「ニトロプラス10周年記念プロジェクト発表会」

PCゲームからアニメまで――気鋭のブランド・ニトロプラスが設立10周年で記念プロジェクト発表会!「Exceeding 10!」(10を超える!)に賭ける意気込みとは!?

 『Phantom』『デモンベイン』など数々の人気タイトルでPCゲームファンから絶大な支持を受け、近年はアニメでも鮮烈な作品で気を吐いているカリスマブランド、ニトロプラス。来年設立10周年を迎えるにあたり、節目の2009年を「ニトロプラス飛躍の年」とするための様々なプロジェクトを「ニトロプラス10周年記念プロジェクト発表会」という形で、08年12月25日に秋葉原UDXシアターで媒体向けに開催した。

 プロジェクトテーマとして「Exceeding 10!(10を超える!)」を掲げ、ゲーム、音楽、アニメの3つのカテゴリーで、この場が初公開という情報や画像を次々に発表。新作アニメ『Phantom -Requiem for the Phantom』監督の真下耕一監督など強力なゲストも呼び、熱い意気込みを語った。

左から『Phantom -Requiem for the Phantom-』の真下耕一監督、GEORIDE所属アーティストのいとうかなこさん、名物広報のジョイまっくす氏

左から『Phantom -Requiem for the Phantom-』の真下耕一監督、GEORIDE所属アーティストのいとうかなこさん、名物広報のジョイまっくす氏


●Xboxにアーケード用格闘ゲームと新ジャンルに挑むニトロブランド

 名物広報のジョイまっくす氏が180名を越える報道陣の前に、いつものアフロスタイルで司会として現れ、場を和ませた後、ニトロプラス代表取締役・プロデューサーのでじたろう氏が幾分緊張気味に挨拶。会社の説明や、設立当時の想い出、手掛けてきた作品の紹介、「心を揺さぶる作品作り」という心構え、そして「Exceeding 10!(10を超える!)」という10周年記念プロジェクトテーマなどが語られた。

 続いて画面に10の項目が映し出され、10年目を節目にロゴとウェブサイトの一新を考えているという「Nitroplus Renewal」、10年を総括した「10周年記念本」の発売といった構想に続いて、7つの企画を3つのカテゴリーに分けて紹介していく。

 まずは本業のゲームからで、最初に2009年2月26日発売予定のXbox360専用ソフト『CHAOS;HEAD NOAH』のPVが流れ、5pb.のDivision5プロデューサー・松原達也氏をゲストに、移植版の新要素などを語っていく。PCゲームからXbox360に移植するにあたっては、PCゲームならではの刺激的な要素はそのままに、シナリオを約1.5倍に増量。音楽もいとうかなこさんによる新主題歌をはじめ、音楽レーベルでもある5pb.の強みを活かして一新したという。

 続いてアーケード専用格闘ゲーム『ニトロプラス格闘ゲーム(仮)』が、マイルストーンの滝栄司ディレクターを交えて紹介された。滝氏からはアーケードゲーム開発メーカーとして、ゲームセンターの活気を取り戻したいという狙いのもと、魅力的なキャラクターを数多く生み出すニトロプラスとのコラボレーションを企画。以前ニトロプラスが作ったPC格闘ミニゲーム『ニトロ+ロワイヤル』を、アーケード用の格闘ゲームを手がけたノウハウを用いて、本格的にリニューアルするという概要が語られた。まだ企画も始まったばかりとのことだが、参考として『ニトロ+ロワイヤル』のドット絵のキャラがどう変わるかという、サンプルグラフィックも公開された。

 3本目は、自社のPCゲーム『スマガ スペシャル』の紹介で、ニトロプラスのディレクター・ぺはら工務店氏が徹夜明けで駆けつけ、最新情報を明かしていく。こちらは、今年9月に発売された人生リベンジAVG『スマガ』の続編で、従来のニトロ作品へのアンチテーゼも込めてハッピーエンドにこだわった前作に対し、「ハッピーエンドなんて、いらない。」というキャッチコピーで、前作にすらアンチテーゼをぶつける意欲作になったと語った。

 また、新キャラのビジュアルもこの場で初めて公開。完全新作ショートストーリーも原案で12本あり、「1粒で12個美味しいから、1人12本買ってほしい」と力説した。発売は2009年春頃を予定とのこと。

 4本目はPCゲーム『村正(仮)』。2005年9月発売の『刃鳴散らす』でシナリオデビューした奈良原一鉄氏が、その後ずっとシナリオを書き続けて、つい最近ようやく書き上がったという大作で、『Phantom』以来、彩色チーフを10年やってきた、なまにくATK氏がついに本作で原画デビューすることも発表。なまにくATK氏による50人以上の登場キャラクターのラフ画も、業者向けに特別に公開された。

●音楽レーベルの新設、そしてアニメ

 2つ目のカテゴリーは音楽。これまではZIZZ STUDIO(ジズスタジオ)に音楽を外注していたニトロプラスが、新たに自社内に“GEORIDE”(ジオライド)という音楽事業部を立ち上げたことを報告した。GEORIDEは「地球を駆け巡る」「音楽は国境を越えていく」といった意味を込めて、でじたろう氏が命名したという。ニトロプラスが育ててきた、いとうかなこさん、ワタナベカズヒロさんらをアーティストとしてさらに育て、ニトロプラスの音楽を作り上げていきたいと意気込んだ。またニトロ作品の主題歌ベストアルバム『ニトロプラス ボーカルベスト』、DJ SADOIによる劇中歌のリミックスCD「ニトロプラス RIMIXアルバム」のリリースを、2009年春頃に予定していることも明かされた。ライブイベントも進めており、2009年3月14日に赤坂BLITZで「キラルナイト スイート」、6月27日にJCBホールで「ニトロプラス10周年記念ライブ」を開催することも報告された。

 ここでGEORIDE所属アーティストとして、いとうかなこさんが登場。『CHAOS;HEAD NOAH』主題歌「fake me」を披露した。

 3つ目のカテゴリーはアニメーション。ゴンゾとの共同製作作品『BLASSREITER』から、アニメ事業に本格参入したニトロプラスが、記念すべきゲーム第1作『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』をTVアニメ化、『Phantom -Requiem for the Phantom-』として放つことが改めて発表された。

 本邦初公開PVの、劇場用アニメかというほどのクオリティで度肝を抜いた後、真下耕一監督とメディアファクトリーの吉沼忍プロデューサーを招き、制作状況や作品の魅力を語っていく。真下監督は『NOIR』で、少女の殺し屋の物語を地上波で放送するという暴挙をやったが、同じようなコンセプトの『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』を、ニトロプラスが第1作でやったことに衝撃を受けたと当時の想い出をまず口にした。また今回、シナリオライターにPCゲームメーカー・プレイムの高橋龍也氏が参加している件については、シリーズ構成の黒田洋介氏に「紹介したい天才がいる」と夜中に呼び出され、彼がそれだけ言うならと会いに行ったという逸話を披露。原作シナリオライターの虚淵玄氏がアニメのシナリオに参加している件も、やはり黒田氏の意向によるものだと明かした。

 吾妻玲二/ツヴァイ役の入野自由さん、アイン役の高垣彩陽さんからキャストメッセージも届き、入野さんは吾妻を素の自分、ツヴァイを機械的にキャラ作りし、自身も先の展開を楽しみにしているとコメント。高垣さんは少女ながら最高の暗殺者であるアインの、抑制している感情の中での振り幅に気をつけて演じていると力を込めた。

 真下監督はシナリオの出来について、読み合わせで泣いてしまったほどと絶賛。入野さんや高垣さんの演技も、役に年齢が近いこともあって非常に新鮮でビビッドな芝居であり、若い視聴者たちにバシバシ来るだろうと評した。

 最後に再びでじたろう社長が登場し、これからの企画のキーワードとして「虚淵、新たな挑戦」「ジョイまっくす」「モバイルサイト」「5pb.コラボ企画 第二弾」「海外」などを発表し、記念となる発表会を締めくくった。

PC格闘ミニゲーム『ニトロ+ロワイヤル』のドット絵と、アーケード用の比較サンプルグラフィック<BR>(C)2000-2004 Nitroplus co.&#44;ltd. All rights reserved.<BR>(C)Nitroplus/TYPE-MOON

PC格闘ミニゲーム『ニトロ+ロワイヤル』のドット絵と、アーケード用の比較サンプルグラフィック
(C)2000-2004 Nitroplus co.,ltd. All rights reserved.
(C)Nitroplus/TYPE-MOON

PCゲーム『スマガ スペシャル』の新キャラのビジュアルを本邦初公開<BR>(C)2008 Nitroplus co.&#44;ltd. All rights reserved.

PCゲーム『スマガ スペシャル』の新キャラのビジュアルを本邦初公開
(C)2008 Nitroplus co.,ltd. All rights reserved.

ニトロプラス作品の主題歌をほとんど歌っているいとうかなこさん

ニトロプラス作品の主題歌をほとんど歌っているいとうかなこさん

新作TVアニメ『Phantom -Requiem for the Phantom-』本邦初公開PVより<BR>(C)2009 Nitroplus/Project Phantom

新作TVアニメ『Phantom -Requiem for the Phantom-』本邦初公開PVより
(C)2009 Nitroplus/Project Phantom

(C)2000-2004 Nitroplus co.,ltd. All rights reserved.
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