声優
Roselia・相羽あいなが振り返る『バンドリ!』10周年の軌跡

Roseliaの紡いできたモノガタリ、Poppin'Partyへの憧れ、ファンに対する、星のように瞬く“ありがとう” のキモチ──10周年を迎えた『バンドリ!』の軌跡をRoselia・相羽あいなさんに聞く

一度でいいから、客席でRoseliaのライブを観たい

──そんな相羽さんが特に印象的だった対バンライブはありますか?

相羽:やっぱりPoppin'Partyさんとの合同ライブ『BanG Dream! 9th☆LIVE「The Beginning」』(2021年)ですね。念願すぎて……すごく嬉しかったです。なんだったらもう1回やりたい。さっきの話と被ってしまいますが、Poppin’Partyさんあっての『バンドリ!』なんですよね。私も彼女たちのライブを観ていたから「いつか一緒にやりたい」と思っていました。その夢が叶った瞬間は、本当に感動しましたね。


──最近は新しいバンドも増えてきましたね。

相羽:今はMyGO!!!!!やAve Mujicaや無限大みゅーたいぷといった新しいバンドが登場していて、「一緒にやりたいなあ!」って思いつつ、まだ直接対バンしたことはないんですよね。

──確かに「Farbe」(2023年/有明アリーナ) のときにAve Mujicaは、オープニングアクトという形でしたもんね。

相羽:もしできることなら、ちゃんとストーリーの中できっかけができて、一緒にライブをする展開が生まれたらいいなと思います。

──『バンドリ!』の音楽性もどんどん広がっていますね。

相羽:そうですね。しかも、 各バンドの音楽を聴けば、「あ、このバンドだ!」ってすぐに分かるのがすごいなと思います。それぞれのボーカリストの個性も、それに合ったバンドサウンドもすごいなって。唯一無二の音楽になっているんですよね。本当に『バンドリ!』ってすごいなって思います。

それこそ、初めての合同ライブは、RAISE A SUILENさんとだったんですけれども(2019年/「Rausch und/and Craziness」)、ジャンルは違えど、私たち、バンドとしては互いにつよつよじゃないですか。でもRASさんはプロ、私たちはまだまだ。どうやったらRASさんと同じステージに立てるんだろうね、ってRoseliaで試行錯誤していました。

いつも以上にMCも少ないだろうし、ペース配分も考えてやらなきゃいけないねってめちゃくちゃ作戦会議をした記憶があります。Roseliaを知らないRASさんのファンに、どうしたら刺さるんだろうって。


──相羽さんは演出面まで、特に細かく考えられている印象です。

相羽:みんなと考えていますね。「この流れでいったら熱いよね!」とか、一回、ライブを観るファンになるようにしているんです。それは私だけじゃなくて。実際に曲を並べてシミュレーションして「わーっ!」ってみんなで盛り上がったり、「この曲良いじゃん!」って言い合ったり。逆に「ちょっとここでは、このイントロだと乗り切れないな」って変えることもありますね。

──Roseliaでありながら、Roseliaのファンでもある。ある意味、いちばん最前列にいるRoseliaのファンといいますか。

相羽:確かに!(笑) だから「一度でいいから、客席でRoseliaのライブを観てみたいよね」って話してるんですよ。絶対無理だけど……科学の進歩で、どうにかならないですかね?(笑)。

でもそれで言うなら、今の私の叶えたい夢は「Poppin'Partyさんのライブを最前列で観ること」です! ……武道館ライブ……でキラキラドキドキを感じたいです……しばらく観に行けてないので、ポピパさんのライブ観たいですね。って、何の話でしたっけ?(笑)

──セトリの話をしていました(笑)。でもさすがに、歴史を振り返ると、いろいろなトピックスがありすぎて、混乱するのも無理もないですよね。

相羽:そうだ、セトリだ(笑)。でも、本当に話したいことが多すぎて、6時間でも足りないくらいです。セトリに話を戻すと、テーマを決めて、それに合わせて曲を選ぶことが多いですね。「こういうテーマでいこう!」と決めて、みんなで曲を当てはめていくんですけど……意見が分かれるんですよ。

例えば、「元気な曲を選ぼう!」となったら、「Roseliaの“元気”ってなんだろう?」って話し合うんです。でも、人によって「元気」の解釈が違うので、「この曲、歌詞に“元気”って入ってるから入れよう!」っていう発想になったり(笑)。まず曲を入れてみて、組んでみて、「ちょっと違うな」ってなったら、またやり直す、みたいな。

──そういうやり方は最初からですか?  それとも、曲が増えてきたからこそ?

相羽:当初からかも? 私、すっごく覚えていて……基本的には焼肉屋さんでセトリを考えることが多いんですけど(笑)、ある時は「ハードロックカフェ」で考えたこともありました。外で打ち合わせするときは、周りのお客さんに迷惑にならないように、こそこそと。

でもたまに「今日はちゃんと考えよう!」ってご飯を食べながら作戦会議になって、気づいたら誰もセトリの話をしていないこともあります(笑)。で、あとから来たくどはるに「全然セトリ考えてなくない?」ってつっこまれて「確かに!」「ほんまや!」って。

──仲の良さが伝わってくるエピソードばかり。

相羽:本当に、そういうチームにすごく救われています。

──相羽さん自身も、来年でデビュー10周年ですよね?

相羽:そうなんですよ! 2016年デビューなので10周年なんです。ほぼ、湊友希那とデビューが一緒なんですよね。今思うと、私を友希那に選んでくれた人たちは賭けだったんじゃないかなって思います。

だって、私は元プロレスラーで、歌の経験はほとんどなかったんですよ。いくらパワフルとは言え、私自身のキャラクターも友希那とは全然違いますし。友希那が「青い炎」だとしたら、私は「赤い炎」。そんなに違うタイプの私を友希那に選ぶって、かなりのチャレンジだったと思うんです。

それが賭けだったかどうか……は詳しく聞いてませんが、「テキトーに選んだ」なんてことは絶対になくて、真剣に考えてくださった結果で。自分を信じて選んでいただけたことが本当にありがたいし、「ありがとうございます!」っていう気持ちしかないです。

今振り返ると、Roseliaをやっていなかった世界線なんて考えられなくて。もしRoseliaがなかったら、今のメンバーとも出会っていないって……考えられないし、自分自身も成長できていなかったかもしれない。そう思うと、めちゃくちゃ怖いですね。

──『バンドリ!』に出会って、人生が大きく変わったわけですね。

相羽:本当に「ありがとう!」って思います。だって、友希那に出会わなかったら、自分の長所にも気づけていなかったと思うし。間違いなく、上松さんのおかげですし、ハイトーンボイスという武器には気づけていなかったと思います。「FIRE BIRD」も生まれていなかったかもしれないですよね。

──こうしてお話を聞いていると、今すぐに「FIRE BIRD」を聴きたくなります(笑)。

相羽:私自身も改めて聴くと、「ああ、こんな風に歌ってたんだな」って思うことがありますし、聴き返すことはよくあるんです。Roseliaの初期の楽曲でも高音はあったんですけど、あの頃は今ほどロングトーンを意識してなかったんですよね。上松さんや藤永龍太郎さん(Elements Garden)はずっと私の声を聴いてくれていたので、そこを見抜いてくださったのかなって思います。

例えば、「LOUDER」っていう楽曲は、「BLACK SHOUT」のカップリングなんですよね(2017年にリリースした1st SingleCD)。「LOUDER」をレコーディングしたとき、あまりに魂を込めすぎて、収録後に声が出なくなってしまったことがありました。

今、同じ発声で歌えって言われても、多分できないと思うんですよね。あの時はあの時の良さが絶対にあって。武器の使い方が変わったというか。(当時の歌い方は)喉には負担のかかる歌い方ではあるんですけど、かと言って、声は変えてはいけないし。そこはすごく考えさせられました。

──過去の自分の歌い方を聴いて、「ここはいいな」と思うこともありますか?

相羽:ありますね! 自分のライブ映像とかを観ると、「この時の気持ちの入り方、良いな」とか、「この歌い方、今の自分だったらどう表現できるかな」って考えます。それと、工藤さんと櫻川さんと最初のステージに立ったあの時の、殺気やオーラは凄かったよねーって話すのですが、あれってあの時にしか出せなかったものもあると思うんですけど、それを忘れたくはないというか。それは志崎さんにも中島さんにもあって。

中島さんが初めてステージに立ったのは「BanG Dream! 5th☆LIVE Roselia -Ewigkeit-」(2018年)、志崎さんは「Roselia Live Vier」(2018年)だったんですけど、それぞれの「初めて」ってドキドキしたと思うんです。みんなそれぞれ、あの当時の「やってやるぜ!」という気持ちを大切にしているんじゃないのかなって。

──その初心を忘れない気持ちは、言わずもがな、共鳴するものがあるんでしょうね。

相羽:そうですね。ライブ前、円陣を組むときも「やってやろう」「私たち世界一かっこいい!」って言い合って。ぶちかます!って気持ちでステージに出ていきます。だからみんなあんなにカッコいいのかなあって。

──なんだか面白いですね。Poppin'Partyの皆さんはマイペースにステージに向かっていくという話をされていて。昔は円陣を組んでたよね、といった話をされていました。

相羽:へえ! 私が円陣やりたがりというか(笑)。体育会系ということも関係しているかもしれません。私は緊張すると、人にハグしてもらうんですよ。それで心を落ち着かせているんですけど、それと同じ感覚が円陣なのかもしれません。メンバーと一回、確認しあうところがあります。

(C)BanG Dream! Project
おすすめタグ
あわせて読みたい

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2025年春アニメ一覧 4月放送開始
2025年冬アニメ一覧 1月放送開始
2025年夏アニメ一覧 7月放送開始
2025年秋アニメ一覧 10月放送開始
2025春アニメ何観る
2025春アニメ最速放送日
2025冬アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング