オスカーとヴァルトは通ずるところがある気がします|冬アニメ『Unnamed Memory』Act.2ミラリス役・楠木ともりさんインタビュー
残酷な運命を背負っている二人のことも気にかけていただけたら嬉しいです
──もう一人の重要人物・ヴァルトの印象についてお聞かせください。
楠木:目的のためならなりふり構わない意思の強さと危なっかしさを同時に感じるキャラクターです。それは、オスカーと通ずるところもある気がしていて。オスカーはそれがポジティブなパワーになっていたけれど、ヴァルトに関してはネガティブなパワーになったのかなと、『Act.2』の物語を通じて感じました。何なら意思の強さで言えば、オスカーよりヴァルトのほうが強いくらいかもしれません。
──先ほども少しお話いただきましたが、物語の中心人物であるオスカーの『Act.1』での印象も改めて教えてください。
楠木:オスカーは周りをしっかりと見ていて、国のために色々なものを犠牲にできる器が大きい人物で、王族としては適任だと思います。カリスマ性があるキャラクターですよね。ただ、いざというときには自分の優先したいことを優先できる側面もあって。そういうところは、ティナーシャとして彼を見たときにはすごく魅力的に映るんじゃないかなと思います。
──ティナーシャについてはいかがでしょうか?
楠木:ティナーシャは自分の圧倒的な力を自ら理解しているからこそ、ちょっと臆してしまうところがあって。また、単純に相手の好意に鈍感な面もありますよね。そんな二人だからいじらしい関係がずっと続いてしまって、見ているこっちは「早くくっつかないかな」と思っていました(笑)。すごく応援したくなる、純粋な関係だと思っています。
──本日は貴重なお話ありがとうございました。最後に、本作の今後の見どころを教えてください。
楠木:アニメで本作を追っている方の中には、ヴァルトとミラリスが再び登場したことに驚いた方もいると思います。今はまだミステリアスで目的もよく分からない二人かもしれませんが、『Act.2』の物語と密接に関わってくるキャラクターです。オスカーとティナーシャの関係がどうなるのかも気になると思いますが、実は残酷な運命を背負っているヴァルトとミラリスのこと、そして二人の関係も気にかけて見ていただけたら嬉しいです。
[取材、文、撮影・M.TOKU]
作品概要
あらすじ
その忌まわしい過去はオスカーによって改変され、世界は“⻘き月の魔女”が存在することのない新たな時を刻み始めた。
ティナーシャはトゥルダールの女王に即位し、やがて⻑い眠りにつく。
すべての苦しみから自身を救い、愛を告げて消滅していったオスカーと
遠い未来で再び出会うために......。
そして、400年後――書き換えられた世界のオスカーがトゥルダールを訪れる。
目覚めたティナーシャとの間に、共に過ごしてきた思い出は何ひとつない。
消え去った世界で結ばれたことさえ知らぬ二人は、ここからどんな物語を紡いでいくのか――。
キャスト
(C)2022 古宮九時/KADOKAWA/Project Unnamed Memory