『Astro Dive（アストロダイブ）』雨谷漣役・佐藤元さん、逢沢湊役・浦和希さん、朝日颯役・大塚剛央さんインタビュー｜「SHOUT ALIVE」が映し出す強い意志と「ATOMOSUREINN（アトモスレイン）」の関係性

『Astro Dive』の楽曲が紡ぐ“強い願い”

ーー「Twi■■light（トワイライト）」のユニットソング「Meteor-light」のMVも先行公開されましたが、こちらの印象はいかがでしたか？

佐藤：「ATOMOSUREINN」の楽曲とは全く別物というか、ユニットごとにこれほど個性が違うものなのかと驚きました。歌詞から感じ取れる物語性も含め、キャラクターたちにどんな心理や背景があるのかも気になるところです。楽曲自体がリズミカルでありつつ、少しジャズっぽい雰囲気もあって。「ATOMOSUREINN」がストレートだとしたら、「Twi■■light」は綺麗な放物線を描くイメージだなと。

御三方の歌唱力も相まって、儚さや奥ゆかしさが感じられました。壇上で聴いていて鳥肌が立つほどで、普通にファンとして楽しんでしまった気がしています。「あ〜すごい！」って（笑）。

ーー（笑）。浦さんはどうですか？

浦：すごくエッチだなあと。

大塚：その感想で良いの？（笑）

浦：（笑）。今からちゃんと言語化するので大丈夫です！

佐藤：大人の色気がね！

浦：そうそう、本当に色気を感じました。「ATOMOSUREINN」は3人とも高校生なので、等身大の叫びが強調されている一方で、「Twi■■light」には人生経験があるからこその表現みたいなものも乗っていて。それを僕より年下の鈴木崚汰さん（鳴海慧役）がやっているのは普通に怖いなと（笑）。絶対良いものになるとは思っていましたが、神秘的で酔いしれるような楽曲だと思います。どこか引きずり込まれるような感覚もありますね。

大塚：「SHOUT ALIVE」はサビで盛り上がるイメージですが、「Meteor-light」は全体的に緩やかな波という感じがあって、フルバージョンをイヤホンでじっくり聴きたいです。「Meteor-light」というタイトルの光（light）が、「どういう光なんだろう？」というのも気になっています。

ーー本作のテーマソングである「ASTRONOTE」の印象もお聞かせいただけますか？

佐藤：最初の入りの部分から、すごく未来感がありますよね。まるで電子世界に入り込んだような雰囲気で、「配信がこれからスタートする」という高揚感が伝わってきました。ふと落ち着く瞬間が訪れて、そこから後ろに向かって大きくなっていくところが大好きなんです。あの曲を先輩方と歌わせていただけるのは光栄ですし、「これぞテーマソングだ！」と強く感じました。CDにはユニット毎のバージョンも収録されていますが、それぞれ全く違う印象なんです。「こんなに変わるんだ！」と驚きましたし、音楽ってすごいなと改めて感じました。

浦：「ASTRONOTE」には、元くんが言った「まさにテーマソング」という部分もそうですけど、どこか優しい感じがありますよね。そのうえで『Astro Dive』という作品が持つ“強い願い”みたいなものを表している気がして、色々な方向から噛んで美味しい楽曲だと思いました。

大塚：「ASTRONOTE」は「仮歌をそのまま世に出しませんか？」と思うくらい、作詞・作曲・編曲を担当されたR・O・Nさんの仮歌が完璧な仕上がりで、「これ、このままでいいのでは…？」って（笑）。あとは、パート分けを見て「湊が大変そうだな」と思いました。

浦：そうですね。高音のフェイクを担当したので、結構大変でした。

大塚：『Astro Dive』という作品の空気感にマッチした面白い楽曲ですね。

ーーボイスドラマを演じるうえで意識したことや収録時のエピソードについてもお聞かせください。

佐藤：ドラマを演じる際に意識したのは、漣くんは“思慮深い行動派”だということです。それが彼の危うさでもあるのかなと。

湊がムードメーカーをしているようで、漣くんの暴走を抑えている時があるんですよ。漣くんは「ATOMOSUREINN」の“ガソリン”で、湊がパーツ、それを上手く駆動してくれているのが颯。そうやって分けて考えると、各々の立ち位置や見方がガラッと変わるんじゃないかなと。もちろんそれぞれに自我や自意識があるので、噛み合う時と上手くいかない時があって。それ自体が彼らの魅力であるという内容になっています。そういう意味で、今までとは違う漣くんも垣間見えると思いますし、ふたりに本音を伝える場面では、心の底からの言葉が出せるように意識しました。その辺りも楽しんでいただけたらと思います。

浦：湊を演じるうえで一番大切にしたのは……「ギャル」です！

佐藤：すごく言われていたもんね（笑）。

浦：現場で「ギャルなんで」と言われて、「ギャルって何なんだろう？」って（笑）。時折コメディパートが挟まるんですけど、関西人の自分が出すぎて「三枚目すぎる」と言われることもありました。そういうシーンが沢山あるくらい、みんなを盛り上げてくれるので、「ギャルって良い子なんだ」と改めて実感できました。加えて、割とハキハキ喋るタイプではあるので、圧が強くなりすぎないように気をつけています。湊の元気さ、明るさが3人の関係性の中で上手く溶け込めるように演じていました。

大塚：颯は3人のバランサーでもあるので、ドラマの中で描かれる奥底の心情をどこまで出すのかは考える必要がありました。収録時のエピソードで言うと、このふたりはずっとうるさかったですね（笑）。

浦：俺じゃないです！

佐藤：いやいや、浦さんでしょ!?

大塚：すごく賑やかな収録現場でした。演じるうえで意識したのは、“そう（颯）”ですね（笑）。

浦：（笑）。名前の颯と相槌の「そうだね」の音が似ているんです。

大塚：それがドラマの中にも出てくるので、面白く聞こえないようにする必要がありました。この後「そうですね」とか言うと、全部面白くなるんだろうな……。

佐藤＆浦：（笑）

ーー最後に、今後の『Astro Dive』の展開を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

佐藤：各ユニットのボイスドラマと楽曲を相互に聴くことで、無限に楽しめる作品になっています。それから他のユニットのボイスドラマも併せて聴くと、新しい発見やちょっとした隠し要素も感じていただけるかもしれません。色々な形で噛み砕いて、楽しんでください。今後も『Astro Dive』の応援のほど、よろしくお願いいたします！

浦：次のライブは、剛央さんが「東京ドームでやりましょう」と言っていたので、ぜひ埋められるように応援をお願いします（笑）。冗談はさておき、元が言ったようにドラマCDと楽曲の相互作用を体感してほしいですし、これからも誠意を込めて湊を演じたいなと。次は東京ドームでお会いしましょう！

大塚：東京ドームは浦くんが勝手に言っていることですが（笑）、またこういう機会があったら嬉しいですね。僕自身も、今後の展開をすごく楽しみにしています。『Astro Dive』や「ATOMOSUREINN」、他のユニットも含めてどういう物語が展開されるのか。まだ始まったばかりなので、一緒に応援して楽しんでいただけると嬉しいです。

[インタビュー／胃の上心臓　文・撮影／小川いなり]