワンマンライブ『直田姫奈 Hina Suguta 1st LIVE - Sings -』で初披露された『ばっかだな』は、すでにリリースされている『ラベンダー・ブルー』『My Truth』に続く3部作の最終章。本楽曲群に込められた“湿度”に魅了されたアニメイトタイムズは、これまで「アーティスト・直田姫奈」の姿を追い続けてきました。

そして今回も、リリースを控えた直田さんにインタビューを実施。『ばっかだな』に込められた思いやファンへの感謝の気持ち、11月3日（日・祝）に開催を控えるアコースティックライブへの意気込みについて語っていただきました。

さらに、『ラベンダー・ブルー』3部作をもとに制作された朗読音声動画『サニペダ　～Another Tale of Lavender Blue～』の収録の様子をレポートとしてお届けします。

朗読音声動画『サニペダ　～Another Tale of Lavender Blue～』収録ミニレポート

――『ラベンダー・ブルー』3部作が、朗読音声動画になる。

『ラベンダー・ブルー』3部作は、10月23日にリリースされる『ばっかだな』をもって完結となる。本楽曲群の魅力は『ラベンダー・ブルー』『My Truth』の歌詞に込められた「私」「彼」そして「あの子」のリアルな恋愛模様と、変幻自在なメロディ。そしてリリックビデオにて映し出される繊細な世界観だ。これらの要素が合わさり、独特の“湿度”を生んできた楽曲群が朗読音声動画として展開されるという知らせを受け、胸が高鳴った。

収録場所は、都内某所のスタジオ。到着した直田姫奈さんは澄んだ秋晴れを思わせる声色で「よろしくお願いします！」と挨拶。しかし、マイクテストのために発せられたタイトルコールによって、スタジオの“湿度”が跳ね上がる。

『サニペダ　～Another Tale of Lavender Blue～』

紡がれるのはリリックビデオとは別の「私」「彼」「あの子」の世界。3部作の作詞を担当した金子麻友美氏が手掛ける「もうひとつの『ラベンダー・ブルー』」である。

深堀りされる「私」と「あの子」の内面、彼女たちの出会いと次第に育まれる友情。そして「彼」を交えた恋愛関係。直田さんは金子氏が吐き出した「私」と「あの子」を分析し、はっきりと演じ分ける。その演技は物語が進むにつれてさらに解像度を増し、声色と息遣いから切なさ、寂しさ、哀しさが伝わってくる。

アウトドアな「あの子」を演じる時は身体が動く。インドアな「私」を演じる時は少しだけ猫背な姿勢で動きも控えめ。言葉尻に出る僅かなニュアンスの違いからも「私」と「あの子」の違いが鮮明に現れた。

以前のインタビューで直田さんは、「リリックビデオはひとつの正解として見てもらいつつ、その上でそれぞれ好きに（ストーリーを）描いてもらいたい」と語ってくれた。今回の朗読音声も、金子氏と直田さんによる正解のひとつとなるのだろう。

物語が進むにつれ、「私」と「彼」、「彼」と「あの子」、そして「私」と「あの子」の関係値が変化していく。『ラベンダー・ブルー』3部作の歌詞が散りばめられた今回の台本では、「私」と「あの子」の結びつきが確固たるものとなり、ストーリーが収束する。収まる場所に収まったと表現するべきだろうか。詳細は、実際に動画を見て確かめてほしい。

驚くほど少ないリテイクを終え、23ページに及ぶ朗読音声は、少しだけ明るく、すっきりとした空気を残して締めくくられた。収録を終えた直田さんの表情は、達成感に加えどこか物憂げである。このあとは、そんな朗読音声について、そして『ラベンダー・ブルー』3部作完結を経たアーティスト・直田姫奈としての未来について語っていただく。