みんなと過ごしてきたからこその10周年。聴いてくれる人がいて、「にぎやかな心たち」という曲は完成した|アーティストデビュー10周年を迎えた内田彩さんにインタビュー
この10年間のアーティスト活動に点数をつけるなら?
――この10年の活動の中で、歌い方や楽曲への取り組み方が変わった部分、逆に変わらない部分、それぞれ教えてください。
内田:変わらないところは、一曲一曲へのアプローチを考えすぎて、まとまらないところです(笑)。どの自分を当てはめたらこの曲が一番活きるのか、この曲を通して自分のどういう一面を見せたいのか、何パターンも歌っていつも悩んでしまいます。
昔はそれがよくないことだと思っていたんですが、今は「それでもいい! そのプロセスを経て見えてくることがあるからしょうがない!」と思えるようになったところが、変わったところだと思います。
――では10年前、アーティストデビューが決まったときの自分に、今の自分からどんな言葉をかけたいですか?
内田:「いろいろ思うところはあると思うけど、そのままの君でいてほしいな」と。
ありがたいことに最初から自分の意思を伝えたり、諦めないで試行錯誤し続けられる環境だったからこそ、今笑ってここに立てているのかなと思うので。
――10周年イヤーの次の施策として、2025年2月に東名阪Zeppでのバンドツアー「AYA UCHIDA Complete TOUR ~marble~ にぎやかな10周年」が控えています。今の段階でお話しできることや、意気込みなどをお聞かせください。
内田:コロナ禍からツアーをできていなかったので、大阪と名古屋にライブに行けることがまず嬉しいです。
「78曲を2つのセットリストに分けて全部披露するなんて、実際問題どうやるんだ?」とまだ見えていない部分もあるんですが、不安もありながら「にぎやかな10周年」ということで面白味のほうが勝ってしまっていて(笑)。
ただメドレーにするだけではなく、新たな発見ができたり、おもしろくできるように、今、チームでアレンジを練ってくださっています。
2016年に行った武道館ライブは「〜COLORS〜」というタイトルだったので、今回は、そのカラーがいろいろ混ざりあって、「~marble~」になったというイメージです。にごらず、綺麗に混ざってくれたらいいなと思っています(笑)。
――ライブツアー後もまだまだ企画は控えているのでしょうか?
内田:まだ詳しくはお話しできませんが、「うっちーらしいな」と思うような企画をいろいろ考えています! 10周年はぜひ“にぎやか”に楽しんでほしいです。
来年もみんなが楽しんでくれるような、にぎやかな輪が広がっていく年にしたい
――この10年間、アニメイトでも数多くイベントをしていただきました。印象に残っているイベントや、思い出の店舗などがあれば教えてください。
内田:初めて「ぐんまちゃん」が私のイベントに出てくれたのが、ここ(池袋)だったんですよ。今だと、「ぐんまちゃんと大の仲良しだね」という印象もあるかもしれませんが、当時はまさにそのご縁ができたばかりくらいだったので、すごく印象に残っています。自分が初めてアニメのグッズを買ったのが、東京に遊びに行ったときに訪れたアニメイト池袋本店だったので、そんな思い出の場所にぐんまちゃんを呼べて嬉しかったです。
あとは、アニメイト大阪日本橋も印象深いです。初めて単独でイベントをやらせてもらったり、みんなでクリスマスのコスプレをしたりして。今日も「あのクリスマスコスプレ、また期待してます」と言ってくださる方がいるくらい、みんなの印象に残っているイベントだったみたいです。
思い出といえば、函館店ですね。中学生くらいのときに家族で函館旅行に行ったんですが、途中で1時間くらい親と別行動して、妹と一緒にアニメイトに行きました(笑)。いまだに母に言われるくらいです。
――函館まで連れていったのに、行く場所が観光名所じゃなくアニメイトなのかと(笑)。
内田:あとは、修学旅行で横浜に行ったときも、友達と行きました(笑)。
――ありがたい話です(笑)。では改めて2024年の振り返りと、来年の抱負をお聞かせください。
内田:今年は、個人的にずっとやりたかったアコースティックライブ(「AYA UCHIDA SPRING LIVE ACOUSTIC DAY / SWEET POP NIGHT」)ができて嬉しかったです。コロナ禍以降、オーケストラコンサートをやったり試行錯誤していた中で、ゆったり音楽をやるのっていいなと思いましたし、みんなにもすごくよかったと言っていただいて、その派生で実現したものだったので。そのときにずっと好きだった「呼び込み君」にグッズの呼び込みをしてもらうことができたのも嬉しかったです。群馬電機さんとのご縁もできたので、今後も何かできたらいいなと思います。
あとは、ぐんまちゃんの作者の中嶋史子先生がLINEスタンプを描き下ろしてくださったりとか。私が大好きなものたちとご縁で結ばれて、いろいろなことが実現した年だったので、来年の10周年イヤーもみんなが楽しんでくれるような、にぎやかな輪が広がっていく年にできればいいなと思います。
――少し気が早いかもしれませんが、次の10年に向けての目標などはありますか?
内田:先日、声優グランプリ30周年記念の「声グラFES.」で、井上喜久子さんや日髙のり子さんといった、今でも大活躍されている先輩たちと共演させていただいて。もともと憧れだったんですが、一緒にステージに立って、より憧れました。何年経ってもみんなのアイドルで、本当にカッコよくて。いつまでも、あんな風に声と魅力を失わずに輝いていたいです。
――最後に、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。
内田:2024年もたくさんお世話になりました。みなさんにとってはどんな一年だったでしょうか。私は、アーティストデビュー10周年ということもあり、自分の歴史を振り返るような一年になりました。みなさんの生活の中に彩りを与えられている一部になれていたら嬉しいなと思います。
個人的には、私がやっているラジオ、FMぐんま「うちださんのおうっちー」も来年で10周年を迎えるので、そちらもぜひよろしくお願いします。
[インタビュー/杉田裕孝 文/篭法]
「にぎやかな心たち」リリース情報
CD収録内容
・にぎやかな心たち
作詞/只野菜摘 作曲・編曲/坂部剛
・ヘルプ!!
作詞・作曲/俊龍 編曲/Sizuk
・にぎやかな心たち(Instrumental)
・ヘルプ!!(Instrumental)
DVD収録内容
「にぎやかな心たち」(Music Video)
「ヘルプ!!」(Lyric Video)
「にぎやかなうっちーたち」特典映像