細田監督から動画コメントも到着!『サマーウォーズ』の初日舞台挨拶に細田守監督、神木隆之介さん、桜庭ななみさん、冨司純子さんが登場で世界進出も発表!
劇場用アニメ『サマーウォーズ』が8月1日から全国ロードショーが始まった。本作品は劇場用アニメ『時をかける少女』を手がけ、日本にとどまらず、世界でも数々の賞を受賞して高い評価を受けた細田守監督の最新作だ。
公開前から注目を集めていた『サマーウォーズ』だが遂に公開初日を迎えて、記念の舞台あいさつが東京・新宿バルト9にて行われた。場内は超満員でこの映画に対する期待の高さがうかがえる。上映後の挨拶では大きな拍手と共に観客からも「面白かった!」など反応も上々。8月13日から始まる韓国での公開や8月5日から始まるロカルノ国際映画祭選出など世界進出への第1歩を刻んだ。
陣内一族の家族愛と絆の深さ、ネットを通じてのコミュニケーションの便利さと怖さ、健二と夏希のさわやかな恋模様など、様々な魅力が詰まった『サマーウォーズ』はまさにジャパニメーションの傑作に仕上がった。その素晴らしさはぜひスクリーンで!
そして今回、細田監督から動画コメントも頂いたので、そちらもご覧あれ!
●上映後に大拍手と「おもしろかった!」の声に監督も笑顔
第1回目の上映が終わると、舞台挨拶の司会を務める日本テレビの佐藤良子アナウンサーが登場。映画冒頭でバーチャル世界のOZ(オズ)を説明するアナウンスを担当していることを明かした上。佐藤アナ以外にも13人のアナウンサーが作品に出演しているとのこと。
そして細田監督、小磯健二役の神木隆之介さん、篠原夏希役の桜庭ななみさん、陣内栄役の冨司純子さんが呼び込まれると長く大きな拍手が起こった。
細田監督から「今日、初日第1回を観に来てくださって本当にありがとうございます。皆さんにようやくこの作品をお見せすることができました。いかがでしたでしょうか?」と話すと拍手と共に「面白かったよ!」の声もかかり、監督もニッコリ笑顔に。
その後、出演者がマイクを持った。「3年間、監督を含め、スタッフの皆さんと制作に携わってきて、その中で夏希という女の子の大切な声を演じさせてもらって本当に幸せです。そして今日、皆さんがこうして集まってくださったことで幸せが倍になりました」(桜庭さん)。「初日を迎えられて本当にうれしく、感謝しています。もうすぐお昼の時間ですがご飯を食べながら、この映画のことを話していただきたいなと思います」(神木さん)。「声だけで映画に参加するのは初めてなんですけど、こんなに素敵な映画にお誘いいただいて、参加できたことを幸せに思っています。ありがとうございます」(冨司さん)。
●陣内ファミリーのように結束して楽しく作った3年間
続いて一人ずつ質疑応答に。まず構想から3年を経て公開日を迎えた感想を聞かれた細田監督は「初日に皆さんに来ていただけて感無量です。3年間ずっとこの映画のためだけに頑張ってきましたが、皆さんに観ていただくことができて、今、これで映画が完成した。皆さんに届けられた。皆さんと大切なものを共有できたという気持ちでいっぱいです」。
作品を作る上で苦労されたことについては「1本の映画作りは大変な労力が必要なんですけど、非常に明るい映画なので、笑顔を絶やさず、楽しくみんなと、まるでのこの映画の家族のように作れたのが大きな思い出です」とやわらかい表情で振り返るように話した。
●家族の絆、温かさに気付く素晴らしい作品
これまでにも声優として何作かの作品に出演している神木さんは、今回の作品での違うところや印象を聞かれ、「今までの声のお仕事では、収録は基本的に一人なんですが、この映画では30人くらいで同じシーンを収録しました。食卓のシーンですが、みんなで一斉に録ったので、その場の温かい雰囲気や空気がリアルに入っているフィルムになったかなと思います」。
ヒロイン・夏希を思わせる白いワンピースで登場した桜庭さん。作品のテーマである家族の絆について「家族やふるさとが懐かしく感じる作品だなと思いました。観終わった後は実家の鹿児島にすぐ電話しちゃいました。家族の大切さや感謝しなきゃいけないと気付かされる作品だと思います」。
声優に初挑戦だった冨司さんはその感想を「アニメの中で感情を入れて、声を決められた秒数の中に入れることがとても難しくて、皆さんがお上手なので、自分だけ浮いてるんじゃないかとすごく心配でした。監督にも『もう一度、録り直していただいたほうがいいんじゃないでしょうか』と何度も申し上げたんですけど…… 観ると反省ばかりなんですけど……」と話すと、細田監督は「僕は冨司さんと一緒に映画を作れる、こんな幸せなことはないんです。映画をやっていて本当に良かったと思います。ありがとうございます」と逆に感謝の言葉を贈った。
●日本アニメの代表として韓国そしてスイスへ
素晴らしいスタートを切った『サマーウォーズ』だが、韓国でも8月13日より公開されることが決定。さらに8月5日よりスイスで開催されるロカルノ国際映画祭のコンペ部門に選出され、細田監督は「大変ビックリしました。アニメーション作品が国際映画祭の中で評価される機会はなかなかないと思うので光栄です。日本のアニメーションが世界中に皆さんにより多く観ていただければいいと思うし、特にこの作品は日本の田舎の家族の物語ですから、日本の夏や家族達の姿をどう受け止めてもらえるのかがすごく楽しみです。私も世界中の映画祭に行ってきて、各地の反応を聞きに行きたいです」とコメント。
そんな監督へ出演者の方から激励の言葉が送られた。「おめでとうございます。これをきっかけに全世界の方に知っていただいたり、メッセージを受け取ってもらえたら幸せなことなのでスイスで頑張ってください。頼みます!」(神木さん)、「スイスは好きな国の一つだったので今回行けなくて残念なんですけど(笑)、日本で応援してます。気候とか時差とかあって大変だと思いますが体に気を付けて頑張ってください」(桜庭さん)。「素晴らしい映画ですので自信を持って日本の技術の高さなどアピールしていただきたいと思います」(冨司さん)。3人の言葉を聴き終わると「頑張ります!」と力強く応えた監督だった。
ワーナーブラザーズ映画配給『サマーウォーズ』は新宿バルト9ほかにて絶賛公開中!!