陽彩君はお芝居の熱量や真摯に向き合う姿勢が印象的な素晴らしい座長だなと感じています──TVアニメ『シンカリオン チェンジ ザ ワールド』石橋陽彩さん×梶裕貴さんスペシャル対談
石橋さんが梶さんにオススメする鉄道は?
──石橋さんが新幹線0系について熱く語っていた姿からも伝わると思いますが、石橋さんは鉄道の話になるとかなり熱く語るリアル大成タイセイな雰囲気がありますよね。
梶:そうなんだ?(笑)。鉄道が好きだというのは、なんとなく現場でも伺っていましたけど…(石橋さんの方を向いて)どのレベルで好きなの?
石橋:都内周辺の乗り換えであれば調べなくても大体わかるレベルです。仕事で頻繁に都内を移動しているのもあって、ここに行くにはどこを経由して乗り換えると早いとかは考えたりしていますね。同年代の友達からも「次はどこで乗り換えるんだっけ?」みたいによく聞かれるんです。
梶:やっぱり鉄道を好きになった入口は、子どもの頃から仕事で都内を電車移動していたことが理由だったりするのかな?
石橋:もともと小さい頃から鉄道が好きなので、子どもの頃から電車で仕事やレッスンに行っていたことが今に紐づいているとは思います。
梶:今はどうかわからないけど、俳優の神木隆之介君も凄く鉄道が好きだったから、もしかしたら、子どもの頃から芸能活動をしている人は、そんな共通点があるのかなと思ったんです。実際に移動で使っていると、自然と鉄道が好きになっていきそうな気がします。
石橋:梶さんはどこかに鉄道で旅行に行ったりはされるんですか?
梶:プライベートではあまりないかな。憧れとしては、いつか「ななつ星in九州」に乗ってみたいけど、予約を取ろうとしても数年先とかじゃないですか。僕ら声優って、一週間前になっても行けるか行けないかわからないような職業だから(笑)、なかなか予定を立てるのが難しくて。いつの日か、必ず乗ってみたいとは思っているんですけど。
──もし石橋さんが梶さんにオススメの鉄道を紹介するとしたら、どの路線をオススメしますか?
石橋:梶さんにオススメするとしたら何が良いんだろう……?
梶:『あまちゃん』に出てきたお座敷列車や三陸鉄道はすごく印象に残っているし、京都の叡山鉄道にもゆっくり観光しながら乗ってみたいとは思ってるかな。のんびり景色を楽しみたい。
石橋:「京都丹後鉄道」という鉄道に「丹後の海」という特急車両があって『シンカリオンCW』でもタイセイのセリフに出てくるんですけど、それが全部真っ青の車両で海沿いを走る電車なんです。
梶:(自分のスマホで検索して)うわ!車両が可愛い! 本当に海の中を進んでいるみたいだね。
石橋:やっぱり景色を楽しめるのも電車旅の魅力の一つなので、梶さんには京都丹後鉄道をオススメしたいです。
梶:じゃあ駅弁は? やっぱり電車旅と言ったら駅弁でしょ。実は昔、東京駅で駅弁を売ってたこともあって。
石橋:えっ!? そうなんですか?
梶:二十歳前後だったかな? ちょうど今の陽彩君くらいの頃に、駅のホームの売店でアルバイトをしていました。
石橋:その時に梶さんが販売していたかはわからないんですけど、駅弁と言ったら僕は「牛肉どまん中」が凄く好きです。あれを結構な割合で食べちゃうんですけど、裏切らない味が魅力で。
今日も一日お疲れ様でした!!
— 石橋 陽彩 (@HIIRO_ISHIBASHI) November 5, 2024
写真は大阪行く時に食べた牛肉どまん中🫶
大好きな駅弁です💭 pic.twitter.com/cy7ddfGeO3
梶:ぜひ『シンカリオンCW』の打ち上げも、列車を貸切って開催してほしいですね。JRさんが味方についている『シンカリオンCW』だったら、きっと不可能じゃないはず!(笑)。
もしくはファンイベントみたいなものを新幹線の車内でやったら、きっとファンの皆さんも喜んでくれるんじゃないかと。あとは劇中の「黒い新幹線」みたいに車両を全部黒く塗るとか。もちろん費用はかかりますけど、絶対みんな写真を撮って話題にしてくれると思います。プロモーションとして、絶対に無駄な出費ではないと断言します!(笑)
石橋:見たら幸せになると言われているドクターイエロー感もありますね。
──「黒い新幹線」だと不吉な感じもしますが……。
梶:そんなこと言わないでくださいよ!(笑)。ちゃんとレイジが乗っている設定で、ぜひそういった企画もやってほしいです。
今度は第1話から共演できる作品で一緒になりたいですね
──梶さんは『そよぎフラクタル』でAI音声プロジェクトも携わられていますが、今回の『シンカリオンCW』もAIやメタバースといった現代的な要素があります。親近感というと変ですが、何か相通じるものはありましたか?
音声合成ソフト『#梵そよぎ』好評発売中🫧
— 【梵そよぎ】そよぎフラクタル公式【梶裕貴 音声AIプロジェクト】 (@kaji_project) November 21, 2024
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梶:ありがとうございます。それに関しても、ご縁の深いタイミングだなと思いました。『シンカリオンCW』のAIは人格を持って喋っているので、まだどこかファンタジー要素がありますけど、実はそれが物語の重要な要素に繋がっていく要素だったりしますしね。
AIは人間が創り出すものですから、何をベースにしているか、誰の知識や感性を学習しているかなどで、ビーナやテンダーのように性格が違ってきます。
作り手のアイデンティティが反映されていると、そのぶん愛着もわくと思いますけれど、そこまでクオリティが高くなってくると少し恐ろしい部分も感じますよね。現実世界でも、まさにそのあたりが論点になってくると思いますし、より人間に近い存在が生まれていくとどうなるかというのは、実は『シンカリオンCW』の物語においても、ひとつの重要なキーになってくるんです。
──では最後に、作品でも度々出てくる「カッコイイ人」にちなんで、お互いのカッコイイと思うところを伺ってもいいですか?
梶:僕が知っている陽彩君は、アフレコのテスト段階から本当に集中していて、自分で準備してきたこと、考えてきたことを、出し惜しみなく全力でぶつけているんです。だからこそ、その姿を見た共演者たちが「ついていこう」とか「負けるもんか」という気持ちになり、現場が締まる。この年でそれが出来ているのは、本当に素晴らしいし、カッコイイなと思いますね。
あと、誰もが知っていることですが、歌がめちゃくちゃ上手いですよね!(笑)。『リメンバー・ミー』で吹き替えをしたのは中学生の頃?
石橋:収録の時は中学1年でした。
梶:その当時からお芝居も歌も上手いから、我々の立場が無いですよね(笑)。そんな陽彩君と、時を経てこうしてアフレコで共演できたというのは、本当に不思議で、恵まれているなと感じます。年齢やキャリアとか関係なく、学べることがたくさんありますから。
石橋:ありがとうございます。本当に何もかも尊敬していて、僕にとって声優と言えば梶さんという感じなので、僕からしたら全てがカッコイイと思っています。
『シンカリオンCW』の収録の個人的な思い出なんですけれど、スケジュールの都合で梶さんが先に帰られる時に、毎回「頑張ってね」と声をかけてくださるんですよ。
梶:本当は最後まで見守りたいなと思いつつも、スケジュールの都合で先に出なければならないこともあって。
陽彩君は主役だからセリフが多いのはもちろん、音響監督からの要求や指示も多かったりするんですけど、僕には陽彩君が頑張っているのが伝わってきてるから。偉そうに聞こえるかもしれませんが「ちゃんと見てるよ」というのを伝えたかったんです。
僕は『シンカリオンCW』の現場では、どこか役に引きずられるというか、レイジとしての声や心情の助走をしておかないとすぐに役に入るのが難しいので、現場ではあまり喋らないようにしてたんですよ。でも、そんな中で少しでも想いを伝えられたらという気持ちでした。
石橋:アフレコの席も少し離れていたので隣同士で会話する機会は少なくて、そんな中で梶さんから「頑張ってね」と声をかけていただけるだけで、本当に頑張れたんです。
収録の後半では、レイジから言われているような感覚にもなっていて。そういう言葉をスッとかけられる梶さんは本当にカッコイイと思います。
梶:ともすれば、本当に帰り際にサラッと一言みたいな感じだったので、ちゃんと想いが伝わっていたことが嬉しいです。
石橋:本当にありがとうございました。
梶:こちらこそ。初対面でガッツリ芝居でぶつかり合えたのは幸運でしたし、ぜひ今度は第1話から絡めるような作品で一緒になりたいですね。
取材・記事:岩崎航太、編集:太田友基
作品概要
あらすじ
「超進化鉄道開発機構」通称「ERDA(エルダ)」は、対抗手段として新幹線が変形するロボット「シンカリオン」を開発し、脅威に備えていた。
「何かを守れる、カッコイイ人に…僕は…」
中学2年生の大成タイセイは、2年前に失踪した姉の手がかりを求めて、進開学園中等部に転入する。
その矢先、10年ぶりにアンノウンが出現。偶然にもタイセイがシンカリオン運転士として高い適性値を持つことが判明し、闘う決断を迫られることとなる。
アンノウンの正体、そして目的は何なのか…。闘いの末に見えてきた真実とは…。
少年たちの決意と成長の物語が、今、始まる―。
キャスト
(C)プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/ERDA・TX