Vtuberはキャラクターか、人間か――「うそでも笑って暮らそうよ」
今回紹介させていただく同人誌は、サークルおおきめログハウス様が送るVtuberの中の人たちの日常が描かれた「うそでも笑って暮らそうよ」です!
今やオタク文化の最前線の一つとも言えるであろうVtuber。本作では、そんなVtuberを演じる、所謂中の人に着目した作品となっており、一度読めばVtuberという存在がいったいどういった存在であるのか、今一度考えさせられる作品となっております。
「うそでも笑って暮らそうよ」作品紹介
発行日:2018年11月18日
版型:B5
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美少女Vtuberとして活動している羽川爽と百曜やすみ、この二人が初の同室でのコラボ配信から始まる本作。同室コラボ配信をきっかけに羽川爽と百曜やすみ…ではなくその中の人である二人の一風変わった日常が淡々と描かれていきます。
羽川爽と百曜やすみとして知り合い、生身の人間として友好を深める彼女たち。しかし、その距離感はただの友達の域を超えて…?その先は是非ご自身の目でお確かめください。
本作の魅力は、生身の人間でありながらもVtuberというもう一つの自分を持った彼女たちが、どのように考え、また、彼女たちの特殊な立場を踏まえたうえで構築される、一風変わった関係性にあると感じられました。
ありのままの素を出して活動している羽川爽と、徹底的に設定を作りこみ、あくまでも一人のキャラクターとして演じる百曜やすみ。
では、羽川爽はアバターであるガワを除けば、その中身は中の人そのものであるのか?逆にキャラクターとして作りこまれた百曜やすみは、中の人とは全く別の存在であるのか?
どこまでがキャラクターで、どこまでが中の人間そのものであるのか。Vtuberとして活動している彼女たちはお互いをどのような存在として捉えているのか…。
一見すればただの友達同士に見えなくもない彼女たちですが、読めば読むほど、考えれば考えるほど、この二人の独特な関係性が頭から離れなくなっていきます。
羽川爽の中の人が、百曜やすみのキャラとあまりに異なる印象であった中の人に対し、「イメージ違うわあって。やすみちゃんっていなかったのかなって。思ったんだけど…」と思いを吐露するシーンがあるのですが、ここの短いやり取りの中に、本作の魅力、そして、Vtuberというコンテンツそのものがなぜ魅力的なのか、そういった様々なものが詰まっているので必見です。
本作が発行された2018年と現在では、Vtuberを取り巻く環境も、Vtuberそのものも多様化し、文化は大きく変化こそしましたが、その魅力の根底は、今も昔も変わっていないのではないでしょうか。その魅力の根底が何なのか、本作では改めて考えさせられます…。
Vtuberの中の人に着目し、中の人という内側の側面からVtuberを描いた不思議な魅力溢れる「うそでも笑って暮らそうよ」、メロンブックスにて実本、電子版共に発売中!
また、本作以外にもサークル様おおきめログハウス様の一風変わった魅力に満ちた同人誌も多数発売中ですので、この機会に是非お買い求めください!!
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