【今週の『ONE PIECE』の話題は?】シャンクスそっくりな謎の男はクローン?双子? フランキー役・矢尾一樹の卒業&木村昴の歓迎を祝う粋な巻頭カラーに感謝の声「熱い」「ずっと仲間」<1134話>
海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載27年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
12月23日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1134話“フクロウの図書館”では、シャンクスにそっくりな男や初登場の女性キャラ、“モサ公”と呼ばれる人物など、謎のキャラクターが次々登場したことが話題をさらいました。シャンクスのようでシャンクスではないあの人物は何者なのか?本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1134話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
シャンクス双子説・クローン説ふたたび浮上
1134話では、謎のキャラクターが次々登場したことが読者の注目をさらいました。
なかでも特に読者へ衝撃を与えたのが、ラストシーンに突如登場したシャンクスにそっくりな謎の男です。
一見するとシャンクスにしか見えないのですが、当のシャンクス本人は少し前に赤髪海賊団とエルバフを出航したてであること、またシャンクスがあの謎の男と同じ角度で描かれる場合には額まで伸びた目の傷も表現されることなどから、シャンクスではない誰かという可能性が高いとみられています。
ここで浮上したのが、シャンクスの双子説とクローン説。
元・神の騎士団であり五老星へ加入したフィガーランド・ガーリング聖の若かりしころの容姿がシャンクスに似ていることや、映画『ONE PIECE FILM RED』でシャンクスの娘・ウタのことを五老星がフィガーランド家の血筋ではないかと訝しんでいたことなどから、近年のシャンクスは天竜人説も濃厚とされていました。
そこで今回登場したシャンクスにそっくりの男は、フィガーランド家の血をひくシャンクスの双子の兄弟なのではないか?という声が多く挙がっているようです。
また1134話はベガパンクの“複製人間(クローン)”が出てきたこともあり、シャンクスにそっくりの男がシャンクスのクローンである説や、シャンクス側がこの男のクローンである説も登場。さらに、ガーリング聖が五老星にメンバー入りしたタイミングもふまえ、一説には若かりし頃のガーリング聖の“複製人間(クローン)”とも言われているようです。
こうなってくると、過去にその突拍子のなさでSNSを盛り上げた「シャンクスのスは複数形のS」という考察もあながち間違っていないことに……!? いずれにせよ、シャンクスそっくりの男の正体には天竜人が絡んでくる可能性が限りなく高そう。以前、天竜人の元を訪ね「——ある海賊について話が…」と話をしていた人物もこの男だったのかもしれませんね。
また、シャンクスそっくりの男と同時に登場した新キャラの正体も気になるところ。女性のようですが、この人物もガーリング家ゆかりの者なのでしょうか。
彼らはルフィたちが宴に興じるうしろに突如降臨するという不穏な展開でしたが、今後麦わらの一味とも対峙することになるかもしれませんね。
モサ公って誰? ロキがいい奴である可能性がさらに高まる
そしてもう一人、正体が謎のまま登場した新たなキャラクターが、ロキと「雪電伝虫」で会話していた“モサ公”。
現時点ではモサ公という呼び名以外の情報はありませんが、電伝虫の姿は主に似ることから、モサ公はひげがもじゃもじゃの人物である可能性が高いと推察できます。読者の間では、ひげの質感などからモサ公とは山ひげのヤルルでないかと考える人もいるよう。
そんなモサ公は、ロキのことを「優しい」と評していたのが印象的でした。
実際の姿が描かれる前に登場していたシルエットや、ローラに求婚したというエピソードなどもあいまって、読者の間でも「意外と悪い奴じゃないのでは?」と感じている人が少なくなかったロキ。
今回モサ公がロキの優しさを語っていたことで、ロキのいい奴説への可能性がさらに高まる結果となりました。今は父親殺しの刑に処されているロキですが、「実のところはハラルドが裏で世界政府と繋がっておりエルバフを弱体化させるような悪政を敷いていたため、ロキがそれを阻止しようとした可能性」や「本当はハラルドは別の人物に殺されたが、ロキが罪をかぶった(あるいはなすりつけられた)可能性」などが指摘されています。
ただの暴君ではない、ロキの真意・信念が描かれることを期待したいですね。
フランキー声優・矢尾一樹の卒業をねぎらう巻頭カラーに感動
そして、今回の連載は巻頭カラーのイラストにも大きな反響がありました。
1134話が掲載された週刊少年ジャンプ発売前日の12月22日(日)に行われたイベント「ジャンプフェスタ2025」の『ONE PIECE』スーパーステージでは、約20年にわたってフランキー役の声優を務めた矢尾一樹さんの卒業セレモニーが開催されました。
会場内で読み上げられた原作者・尾田栄一郎氏からのメッセージにも矢尾さんの勇退をねぎらうような言葉がいくつも添えられていましたが、一夜明け発売されたジャンプの巻頭カラーにはフランキーへの愛がたっぷり感じられる麦わらの一味のイラストが掲載されました。
イラストに描かれた大きなフランキーが仲間たちを乗せて空を飛んでいる様子は、今回の主役でありながら縁の下の力持ちポジションで仲間を支える、いつもの彼の姿が巧みに表現されているように感じられました。
そしてフランキーの左肩に「WE ARE ETENAL」の文字が。読者からは「尾田っちなりのメッセージが熱い」「ずっと仲間だよね」「矢尾さんフランキーに命を吹き込んでくれてありがとうございました!」など多くの声が挙がっています。
くしくも本編はロビンとサウロの再会を通して麦わらの一味の絆を感じられる回でもあったため、さらに感動が高まったといえるでしょう。
筆者は矢尾さんの卒業&木村 昴さんの歓迎セレモニーを実際に会場で見ていたため、よりグッときてしまいました。矢尾さん、これまでかっこいいアニキをありがとうございました! 木村さんがスーパーな魂を引き継ぐ新フランキーの活躍も楽しみでなりません。
[文/まりも]