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- 藤崎萌恵
- 大阪府在住のライター。小説、漫画、アニメ、映画など“好き”を追い続ける。

『名探偵コナン』は、週刊少年サンデー(小学館)にて1994年より連載中の青山剛昌先生が描く人気推理漫画。TVアニメシリーズは長きに渡り親しまれ、劇場版も大ヒットを記録し続けています。
人気キャラクターを数多く生み出してきた本作で、神奈川県警・萩原千速の注目度も高く、今後も目が離せない存在です。
本稿では、そんな萩原千速の情報をまとめてご紹介。登場回や人物像、所属、気になる横溝重悟との関係、そして弟・萩原研二や松田陣平をめぐるエピソードなどを解説していきます。
※本稿には、『名探偵コナン』のネタバレが含まれます。
所属:神奈川県警交通部第三交通機動隊小隊長
階級:警部補
年齢:31歳
CV:田中敦子さん→沢城みゆきさん
趣味はバイク。警視庁警備部機動隊爆発物処理班に所属していた萩原研二の姉。逃走車をスケートボードで追跡中のコナンが突き飛ばされてしまったピンチに、千速が白バイで颯爽と現れてジャンプキャッチし、それを目撃した毛利 蘭は彼女を「風の女神様」と評しました。
コナンを後ろに乗せて逃走車追跡中に公道で派手な技を披露し、被疑者の顔面に白バイの前輪をお見舞いしたことも。華麗に白バイを乗りこなす姿は、弟・研二の天才的なドライビングテクニックを想起させます。神奈川県警捜査一課警部・横溝重悟とは下の名前で呼び合う仲。
※萩原千速の声優・田中敦子さんは2024年8月に逝去。田中さんはメアリーの声も担当されていました。メアリー役は本田貴子さん、千速役は沢城みゆきさんが引き継いでいます。
千速の弟。困っている人に手を差し伸べる研二は、姉に対しても優しさや諦めない前向きな心を行動で示していました。警視庁警備部機動隊爆発物処理班に所属していましたが、7年前の11月7日、爆弾解体中に止まったはずのタイマーが作動して爆発に巻き込まれて殉職。
研二の親友。松田の初恋は小学生の頃。千速に一目惚れだったそうで、千速に何度も告白しています。警視庁警備部機動隊爆発物処理班の所属でしたが、後に警視庁刑事部捜査一課強行犯三係に異動。3年前の11月7日に、大勢の命を守るために犠牲となり、観覧車に仕掛けられた爆弾の爆発により殉職。
7年前の11月7日。爆発物処理班の研二と松田は、後に連続爆破事件へと発展する最初の爆弾事件で現場へ。都内にある二つの高級マンションに爆弾が仕掛けられ、片方は松田が解除しましたが、研二が担当した爆弾は解体が困難なものであったため、やむを得ず犯人の要求を飲むことに。
しかし、止まっていたはずのタイマーが再び動き出し、研二は即座に周囲へ避難を伝えるも自身が脱出する猶予はなく爆死します。
それから4年後。警視庁捜査一課に異動となった松田は、研二が殉職した日に毎年送られてくるというカウントダウンのファックスを待ち構えていました。その年は謎のメッセージが届き、暗号を解読した松田は杯戸町のショッピングモールの大観覧車へ。
観覧車に単身乗り込んだ松田は、仕掛けられた爆弾の爆発3秒前に別の爆弾の在処を示すヒントが表示されると知り、大勢の人々の命を守ることを優先。研二の命日である11月7日、その観覧車で爆発に巻き込まれて殉職します。
研二と松田を殉職に追いやった連続爆破事件で、犯人逮捕に貢献したコナンのことをニュースで知っていた千速。あの少年に会って弟の無念を晴らしてくれた恩返しができるなら、この命を懸ける価値は十分にあると語っていたといいます。
実際にコナンと会った千速は、恩を返すためならばと懲戒免職も覚悟の上でコナンに全面協力。コナンの推理力を見抜いて大きな信頼を寄せています。
千速の学生時代からの友人で、大人になってからも縁が続いています。研二や松田とも面識があり、高校時代に自殺騒ぎを起こして松田に止められたことがあります。
横溝重悟は、神奈川県警捜査一課所属の警部。荒々しい言動のなかに正義感が滲み出ており、時には犯人に鉄拳制裁を加えることも。静岡県警の横溝参悟の双子の弟で、顔は瓜二つで声も似ていますが、髪型や性格、口調などは全く違います。(声優はどちらも大塚明夫さん)
重悟の年齢は35歳。千速より4歳年上なのですが、「千速」「重悟」と呼び合う親しい仲で、重悟は千速に好意を寄せている様子。以前二人で行った高級レストランでは千速がTシャツとジーパンというラフな格好で入店拒否されたため、後に千速は重悟から誘われた食事を断ったのだとか。とはいえ千速も重悟には好意的で、今後も目が離せない関係性です。
〈TVアニメシリーズ&原作〉
| 話数 | アニメタイトル | 原作 |
|---|---|---|
| 1098~1099話 | 「風の女神・萩原千速」 | 101巻 |
| 1115~1116話 | 「千速と重悟の婚活パーティー」 | 102巻 |
| 1184~1185話 | 「赤レンガ倉庫 消えた誘拐犯」 | 105、106巻 |
※「警察学校編 Wild Police Story CASE.伊達航」の研二の回想で、コンビニ強盗事件に居合わせた研二の隣には、原作にはない子供時代の姉の姿がアニメで描かれています。
〈未TVアニメ化〉
コミック108巻~「指輪の思い出」
〈劇場版〉
劇場版第29作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』
要人と勘違いされて攫われてしまった阿笠博士をスケートボードで追っていたコナン。逃走車に跳ね飛ばされたところを白バイで颯爽と助けてくれたのが千速でした。美しいその人のドライビングテクニックは驚くほどに華麗で、まさに“風の女神様”。
この世に風の女神様がいるとしたら、たぶんこんな顔をしているのだろうと蘭は密かに思うのでした。
千速は弟・研二を殉職に追い込んだ犯人の逮捕に貢献したコナンに恩を返すため、全面的に協力する意思を見せており、コナンが何を言っても疑うことはなく、君がそう言うならそうなんだろうと寄り添っています。
万策尽きたと思われた場面では、“あきらめる必要は全然ないよ”というコナンの言葉を聞いた千速の脳裏に、かつての弟の姿が浮かんでいました。
その昔、ライブに行く予定だった千速は、松田にスマートフォンを分解されてしまい、ライブ会場で待ち合わせの友人と会うのは不可能だとして行くのを諦めようとしていました。すると研二が“あきらめるにはまだ早いって”と言って姉をライブ会場へと連れ出したのです。そんな弟に、コナンは少々似ているのだといいます。
千速のスマホを分解した松田が、千速に殴られたのか黙々と元に戻していたことなども明かされました。
千速と重悟が東京の婚活パーティーで鉢合わせ。重悟に好きな男のタイプを聞かれた千速は、口が悪くて態度もでかく、こうと決めたら後先考えずに突っ走る、傍若無人を絵に描いたような男。そんな“バカ”に惚れられたことはあったなと、松田に想いを馳せています。
そんななか銃殺事件が発生。捜査にあたる警視庁の高木刑事を見ていた千速は「陣平と一緒で危ういな」と、昔の松田と重ねていました。直感的に危険な矛先を自分に向けて大切なものを守ろうとするところが松田に似ているといいます。
松田は高一の頃、自殺を図った千速の友人・大江 忍が手にしていたナイフの刃を咄嗟に素手で掴んで流血。自殺は防げたものの、ボクシングのインターハイを棒に振ってしまったのだそうです。なぜ刃を掴んだのかという千速の問いに対して松田は、「血を見た方が分かるだろ」と答えています。
また、千速は佐藤刑事の様子を見ながら、彼女が昔の自分と似ているとも話していました。
コナンと少年探偵団は、『仮面ヤイバー』に登場する猫にそっくりなトラカゲがボロボロの紙をくわえているのを発見。そこには「シオリはや たすけて」と書かれていました。
その頃、高木刑事と一緒にいた佐藤刑事は、特殊班捜査係の羽鳥警部が追っていた誘拐犯を取り逃してしまい追跡。神奈川県へ入ったところでその犯人を見失います。
しかし、そこに居合わせた神奈川県警の萩原千速が赤レンガ倉庫に逃げ込む犯人を目撃しており、犯人に顔を見られた佐藤に代わって、千速が高木とカップルを装って犯人が逃げ込んだパンケーキ屋に潜入。千速は店内にいたチャラそうな男、強面の男、眼鏡のリーマン風の男の誰かが誘拐犯だと考えて行動を開始します。
そこへ絶品のパンケーキを食べに偶然お店にやって来た重悟は、高木と一緒にいる千速を発見して落ち着かない様子。店内に重悟がいることに気づいていた千速は、犯人の割り出しを手伝うよう頼み、同時にコナンたちの手柄もあって事件は解決へと向かいます。
風の女神(エンジェル)VS黒き堕天使(ルシファー)のバトルミステリー。神奈川県警の萩原千速と横溝重悟に加えて、警視庁交通課の宮本由美と三池苗子、女子高生探偵の世良真純らも活躍。本作では、千速の弟・萩原研二が殉職した7年前の11月7日の出来事が明かされます。
あの時、研二は何を言おうとしていたのか──“ルシファー”の謎を追いながら千速が思い起こす7年前の記憶。そこには穏やかに笑い合いながら千速のことを電話で話す研二と親友・松田陣平の姿が。しかし、その後に続く彼らの言葉を千速は聞き逃していました。
研二と松田の想いは時を経てもなお、千速の背中を押す原動力に。さらに全てを受け止める重悟の懐の深さにも包まれながら、千速は前を向いて最大の難局に立ち向かいます。
※『名探偵コナン』コミック108巻File11~のネタバレが含まれます。原作未読の方はご注意ください。
休暇で箱根の温泉に来ていた重悟は、千速と大江 忍に偶然出会います。町内会の福引で当選したコナンと小五郎と蘭も温泉に来ていたため、千速は「この面子が集まると殺人事件が起きそう」だと話していました。
そこで元卓球部というグループの1人が結婚指輪を失くしてしまい、彼女らは手分けして指輪を捜索。すると殺人事件が発生し、重悟と千速は事情を聞いていくことに。例の指輪はまだ見つかっておらず、千速は犯人が指輪に執着していると考えます。
事件の捜査を進めながら、千速は高校時代に行った花火大会のことを思い出していました。1等の指輪が欲しくて夜店の射的屋で粘っていた千速。諦めようと思ったところへ研二と松田がやって来て、研二は「姉ちゃんはこーいうのからっきしだからねぇ」と口にし、松田は「当たったら千速は俺の嫁な!」と告げるも当てることができず……! しかし、これで諦める松田ではありませんでした。
千速は当時のことを振り返りながら何度も告白してきたという松田に思いを馳せており、松田は“死んでもなお手強い”相手だと重悟は密かに感じています。
萩原千速を演じるのは声優の沢城みゆき(さわしろ みゆき)さん。6月2日生まれ、東京都出身。『ルパン三世』の峰不二子役をはじめ、『鬼滅の刃』の堕姫役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。