結末が異なる「絶望エンド」と「救済エンド」の見どころは? 舞台『終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation- Case. Scien Brofiise』セレス役・太田夢莉さんインタビュー
2021年に人気女性向けゲームブランド「オトメイト」より発売され、 美しいキャラクターとダークな世界観、緻密で重厚なストーリーで瞬く間に大ヒットした恋愛アドベンチャーゲーム『終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-』。
その舞台化となる『終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation- Case. Scien Brofiise』が、2024年12月19日(木)〜29日(日)まで、シアターサンモールにて上演されます。
そこで今回は、本作のヒロインとなるセレス役の太田夢莉さんにインタビューを実施。舞台ならではの見どころや舞台稽古の裏話などを語っていただきました。
乙女ゲームのイメージを覆された
──最初に、本舞台への出演が決まったときの率直な感想をお聞かせください。
セレス役・太田夢莉さん(以下、太田):私、今回のような“ザ・ヒロイン”を演じることが珍しいので、ヒロインらしく全うできるかなとちょっと心配でした。
2年前に『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の舞台でカタリナ役を演じさせていただいたときは、どちらかというとスパイスのある役でしたので、今回のようにヒロインらしいヒロインを演じるのがすごく新鮮です。
バッドエンドの乙女ゲーム作品もあるんだなと興味が湧きました。
乙女ゲームは“夢”のようなお話なのかなと思っていたので、そのイメージを見事に覆されたという感じです。ゲームを始めた瞬間に血の描写があってびっくりしましたし、すぐに、あるキャラに殺されてしまって(笑)。
本当に1つの選択肢で結末が変わってしまうんだな、とプレイしながら思わず笑ってしまいました。
──たった1つの選択肢でさまざまなルートに分岐されているのがすごいですよね。
太田:1つの乙女ゲームの中に、こんなに大きな物語が詰め込まれているんだなと思うと本当にすごいですよね。舞台に来てくださる方の中には、すでにゲームをプレイしてくださっている方もいて、すごく嬉しいです。
──これは個人的にお伺いしたいのですが……『終遠のヴィルシュ』で太田さんが好きな攻略対象キャラクターは?
太田:私はマティスくんです。もう「あ、あの……」と話すスピードが遅いところが本当に可愛くて……。見た目も声も空気感も、すべてが可愛くて好きです(笑)。
──『終遠のヴィルシュ』は通常の乙女ゲームとは異なり、“死”や“呪い”などダークファンタジーな世界観が特徴的ですが、最初に台本を読んだときはどのような印象を持ちましたか?
太田:これを舞台でやるのはすごいな……!と思いました。コロナの影響もあって、最近は前向きな気持ちにさせてくれる作品のほうが多かったような気がするんです。
そのなかで、この年末にダークな作品をお届けするのはすごいことですし、私自身が舞台の稽古していても深い作品だなと改めて感じます。
──確かに。普通の乙女ゲームとは違う雰囲気を舞台でも感じられるかと思います。
太田:ゲームのお話が舞台ではどうしても短くなってしまうので、すべてをそのままというわけにはいきませんが、しっかりと順に追って辿っているストーリーになっています。
ストーリーや世界観を説明するために難しい言葉を使うので、初めて作品に触れる方がちゃんとお話についていけるように、私たちが頑張って伝えていきたいと思っています。