13年の時を経て、ついに『テイルズ オブ シリーズ』単独イベントを開催。『テイルズ オブ フェスティバル 2008』で、TVアニメ、新作ゲームを公開!!
バンダイナムコゲームスが贈る人気のRPG『テイルズ オブ』シリーズ初となる単独イベント『テイルズ オブ フェスティバル 2008』が、9月23日、東京・文京シビックホールで盛大に開催された。このイベントには、『テイルズ オブ シンフォニア』をはじめとする、『テイルズ オブ』シリーズのメインキャストが大集結。特別ゲストとして、『テイルズ オブ デスティニー』のテーマソングを歌うDEENをお招きして、キャストたちによるトーク、スキット、ミニライブ、そしてTVアニメ『テイルズ オブ ジ アビス』の第1話先行上映に、シリーズ最新作となるDS用ソフト『テイルズ オブ ハーツ』の最新情報をお届けする内容盛りだくさんのイベントとなった。
『テイルズ オブ』シリーズは、1995年にSFC版『~ファンタジア』以降、13年に渡ってさまざまなタイトルが発表されてきたバンダイナムコゲームスが送る看板RPG作品群を指す。本編作品となるマザーシップタイトルだけでも、『~デスティニー』『~エターニア』『~デスティニー2』『~シンフォニア』『~リバース』『~レジェンディア』『~ジ アビス』『~イノセンス』『~ヴェスペリア』があり、いずれも根強いファンに支えられる人気タイトルとして注目を集め続けてきた。
作品は中世を思わせるファンタジー世界に、魔術と科学を融合させたアイテムをしばしば登場させるなど、一部に近代的、現代的な要素を加え、また高度な古代文明の超技術などSF的要素も取り入れた世界観が特徴となる。リニアモーションバトルシステムという独自の戦闘システムを採用し、それはシリーズが進んでいくごとに進化、発展。単にRPGとするのではなく、各タイトルごとに固有ジャンル名を持つことでもファンに親しまれた。
キャラクターデザインには主に、藤島康介氏、いのまたむつみ氏を起用、テーマソングにも、DEEN、倉木麻衣など気鋭のアーティストが担当している点でも、力のこもったタイトルであることが伺える。さらには、秀逸なアニメーションムービーは見る者の心を掴み、後に『~シンフォニア』のOVA化、そしてこの秋の『~ジ アビス』TVアニメ化へと受け継がれている。
●“アーチェ”と“チェスター”の夫婦漫才も飛び出した! 朗読劇“スキット”の魅力をたっぷり届けたトークショー。
この日の司会を務めるのは、『~シンフォニア』でゼロス役を務める小野坂昌也さん。客席を楽しませるトークで定評のある小野坂さんは、この日も前説から持ち前のひょうきんさを爆発させてイベントを進行する。さっそく、注目の『~ジ アビス』TVアニメ第1話の上映が届けられようとしていたが、ステージ上には、居並ぶ8本のマイクスタンド。ここで“スキット”と呼ばれる朗読劇(ゲームにおけるキャラクターの会話システムをイベント用にアレンジしたもの)のコーナーが届けられる。タイトルは「消えたフィルム!犯人は誰だ!?~文京シビックホールに愛と哀しみの断崖絶壁!~」。このイベントで上映にかけられる予定のフィルムが何者かによって盗み出されてしまった。せっかく集まってくれた大勢のファンのためにも、何としてもフィルムを見つけ出さなくてはならない。鈴木千尋さん、平松晶子さん、渡辺明乃さん、水橋かおりさん、鳥海浩輔さん、下野紘さん、『~シンフォニア』ロイド役の小西克幸さんが加わりフィルムの捜索が始まった。果たして盗み出したのは誰か? やがて明かされる新展開に、そこに盛り込まれる心あたたまるエピソード。事件が無事解決したと同時に、仲間たちの絆も深め、フィルムも無事にみつかったという結末を届けて第1話の上映へ進む。
●TVアニメにOVA、とにかくアニメが熱い!『テイルズ オブ』。
イベントでは最初の上映となったのは、TVアニメ第1話「預言(スコア)の世界」。もちろんファンにとってはオンエア前の初公開の映像となる。
星の未来を詠んだ預言に従う人々が暮らす惑星オールドラントで、その預言を守るローレライ教団の導師イオンが行方不明になってしまった。主人公ルークと剣の師匠ヴァンはその捜索への旅へと向かう途中でローレライ教団の少女、ティアと出会うエピソードが綴られるが、その色使いやキャラクターの動きに集まったお客さんも大満足。上映後のキャストのトークでも、その映像美について語られたほか、TVアニメのストーリーラインは、ゲームに沿ったものをメインに、ゲーム内では描ききれなかったエピソードが追加されていく旨、紹介も行われた。
TVアニメがくれば、やはりOVAも触れなければならないだろう。
「TVアニメにも拘らず、まさかあんなに仕上がりがいいとは思わなかった」と、ショックを隠しきれない小野坂さん。しかし、仕上がりの良さではOVAシリーズも負けてはいない。小西さんとともに届けたトークコーナーでは、OVA『テイルズ オブ シンフォニア ジ アニメーション』のBlu-ray Discでのリリース開始とDVD-BOXの期間限定再販が報じられたほか、未完の状態となっているOVAの最新作『テセアラ編』の制作が決定したことも発表された。
「心を閉ざしたままでいるコレット。なんとか彼女を元に戻したい」と願うロイドの想いを届けるべく、ついに描かれる『テセアラ編』。この日のシークレットゲストととして、急遽出演となった小西さんも喜びを隠しきれないでいる様子が印象的だった。そのロイドとゼロスの活躍にも大いに期待したい。
●こちらも負けてはいない!! 『テイルズ オブ』ゲーム最新作はこれだっ!
続いてステージ上では、ゲーム最新作の発表が行われていく。コーナーを進行するのは司会の小野坂さん、ゲームプロデューサーの馬場英雄氏、コハク役の井上麻里奈さん、ヒスイ役の松風雅也さんの4人が、この冬発売されるDS用ゲームソフト『テイルズ オブ ハーツ』の紹介を行った。
まずはムービーパートの上映より本作のすごさが会場に示される。従来より人気のアニメムービーエディションに加え、CGムービーエディションの映像を公開。両者は、同一タイトルの別バージョンとしてそれぞれ2つのエディションが発売されるものとなるのだが、その秀逸なまでの映像に会場からは思わず感嘆の声が……。馬場氏によれば、今回のこのタイトルの発表によって、「DSの2ギガのROM容量の中でどれだけのことができるのかチャレンジしたい」との狙いも伝えられた。さらにステージ上では、会場に来られなかったシング・メテオライド役の柿原徹也さんのビデオコメントも上映され、盛り上がりを見せるが、肝心の発売日がまだ報じられていない。「精神論はいいので、決意の程を」と松風さんに後押しされて、馬場氏より告げられた発売日は、12月11日。鋭意開発、製作を進めていくとのことなのでぜひとも期待していこう。
●LIVEコーナーでは、なんとDEENのライブが実現!! 客席はオールスタンディングに。
気鋭のアーティストにテーマソングを担当させていることでも知られる『テイルズ オブ』シリーズ。中でも「デスティニー」オープニングテーマソングの「夢であるように」を歌ったDEENが、『テイルズ オブ フェスティバル 2008』に駆けつけてきてくれた。DEENは今年、音楽活動15周年を迎えたアーティストで、6月には記念のライブを日本武道館で成功させており、この秋、11月15日にもホールライブツアーも予定しているほか、『テイルズ オブ』関連でも『~ハーツ』のテーマソングを担当している。今日のイベントでは、その「夢であるように」を皮切りに「ひとりじゃない」「このまま君だけを奪い去りたい」、そして新曲となる『~ハーツ』のテーマソング「永遠の明日」のお披露目も行った。
実際のところDEENを初めてみるという『テイルズ オブ』ファンも多かったであろう会場のお客さんにも、親しみやすくメッセージを寄せて、彼らが奏でる音楽を示し、一緒に振りをつけ、しだいにその魅力へと惹きこんでいった。
「会場の9割が、実際に歌っている自分たちを見たことないことに正直たじろいだ」と内心を明かしたボーカルの池森秀一さん、しかし4曲歌い終えると「今日のみなさんでしたら、きっと僕らのライブに来てもらっても充分楽しんでいただけると思います」と言葉を送っていたのが印象的だった。ぜひとも、イベントをきっかけにDEENのライブにも興味を持ってみてはいかがだろうか。
●趣向を凝らしたクイズ&プレゼント抽選コーナー。そしてエンディングへ……。
この後、イベントはプレゼント抽選会へと進む。イベント出演者のサインの入った色紙や、台本など豪華賞品用意された抽選会だが、クイズと連動しているところが、多くのイベントで見られるプレゼント抽選会とは一線を画す。まずは、各席のエリアを含めてチーム分けがなされた。かないみかさんと伊藤健太郎さんによる「ファンタジアチーム」、松風さん、井上さんによる「ハーツチーム」など5つにチームがつくられると、チームごとにクイズ問題が出題される。「固有ジャンル名」「戦闘システムの名称」など、どの設問も簡単には答えが出てこない『テイルズ オブ』シリーズに関する難解な問題に、客席も含めたチーム一丸となって回答がなされていく。まさにファン参加型のクイズ大会が繰り広げられていったのだ。
会場も盛り上がったところで、イベントもいよいよエンディングを迎える。
フィナーレでは、ここでも飛び入りでの参加となる『~リバース』ヴェイグ役の檜山修之さんが登場。客席からステージの様子を見ていたという檜山さんは、再び『~リバース』の世界を、そしてヴェイクを演じたい想いをコメントしてイベントの感想とした。
出演者からは、或いは会場からは『テイルズ オブ フェスティバル 2009』を望む声も囁かれる中、3時間半にも及んだ『テイルズ オブ フェスティバル 2008』は、盛大な拍手に包まれる中で閉幕を告げる。
秋からスタートしたTVアニメ。この冬発売されるゲーム最新作でたっぷりと『テイルズ オブ』の世界を堪能しつつ、まだまだ続いていく『テイルズ オブ』シリーズの今後の展開にも注目したい。
◆出演キャスト
小野坂昌也(ゼロス・ワイルダー役/『テイルズ オブ シンフォニア』)
鈴木千尋(ルーク・フォン・ファブレ役/『テイルズ オブ ジ アビス』)
下野紘(エミル・キャスタニエ役/『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』)
鳥海浩輔(ユーリ・ローウェル役/『テイルズ オブ ヴェスペリア』)
伊藤健太郎(チェスター・バークライト役/『テイルズ オブ ファンタジア』)
かないみか(アーチェ・クライン役/『テイルズ オブ ファンタジア』)
平松晶子(ハロルド・ベルセリオス役/『テイルズ オブ デスティニー2』)
渡辺明乃(マオ役/『テイルズ オブ リバース』)
水橋かおり(ノーマ・ビアッティ役/『テイルズ オブ レジェンディア』)
松風雅也(ヒスイ・ハーツ役/『テイルズ オブ ハーツ』)
井上麻里奈(コハク・ハーツ役/『テイルズ オブ ハーツ』)
小西克幸(ロイド・アーヴィング役/『テイルズ オブ シンフォニア』)
◆出演アーティスト
DEEN(Vocal:池森秀一、Guitar:田川伸治、Keyboard:山根公路)