第2回「81オーディション」が開催！声優志望者33名が「なりたい想い」を一挙披露して未来を目指す！

　柿原徹也さん、松来未祐さんら多くの人気声優を配する声優プロダクション「81プロデュース」が、次世代の声優業界をリードできる新しい人材を発掘すべく、公開オーディション「81オーディション」を、8月1日（金）、東京・新橋の内幸町ホールで実施。国内外からの数多くの応募から選ばれた33名の候補者が2次審査に臨み、最終的に絞られた8名のなかから、原紗友里さんと齋藤壮馬さんの2人が見事栄冠を獲得した。

●33名の中から、8名が絞られ最終審査へ

　昨年に続き2回目となる「81オーディション」。北は北海道から南は沖縄まで日本各地からの応募はもちろん、広く海外からも、韓国からの留学生が応募するなど、その注目度の高さがうかがえる。まさに声優界でも大規模なオーディションの１つといえるだろう。1次審査の書類選考では、実に1000名以上の応募が集まったなかから、33名の候補者が選ばれ、この日行われた2次審査のオーディションに挑んだ。

　2次審査の審査委員は、81プロデュース代表取締役・南沢道義氏が審査委員長を努めたのをはじめ、81プロデュース、及び音響制作会社のHALF HP STUDIOの幹部スタッフが一堂に会し、特別審査員に玄田哲章さんを迎えるなど豪華な顔ぶれ。このそうそうたるメンバーによって33名の候補者は、さらに8名に絞られ、その8名が最後の難関、最終審査に臨むのだった。

　西川葉月さんの進行で開始されたオーディション。最終審査は、演技と朗読の後、審査委員との質疑応答という形式で行われた。それぞれの“想い”を最終審査にぶつける8名の候補者。審査委員からの質問は主に、その人の特徴や、持っている個性をつまびらかにするもので、特技が歌ということであれば実際に歌を歌ってもらい、ダンスであれば踊ってもらい、演技審査で演じたものとは別の役での演技実演も求めるなど、密度の濃い内容で候補者の表現力を見ていたのが印象的だった。

●東京アニメセンターRADIOの公開録音も実施

　最終審査の結果発表の前には、松来未祐さん、柿原徹也さん、江口拓也さんによる「東京アニメセンターRADIO」公開録音出張版が行われた。この番組は、文化放送にて毎週水曜日深夜25:00から好評放送中の人気ラジオ。この日は昨年行われた、第1回「81オーディション」の合格者である江口さんをゲストに迎え、オーディション参加者へエールを送る内容で届けられた。通常の公開録音と違い、一般のリスナーではなく、声優を目指す若者たちに囲まれたなかで行われた収録だけに、出演者たちもやや緊張の面持ち。「アニセン流オーディション」と銘打たれた公開録音バージョンのコーナーが繰り広げられる。ドイツ育ちの柿原さんがドイツ語を交えてオーディションに臨んだエピソードや、江口さんが昨年を振り返り、オーディションの際の気持ちを紹介。また、「うならせる演技」と題されたコーナーでは、「妹のように思っていた後輩からの告白」「三十路のお姉さんからの誘惑」のリアクションを実際に演技し、プロの芝居を披露。また公開録音らしく（？）サインボールの投げ入れも行われ、緊迫したオーディションとは対照的なイベント的要素で会場の緊張をほぐす一幕もあった。

●いよいよ結果発表。次世代に羽ばたく2名が選ばれる

　そしていよいよ審査発表へ。

　第2回「81オーディション」最終審査優秀賞授賞者は、原紗友里さん、齋藤壮馬さんの2人が見事栄冠を獲得した。

　「素人なのに応募した自分が合格できたことが夢のように思います。これから頑張っていきたいと思います」（原さん）。

　「まだ何もわからない自分ですが、やる気と興味と楽しくやっていきたい気持ちは誰にも負けないのでこれからもよろしくお願いします」（齋藤さん）。

　と、それぞれ感想を述べると、特別審査委員の玄田さんからは、「みなさん、はつらつとしていて歯切れも良く、選ばれた人と選ばれなかった人の差は僅差で、審査委員の意見も割れました。ですから、今回選ばれなかった人も、あきらめずにこれからも声優を目指してほしいと思います。今日集まったみなさんと、将来一緒に仕事をしたいと思いましたし、こうして新しい人材に触れていい刺激にもなりました。私自身、これからも頑張っていきたいという想いを新たにしました」と、受賞した2人と会場の参加者全員へのエールが送られた。

　「昨今、活字離れが叫ばれる中、声優、役者を目指される方たちの読解力、理解力には目を見張るものがある。TV放送が始まり50年、今ではワールドワイドに日本のアニメーションが世界中で評価されていく中で。日本語が“粋”のある言語の1つとして数えられるよう、ムーブメントを起こしていく存在でありたい」そんな南沢社長の熱い思いが若い世代に届くことで、さらなる日本の声優文化を成長していくことを願いつつ、今回受賞した2名の今後の活躍に期待したい。

第2回「81オーディション」最終審査優秀賞授賞の原紗友里さんと齋藤壮馬さん