年末年始休みに観るべきワンピ映画は?『ONE PIECE FILM』シリーズのすすめ
年の瀬、オタクのみなさんはいかがお過ごしでしょうか。冬コミに推しのライブ、イベントに大忙し!という方もいる傍ら、寒いしお家に引きこもってごろごろアニメ観よ〜!という方も多いのでは?
長い年末年始休みはお正月に入ると特に、いつも観ているアニメが特番で休止したりして、「観るものなくて飽きた〜!」と暇を持て余すことって意外と多くないですか?
そこで、この記事では『ONE PIECE』オタク歴約15年の筆者が、時間がたっぷりとれるこの冬休み期間にぜひ観てほしいワンピ映画をご紹介!
今回は原作者の尾田栄一郎氏が総合プロデューサーとして製作に携わるようになった2009年公開以降の映画作品『ONE PIECE FILM』の名を冠するタイトルからピックアップ。必見の3作をおすすめしていきます。
ワンピースらしい冒険のワクワク感を楽しみたい人に!『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(2009年公開)
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』は、原作者の尾田氏が劇場版シリーズ初となるシナリオをはじめとした製作総指揮をとった作品。ルフィの“17歳最後の冒険”をテーマにしており、『FILM』シリーズとしては最初で最後の2年前の麦わらの一味を堪能することができます。
物語は、故郷と仲間を人質にとられたことをきっかけにスタート。不思議な島、不思議な動物、不思議な種族……。冒頭は初上陸の島で遭遇する数々の未知と冒険のワクワク感といった、王道のワンピースらしさをたっぷり味わうことができますよ。
そして、バチっと正装を決めて集結する麦わらの一味、ルフィを立てて戦うクルーたちと船長たる威厳を放つルフィのスマートな連携、仲間どうしの絆を感じる熱いシーン、どれをとってもかっこよくて見応え満点!
また本作では、ラスボスとして立ちはだかる金獅子のシキの登場も見どころです。
シキといえば、原作内でも“金獅子”の異名が語られたり、ロックス海賊団の一員であったことが明らかになったりと本編にも絡んでくる伝説の海賊。劇場特典として配布された単行本第零巻(第0話)では海賊王ゴール・D・ロジャーとの因縁も語られました。さらに現時点ではエルバフ編にて再登場を果たすのではないかという噂も囁かれる、重要キャラのひとりです。
尾田氏いわく「原作者である自分にしかできないこと」に重きをおいてシナリオを描いたとのことで、それまでの劇場版にはなかった原作との相関を感じられる点がより物語の密度を増していると言えるでしょう。
サービスカットも満載!ルフィvs渋オジのガチンコバトルがかっこいい『ONE PIECE FILM Z』(2012年公開)
『ONE PIECE FILM Z』は、「ネオ海軍」という組織との戦いを中心に展開していくストーリー。劇場版では珍しい、海軍にスポットが当たる物語です。
ラスボスとなるのは“Z先生”と慕われる伝説の元海軍大将・黒腕のゼファー。豪快かつ派手なキメ技や、ムカつく敵をドカンとぶっ飛ばす!というラストバトルにありがちなムーブメントが少なく、ルフィvs渋いおっさんの「互いの力を認め合っているからこそのガチンコバトル」が拳で展開される様がとてもかっこいいんです。
また、思わずゼファー側に感情移入せずにはいられない胸を締め付ける過去のエピソードや、彼を慕うグザン(青キジ)たち海兵の描写も丁寧で、涙せずにはいられません。先に紹介した『STRONG WORLD』に比べると、どこかしっとりビター風味なワンピースの世界が広がる作品となっています。
もちろん、麦わらの一味の活躍も見どころ!特にラストバトル出陣前の、子ども視点から見るまるでヒーローのような麦わらの一味のかっこよさは心が震える筆者のイチオシポイント。
さらに、お花見宴会を楽しむ麦わらの一味や、ルフィ、ゾロ、サンジ(とブルック)の入浴シーン、モドモドの実の能力によって12年若返ったナミ、チョッパー、ロビン(とブルック)の可愛らしさなどついつい見返したくなるサービスカットもたっぷり。線画、色彩ともに魅入ってしまう美しい絵コンテとあわせて注目してみてくださいね。
シャンクスの娘・ウタと、Adoの歌唱が世間を沸かせたあの作品『ONE PIECE FILM RED』(2022年公開)
シャンクスに娘がいた──という衝撃事実の解禁、ヒロイン・ウタのキャラクター性、Adoさん歌唱の楽曲といったキャッチーな要素が盛りだくさんで世間の注目をさらったのが記憶に新しい『ONE PIECE FILM RED』は、現時点でワンピース劇場版の最新作。
映画本編の中で実際にライブが行われるという目新しさと音楽が誘う没入感、ウタを通して明らかになる知られざるルフィやシャンクスの過去エピソードは、鑑賞していて飽きることがありません。
そして、新たな形で麦わらの一味と赤髪海賊団が共闘するラストのバトルシーンは迫力満点!少しでもワンピースという作品に触れたことがあるならば、興奮せずにはいられない熱い共闘がそこにはあります。今ではすっかりおなじみになった「ギア5」姿のルフィも垣間見ることができますよ。
初見であれば驚かずにはいられないであろうストーリー展開と、ちょっぴり切なさを残すラストシーンもまた見どころ。麦わらの一味と赤髪海賊団に限らない、ロー、コビー、バルトロメオといった豪華な出演メンバーにも注目ですよ。
豪華すぎる主題歌・劇中歌や特別感たっぷりの衣装にも注目してみて
以上、『ONE PIECE FILM』シリーズから『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』『ONE PIECE FILM Z』『ONE PIECE FILM RED』の3作品をご紹介しました。
『ONE PIECE FILM』シリーズを語る上で外せない共通の魅力に、キャラクターの衣装と豪華アーティストによる主題歌があります。
衣装は、『STRONG WORLD』ならスーツの正装、『ONE PIECE FILM Z』なら「A|X ARMANI EXCHANGE(アルマーニ エクスチェンジ)」協力による実際に販売もされた途中衣装と、赤を基調にした戦闘服。そして『ONE PIECE FILM RED』なら騎士のような戦闘服が筆者的推し衣装。どれも尾田氏のこだわりが詰まったデザイン性の高さに見惚れること間違いなしです。
主題歌・劇中歌は、『STRONG WORLD』では尾田氏が指名したというMr.Childrenの「fanfare」を、『ONE PIECE FILM Z』ではアヴリル・ラヴィーンが歌う「Bad Reputation(パッド・レピュテーション)」と「How You Remind Me(ハウ・ユー・リマインド・ミー)」を聴くことができます。特にミスチルの「fanfare」はワンピースファンの間でも名高い名曲!
また、『ONE PIECE FILM RED』ではウタの歌としてAdo歌唱による7組のアーティストの提供楽曲をたっぷり堪能できます。音楽チャートを席巻した「新時代」(楽曲提供:中田ヤスタカ)をはじめ、「私は最強」(楽曲提供:Mrs. GREEN APPLE)、「逆光」(楽曲提供:Vaundy)、「風のゆくえ」(楽曲提供:秦 基博)など、映画鑑賞後もプレイリストにしてじっくり楽しみたい楽曲が盛りだくさん。
年末年始のお供に、ぜひ『ONE PIECE FILM』シリーズをご堪能あれ。
[文/まりも]