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新福桜&浦和希が『恋しま』でぶつけ合った高校生たちの想い【インタビュー】

「幼馴染って難しいけど良いな」と思います――『どうせ、恋してしまうんだ。』西野水帆役・新福桜さん×羽沢輝月役・浦和希さんインタビュー|等身大の感情をひとつずつ積み重ねていく、高校生たちの恋模様

2025年1月9日(木)から放送開始となるTVアニメ『どうせ、恋してしまうんだ。』。

家族のように育った4人の幼なじみの男の子と、主人公・西野水帆による恋愛模様を描いた学園青春ストーリーが展開されます。

アニメイトタイムズでは、放送開始に先駆け、西野水帆役・新福桜さん、羽沢輝月役・浦和希さんへのインタビューを実施。10代の葛藤が物語を通して感じられる作品の魅力とキャラクターたちについて、お話を伺いました。

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どうせ、恋してしまうんだ。
2020年7月1日。高校2年生の水帆は、最悪な17歳の誕生日を迎えていた。憧れの先輩に近づくチャンスはなくなるし、親には誕生日をすっかり忘れられているし……。しかも未知の感染症の流行で、部活の大会や修学旅行も中止になって、「私には“キラキラした青春”なんてない」――そう思っていた。しかしそんな矢先、幼なじみの輝月(きづき)が、突然、“彼氏候補宣言”をしてきて――。家族のように育った4人の幼なじみの男の子と、主人公の西野水帆との恋愛模様を描いた学園青春ストーリー。作品名どうせ、恋してしまうんだ。放送形態TVアニメスケジュール2025年1月9日(木)〜TBS・BS11ほかキャスト西野水帆:新福桜羽沢輝月:浦和希柏木深:吉高志音和泉藍:千葉翔也星川周吾:猪股慧士斉藤涼介:上村祐翔倉敷千夏:田所あずさ星川透吾:梅原裕一郎白石真波:名塚佳織スタッフ原作:満井春香(講談社「なかよし」連載)監督:山元隼一シリーズ構成:村井雄脚本:村井雄 成尾渚キャラクターデザイン:しいばいおサブキャラクターデザイン:平田雄三 奥山鈴奈プロップデザイン:氏家嘉宏 植田大貴美術監督:里見篤美術設定:妹脊百合子色彩設定:日比智恵子撮影監督:船越雄弦編集:今井剛音楽:井内啓二音楽...

飾らない水帆と“大型犬”のような輝月

ーー原作を読んだ際の感想や、魅力的に感じたポイントについてお聞かせください。

羽沢輝月役・浦和希さん(以下、浦):最初に感じたのは、“瑞々しさ”でした。

自分はもう20代で大人になってしまったので、10代の恋愛や青春に対する感覚があまり分からなかったんです。だからこそキャラクターを通して見えてくる10代の葛藤がとても面白いと感じました。

水帆が色々な青春を見つけていく様子を見て、「いや、もっと早く気付けよ!」とは思ってしまうんですけど(笑)。

西野水帆役・新福桜さん(以下、新福):あはは(笑)。

ーーもどかしく感じてしまうシーンもありますよね。

浦:そうですね。関西人なのですぐ口を挟みたくなっちゃいます。ただ、当事者だからこそ分からないことってあると思うんです。そういう意味でも、少女漫画の面白さが詰まっていると感じました。

10代の頃って“一言に懸ける重み”が全然違うと思うんです。「この一言で相手に嫌われたらどうしよう?」とか、当時の僕も人間関係が変わってしまうことに色々な悩みがあったので、それを追体験しているような感覚でした。

新福:青春の全てがギュギュッと詰まっている作品ですよね。ただ恋愛模様を描いているだけでなく、未知の感染症が流行しているという状況下で人を好きになったり、目標に向かって一生懸命頑張ったり……。その全てに意味があるというのは、読んでいてもつくづく思いました。

新福:あとは、高校時代と大人の時代が交互に描かれているので、物語の先が読めないんです。「こんなに輝月と水帆は良い感じなのに、今はどうしちゃったの?」って。ずっと先が気になる内容なので、そこは作品の大きな魅力だと思います。

浦:中間が抜けているんですよね。幼少期から高校時代の間、高校時代から大人の時代までの間とか。

新福:中学時代とかも気になります。

浦:少しずつ語られてはいますけど、まだ謎なところも多いので想像が掻き立てられます。

ーーご自身が演じるキャラクターの魅力をお聞かせください。

浦:輝月くんは校内に沢山のファンがいる程のイケメンなんですけど、明るいけど元気というわけではなく本当に一言では言い表せないような男の子です。原作の満井春香先生からは、「大きなワンコだと思ってください」と言われました。表情には出ないものの、水帆と一緒にいられる喜びが滲み出ていると。そういう彼の大型犬のような可愛らしさが魅力だと思います。個人的にも彼の型に嵌まらない部分がすごく好きです。

新福:水帆ちゃんはどこにでもいる普通の女子高生なんですけど、イケメンな幼馴染が4人もいて……。

浦:どこにでもいないよ!(笑)。

一同:(笑)。

新福:私が水帆だったら、幼馴染を自慢しまくると思います(笑)。

浦:あはは(笑)。

新福:ただ、彼女はそんなこともなく飾らずに、夢に向かって一生懸命に頑張ることもできる。だからこそ、演じていても応援できるんです。「一緒に頑張ろうね」と思えるので、観てくださる方も共感しやすいヒロインだと思います。

ーーそれぞれのキャラクターを演じるうえで、どんなことを意識しましたか?

浦:オーディションの時から思っていたのですが、輝月は全然キャラクターが掴めなくて……。彼とはこれまでの人生や培ってきたものが違っていて、それこそ第1話のシャワー室のシーンで水帆に歩み寄る精神が僕にはないんです。「何故ここでこういう行動を取るのか?」を常に考えながら演じていました。

表情変化が少ない分、ミステリアスなところもあるのですが、根っこはすごくシンプルに「水帆が好きだから一緒に過ごしたい」という感情なんです。そういった感情のアウトプットが下手なのは、周りに表情豊かな友達がたくさんいるからなのかもしれません。友達たちとの関係性の中で、今の輝月の性格が形成されたのかもしれないなと。

一方で、わざとやっている行動で水帆に構ってもらうなど、策士な一面もあるんですよね。最初に僕が感じていた輝月像はもっとストレートな人でしたが、実はまっすぐに伝えることを怖がっている部分もあるんです。

それらを踏まえると、第1話のシャワーのシーンは相当勇気を出して頑張ったんじゃないでしょうか。何故かと言うと、「斉藤先輩(斉藤涼介)に水帆を取られるかもしれない」という焦りによる行動だったから。表面的には謎めいていても、まさに10代の等身大な感情を持つ人間臭いキャラクターだと思います。

新福:水帆は「なかよし」で連載している作品のヒロインなので、私にとっては遠い存在のように感じていて。でも、いざアフレコでディレクションを受けたり、みなさんと掛け合ったりする中で、水帆にとっては全ての出来事が初めての体験で、ひとつずつ積み重ねて大人になっていく道中だと気づいたんです。だからこそ「私が遠い存在だと感じていたら、水帆を表現できないな」と思いました。

ありのままをぶつけても良いと気づいてからは、水帆との距離がぐっと縮まったように感じて、彼女を横から見るような感覚で演じるようになりました。

ーー新福さんは、公式コメントにて水帆のことを「高校時代の自分と似ている」と表現されていましたね。

新福:私は高2でコンタクトデビューしたんですけど、水帆も全く一緒というのが面白いなって(笑)。よく授業中に絵を描いて怒られたりもしていたので、絵を描くことが好きなところも似ていると思いました。あとは漫画家を目指して頑張っているところ。私も高校生から声優というお仕事がしたいと思っていたので、すごく共感できます。

ーー大人になった水帆については、どのように演じられましたか?

新福:年齢ごとに見える世界や人に対する感じ方は変わってくるので、その変化は意識しつつ、同じ人間ではあるので、そこまで考えすぎずに自然体で演じるようにはしていましたね。

浦:高校生の水帆が言われた言葉を未来の水帆が自分から放つ場面は印象に残っています。そこに至るまでの中間がないと発しづらいと思うのですが、それができていて素敵だったなと。

新福:そういえば、先生からは「水帆は可愛くなりすぎないように」と言われていました。男の子たちと一緒に育ったキャラクターなので、どこか女の子らしさを保ちながらも、男子のノリについていける、飾らない女の子でいたいなと。

ーー水帆と輝月の掛け合いで大切にしたこともお聞かせください。

新福:水帆と一番距離が近いのは輝月なので、日常的な会話シーンとドキドキするシーンはお芝居の空気感や息の仕方が全然違いますね。

浦:確かに。近くで話す時と遠くで話す時では、声の掛け方やボリュームが全然違ってくるんです。

輝月としては水帆は大好きな相手なので、「話せて嬉しい!」って勝手に声のトーンが上がるような気持ちでやっています。好きな人からの言葉は一番情緒が乱されると思うのですが、だからこそ水帆のお芝居や台詞にはより耳を傾ける意識で演じていました。

ーー満井先生や山元監督からのディレクションで印象に残っているものをお聞かせください。

浦:先生と直接お話しさせていただいた際、「アニメっぽさよりも、等身大の瑞々しさを表現してほしい」と仰っていて。これまでの声優人生の中では、あまりやってこなかったアプローチでチャレンジな経験でした。でも、第1話と第2話の収録を終えた後に、先生から「この感じでお願いします!」と言っていただけました。そこからは自信がついて、さらに前のめりで演じられるようになった気がします。

新福:私は「高校生らしいテンションにしてほしい」というディレクションをいただいて、「私はもう高校生のテンションについていけないんだな……」ってショックを受けました(笑)。なので、アフレコ前に1人カラオケに行って、好きな曲を5曲ぐらい大熱唱してから現場に向かうようにしていたんです。

浦:そういうことだったんだ。桜ちゃん自身は落ち着いている印象だから、一番最初はテンション感で苦戦しているなと感じていたけど、すぐに馴染んでいったので。そのうえで僕がどれだけ早く行っても、一番最初にスタジオにいるんですよ。本当にすごいです。

ーー折角なので、お互いのお芝居の印象もお伺いできますでしょうか?

新福:おお〜!

浦:では僕から(笑)。アフレコの経験を重ねていくと、技術やスキルは身につくものですが、逆にスキルに頼ってしまうと本質を見失ってしまうんです。桜ちゃんはその本質をしっかり掴んでいて、ストレートなお芝居をしている印象がありました。

新人とは思えないほど堂々としていて、水帆の根源がヒシヒシと伝わってきて、僕の方が言葉を引き出してもらったというか。第1話から「とてもやり易いな」と感じていました。

ーー新福さんとしては、水帆の本質を掴むことを意識されていたのでしょうか?

新福:意識というよりは、余計なことを考えずに水帆視点の想いで言葉を出そうという気持ちだけで演じていました。考えすぎると固くなってしまうので……。それこそ私と吉高さん(柏木深役・吉高志音さん)はとても緊張していて、みなさんの人柄に助けられました。

浦:めちゃくちゃ緊張していたよね。ずっと「お腹痛いです」「全然眠れなかったです」って。

新福:全く寝られなくて、それくらいガチガチに固まっていた私をキャストの方々が解きほぐしてくれたからこそ、なんの気負いもなく水帆にぶつかっていけました。

お芝居の印象は……普段の浦さんと輝月を演じている時の浦さんって全く違うんです。本当に真逆も真逆で。スタジオに入ってくる時は元気よく「おはようございますー!」って感じなのに、いざアフレコが始まると「水帆……」って(笑)。

一同:(笑)。

新福:そのギャップがすごくて、しっかり輝月を演じている姿が素敵だなと。浦さんが演じる輝月からは体温を感じられるというか。輝月は他の3人よりも距離感が少し近いこともあり、ふとした瞬間の息遣いや水帆を呼ぶ声が優しくて、そこがドキドキするような要因になっていると思います。

浦:ありがとうございます!

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