アニソン界最大の音楽イベント『Animelo Summer Live 2009-RE:BRIDGE』が開催!8月22日に行われた1日目の熱いステージをレポート!!
アニソン界最大の音楽フェス『Animelo Summer Live 2009-RE:BRIDGE』が8月22日と23日、さいたまスーパーアリーナにて開催された。2005年からスタートしたこのライブイベントも5年目を迎え、テーマに“RE:BRIDGE=原点回帰”を掲げた。出演アーティストもこのテーマに即した選曲をする人が多かった。
また会場前のけやき広場では野外ステージも組まれ、本番開始前からお祭りらしいにぎやかさとなった。当日は海外メディアも取材に訪れるなど世界的にも注目を集めていることを感じさせた。なお『Animelo Summer Live 2009-RE:BRIDGE』は2日間で37組54人のアーティストが出演し、全95曲を演奏。観客も計5万人以上が来場した。
最近、ヒットチャートを賑わし、大型ツアーやアリーナ級の会場でのライブも珍しくなくなったアニソン界の活気とパワーを見せ付けたイベントになった。今回は初日の8月22日のステージの模様をお伝えしよう!
●トップバッターは石川智晶&angelaのスペシャルコラボ
出演アーティストの紹介映像の後、注目のトップバッターは石川智晶とangelaがいきなりのコラボレーション。花道のステージに現れると今夏の話題を独占した『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビ版OP曲「残酷な天使のテーゼ」を歌い、会場は早くもハイボルテージになった。
そのままangelaの2人がステージに残る。二人は昨年、別ユニットでの参加でangelaとしては初登場。デビュー前にけやき広場でライブをしたことがあり、本会場にたどり着いたと感慨深そうに話すと大きな拍手が送られた。『アスラクライン』のOP曲「Spiral」と『蒼穹のファフナー』のOP曲「Shangri-La」で、ボーカルのatsukoさんはダンサー8人を引き連れたダンスと歌、ギターのKATSUさんは激しいギタープレーで魅了。お客さんとの振り付けやタオル投げなど会場一体となったパフォーマンスも見られた。
●続いては初登場!いとうかなこ
続く、いとうかなこも初出場。グリーンで亜熱帯をイメージさせる衣装を着て、ビートの効いた『CHAOS;HEAD』のOP曲「F.D.D.」を歌うと会場もホットに。会場を見渡し、その情景に感動しながらも「この曲で皆さん、祟られてしまうかもしれません」と話すと次の曲を察知したのか会場も大喜び。ゲーム『ひぐらしのなく頃に絆』第一巻・祟のOP曲「追想のディスペア」へ。
●桃井はるこは小麦ちゃんコスプレで熱唱&コラボ!
「むぎむぎ。小麦ちゃんで~す!」というセリフで現れた桃井はるこは、『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』で演じた中原小麦のコスプレ姿で、同名主題歌のアニサマバージョンを歌う。会場もアイドル歌謡風の曲にPPPHなどで跳びまくった。桃井にとって中原小麦は声優デビューした記念すべきキャラクター。初めてアニソンを作って歌ったこの曲をセレクトしたとのこと。初めて『アニサマ』に出た時に歌った「WONDER MOMO-i」を歌うと桃井は花道のステージから消えた。
余韻の後、ジャケットとネクタイでビシっと決めたmanzo、そしてショルダーキーボードを持った桃井が現れる。『げんしけん』のOP曲「マイペース大王」で、manzoがボーカル、桃井が演奏という2組目のコラボレーション。二人はステージ狭しと激しく動き回る。こぶしを振り上げるmanzoと桃井も鍵盤を華麗にヒット。演奏後、「あとは任せた」と桃井さんは笑顔で手を振りながら走り去った。
(C)Animelo Summer Live 2009/DWANGO
●manzoが期待のアニメ新曲を披露!
manzoのソロステージ。今回に備え1週間ウォーキングをしたとのこと。元気な会場に「若いって素晴らしいね」。「今日はモナコ公国の人口と同じ人が集まりましたが思い切りローカルな歌を」と紹介し、『天体戦士サンレッド』の主題歌「溝ノ口太陽族」に。更にステージ上で『サンレッド』の第二期決定と主題歌も担当するという報告に拍手。ニューヨーク録音されたその新曲「続・溝ノ口太陽族」も披露したがこちらも負けず劣らずイカした曲。秋のアニメが楽しみだ。
●初参戦の彩音、下田麻美、2回目のELISAは初々しく
初参戦の彩音は自身最大の6人ダンサーと共に登場。秋にアニメ化が決定しているゲーム『11eyes Cross Over』のOP曲「Endless Tears…」では伸びのあるボーカルと鮮やかなダンスを見せる。彩音の代表曲であるゲーム『ひぐらしのなく頃に祭~澪尽くし編~』主題歌「コンプレックス・イマージュ」ではサウンドプロデューサーであり、楽曲を手がけてきた志倉千代丸氏がゲストとしてギターを弾くサプライズもあった。9月19日のワンマンライブに弾みを付けた。
ELISAは昨年に続き2回目の出演だが初々しく、『ハヤテのごとく』OP曲「Wonder Wind」で勢いよくステージに飛び出した。また新曲が『とある科学の』ED曲で11月にリリースされるという、うれしいお知らせも。「みんな、聴きたいですか?」と振って、拍手が起こると「まだ歌えないんです」と言うと会場から「え~!」の声。「でも11月22日の2ndライブで歌えると思うので来てくださいね」と上手にアピールした。更に「一斉に名前を呼んでください」とリクエストし、会場が応えると感動していた。「ef-a tale of melodies.」のOP曲「ebullient future」でも透明感のある歌声を聴かせた。
下田麻美はソロとしては初めての『アニサマ』で歌うのは “鏡音リン・レンfeat.下田麻美”名義で6月にリリースしたアルバム『Prism』から1曲目に収録された「ココロ」。オリンタルチックな衣装でアップテンポながらせつない曲で、ダンサーとストーリーを紡ぐようなステージで最後はロボットの機能が停止したような幻想的なエンディングだった。
●もちろん初音ミクも!さらに東方でもおなじみビートまりおが!
昨年一世を風靡し、今年も関連CDがスマッシュヒット連発のボーカロイド・初音ミクはモニター上で「はじめまして。初音ミクです」とごあいさつ。そしてネット上で一気に話題になったトランス風の「みくみくにしてあげる♪」【してやんよ】、「ブラック★ロックシューター」を歌う。本人はモニター上、バンドは生演奏という不思議な感覚だったが会場は踊りまくった。なお「ブラック★ロックシューター」はアニメ化プロジェクトの発表もあり、今後の展開に注目!
ビートまりおは同人音楽ユニット、COOL&CREATEの主宰者でボーカル、作詞、作曲、編曲を担当している。東方プロジェクト関連のパンキッシュなナンバー「Help me,ERINNNNNN!!」ではリードに合わせて、2万5千人の「エリン」や「まりお」コールが何度も鳴り響いた。
(C)Animelo Summer Live 2009/DWANGO
●セクシー&ワイルドなステージで魅了したGRANRODEO
KISHOWこと谷山紀章とe-ZUKAこと飯塚昌明のユニット、GRANRODEOは黒で統一した衣装。e-ZUKAのタイトで華麗なギターのイントロで始まる『黒神 The Animation』のOP曲「tRANCE」で早速、KISHOWはセクシー&ワイルドなボーカルとマイクパフォーマンスは会場をハードな空気に染め上げる。『NEEDLESS』のOP曲「modern strange cowboy」ではBPMがより速くなり、e-ZUKAの弦を弾く指はスピードを増し、KISHOWのボーカルも一層熱を帯びる。会場も熱いこぶしで応えた。
●堀江由衣さんは大好きな茅原実里さんとあの人気曲をデュエット
堀江由衣は会場の中央、下手横から突然現れオーディエンスを驚かせる。そのまま移動式ステージ上で、最新アルバム『HONEY JET!!』から「JET!!」、『とらドラ!』ED曲「バニラソルト」のメドレーを歌った。「皆さんのそばに行きたくて」という願いが叶った演出だった。「アニサマ初出場の堀江由衣です」とあいさつしたが、昨年は黒薔薇保存会での出演だった。8月26日発売の『かなめも』のED曲「YAHHO!!」では堀江さんの「YAHHO!!」に合わせて会場も「YAHHO!!」と大きなコール&レスポンス。初めて歌ったため、緊張したそうだが声援の後押しがうれしそう。
「ここでお楽しみ企画です。私の好きな人を呼びたいと思います」と言うと茅原実里を呼び込んだ。茅原も堀江と同日出演と聞いた時から一緒に歌いたいと思ったそうで、まさに相思相愛。『魔法先生ネギま!』OP曲「ハッピー☆マテリアル」と曲名を告げると湧いた。夢のデュエットで思いがけない人気曲に会場も大喜びだった。
●“静”の石川智晶、“動”の宮野真守さんのコントラストもアニサマならでは
純白のドレスで登場した石川智晶はこの夏スタートの新番組『エレメントハンター』のOP曲「First Pain」で生きることの尊さを訴える。昨年このイベントで初お披露目した『機動戦士ガンダム00』のED曲の「Prototype」を今回も歌った。耳を離せない石川の歌声に聴き入った。2曲共、9月30日にリリースされるセカンドアルバム『誰も教えてくれなかったこと』に収録される。
宮野真守は長めのインストナンバーでいきなり6人のダンサーとまるでダンスユニットのような鮮やかなダンスとステップをキメる。初出場と思えないパフォーマンスに場内からも手拍子。乗せられて気持ち良さそうに踊ると『カード学園』のED曲になった「J☆S」へ。2曲目のセカンドシングル「Discovery」(ゲーム『ふしぎ遊戯 朱雀異聞』OP曲)でもダンサブルな曲で会場も揺れる。10月リリースの新曲、秋からの東名阪ツアーへの大いなるステップとなった。
●May’nと奥井雅美の1年越しのコラボが実現
May’nは『シャングリ・ラ』のOP曲「キミシニタモウコトナカレ」で軽快にトバす。またストリングス4名がステージに来ると「大切な曲です」と紹介して、シェリル・ノームstarring May’nとして発表された『マクロスF』のED曲「ダイヤモンドクレバス」をしっとり聴かせた。更に奥井雅美と1年越しの願いだったコラボレーションが実現!イベント前日に奥井雅美feat. May’n名義でリリースされた「ミラクル・アッパーWL」(アニメ『おんたま』!)を歌い、ゴージャス&スピード感のある楽曲に会場もヒートアップ。
●「中川翔子行きま~す」「ビッグバンです!」名言連発!
特別参戦が決まった中川翔子は「中川翔子行きま~す」と勢いよく飛び出すと、『天元突破グレンラガン』のテレビOP曲「空色デイズ」と、『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌編』主題歌の「涙の種、笑顔の花」を熱唱。夢のステージに立って「銀河です! 宇宙です! ビッグバンです!」と興奮気味に喜びを語る中川。ステージ上でお客さんとブログ用の写メも撮って、『アニサマ』のステージを満喫していた。
栗林みな実と谷山紀章のコラボレーションは『爆れつハンター』のOP曲の「WHAT’S UP GUYS?」。イントロが流れた瞬間、そして二人が現れた瞬間、続けて驚きの声が上がった。お構いなしに二人はダイナマイトボイスを炸裂させ、大きなインパクトを残した。
(C)Animelo Summer Live 2009/DWANGO
●違った形で存在感を見せたALI PROJECTと茅原実里
宝野アリカと片倉三起也のユニット・ALI PROJECTは『鉄のラインバレル』のOP曲「鬼帝の剣」、『Phantom~Requiem for the Phantom~』のOP曲「戦慄の子供たち」、ED曲「地獄の門」の3曲を歌った。宝野の頭上には大きな羽が扇のように広がり、性別不明のダンサー陣が妖しく踊る。ステージにはドライアイスが流れ、ダークなファンタジーワールドが全開。会場のあちこちからは「アリカ様~!」の声援もあった。『アニサマ』のステージでも「アリプロここにあり」という存在感を存分に見せ付けた。
スペーシーでメタリックな衣装を着た茅原実里は「Voyager train」、「Tomorrow’s chance」と跳ねるストリングス、分厚いリズム隊の演奏も走る、アッパーチューンを続けると会場は真夏らしい暑さとまばゆさに包まれる。昨日、野外公演を成功させたばかりの勢いをそのまま持ってきたようなパフォーマンスだ。そして「自分が出る作品の主題歌を歌う夢が叶った」と語った『喰霊-零-』のOP曲「Paradise Lost」ではもう一段ギアを上げて、加速する茅原さん。大会場を飲み込むステージングは見事の一言!
●初回から連続出場のJAM Projectと栗林みな実は貫禄のステージ
栗林みな実が1曲目に選んだのは「声優として出演した作品で、主題歌を歌い、作詞、作曲をするという夢が叶った曲」というアニメ『君が望む永遠』のOP曲「Precious Memories」。今回は『アニサマ』のテーマ曲の作曲も手がけて特別と話す。アニメ『School Days』のED曲「涙の理由」で落ち着いたバラード曲も聴かせたと思うと、ハイスピードなナンバー『黒神 The Animation』のOP曲「sympathizer」が来てビックリ。1回目から出場している栗林らしい盛り上げ方に会場も負けじとノリまくった。
鐘の音が鳴り響く、ゴスペル風のコーラスが聴こえるとヘッドライナーの登場。『アニサマ』に欠かすことのできないグループ、JAM Projectだ。高速でメタルナンバー、ゲーム『スーパーロボット大戦Z』のOP曲「Crest of “Z”」で会場を更にあおる。『真マジンガー衝撃!Z編』OP曲「守護神-The guardian」、『トミカヒーロー レスキューファイアー』OP曲「レスキューファイアー」と畳み掛ける。熱い! 熱過ぎる! 『第2次スーパーロボット大戦α』OP曲の「SKILL」では恒例となった「Motto! Motto!」のエンドレスと思わせるほどの連続合唱&連続ジャンプで会場も揺れた。
●オールスターズの合唱で幕を閉じた『アニサマ』のNEXT STAGEに乞うご期待!
JAM Projectの曲が終わると、出演者全員がステージに勢ぞろい。最後は奥井雅美作詞、栗林みな実作曲の『アニサマ2009』のテーマソング「RE:BRIDGE~Return to oneself~」。前向きで力強いメッセージとサウンドが感じる楽曲を、ソロパートあり、デュエットあり、合唱ありで、全員で歌った。アーティストとお客さん全員の笑顔がまぶしい。
2万5千人の大アンコールに、アニサマオールスターズが再び登場。『アニサマ2006』のテーマソング「OUTRIDE」を歌った後、それぞれ出演者が感想や感謝の言葉を述べ、バンドやダンサー、サポートメンバーを呼び寄せ、文字通り、オールスターズのそろい踏みでもう一度、「RE:BRIDGE~Return to oneself~」を歌って、約6時間に渡るアニソンの祭典を締めくくった。
2日目のステージ終了後の会場のスクリーン、そして公式ホームページには「See You Next Year.We will be back!!」が記された。毎年スケール&パワーアップを続ける『アニメロサマーライブ』。5周年の節目を越え、新たなステージに向かう来年、どんなイベントになるのか。日本中いや世界中のアニソンファンが待っている。(敬称略)
>>『Animelo Summer Live 2009-RE:BRIDGE』公式サイト
(C)Animelo Summer Live 2009/DWANGO