『遙か』10周年を祝うスペシャル・イベントが開催! 『ネオロマンス・フェスタ ~遙か十年祭~』レポート
ゲーム第1弾『遙かなる時空の中で』がPlayStation版で発売されてから10年目となる今年。この人気シリーズの10周年を記念して、メモリアル・イベント『ネオロマンス・フェスタ ~遙か十年祭~』が開催された。
東京・日本武道館にて1月16日、17日。京都では2月6日、7日に国立京都国際会館イベントホールにて行われたこのイベントでは、4公演それぞれ異なるタイトルをフィーチャーして『遙かなる時空の中で』シリーズのキャラクターを演じる豪華声優陣が競演。今回は1月の東京公演より、17日昼の部の模様をお届けしよう。
●総勢15名のキャストによる豪華ステージが開幕!
この日、昼の部の出演者は三木眞一郎さん、関智一さん、高橋直純さん、宮田幸季さん、中原茂さん、井上和彦さん、保志総一朗さん、石田彰さん、置鮎龍太郎さん、川村万梨阿さん、桑島法子さん、浜田賢二さん、花輪英司さん、松田佑貴さん、鳥海浩輔さんの総勢15名。
オープニングではステージ脇に設置されたかがり火がいっせいにともされ、オールキャストが舞台に勢ぞろい。観客を一気に『遙か』ワールドに引き込むと、中央花道のせり上がり舞台から登場した鳥海浩輔さん(藤原泰衡役)による「浄土と阿修羅の金環蝕よ」のライヴでイベントのスタートを切った。
●兄弟の絆、神子への想いを紡ぐ『3』の朗読ドラマ
続いては『遙かなる時空の中で3』の出演者による朗読ドラマのコーナー。前後編で行なわれた「離れぬ心、満ちる想い」では藤原泰衡(鳥海浩輔さん)が総領である奥州・平泉を舞台に物語が構成され、怪異が続く中尊寺に向かった源九郎義経(関智一さん)たちは、怨霊を操る北条政子(川村万梨阿さん)の陰謀によって、すでにこの世にいないはずの平惟盛(松田佑貴さん)や平経正(花輪英司さん)と対峙するという内容。
鳴り響く琵琶の音に経正を感じる敦盛(保志総一朗さん)。そして怨霊の影響で倒れてしまった神子を案ずる梶原朔(桑島法子さん)の前に現れた兄の梶原景時(井上和彦さん)。今回のドラマでは互いに敵対する立場となってしまった兄弟たちを中心に、その絆と想いが印象的に描かれていた。
そしてコメディタッチで描く『遙かなる時空の中で4』のミニドラマ「守るべきひとに捧ぐ心」では、サザキ(関さん)、那岐(宮田幸季さん)、柊(三木眞一郎さん)、葛城忍人(中原茂さん)が出演。敵情の下調べを命令する忍人に、姫への想いを問いつめながら「素直になれ」と迫るサザキたち。いつもは厳しい態度を取っている忍人が3人にからかわれ、ムキになる姿に会場からも笑いが巻き起こる。
また、『遙かなる時空の中で』のミニドラマ「打て! 正義の一撃!」はアクラム(置鮎龍太郎さん)の呪詛が込められた石を巡っての騒動が描かれ、ラストはイノリ(高橋直純さん)が天真から教わったという「野球」の技(?)で、木の棒きれを取り出しフルスイング! 呪詛の石が見事アクラムに命中する展開に、観客も大爆笑となった。
●TVアニメ『終わりなき運命』のコーナーでは生アフレコも!
松田佑貴さん、宮田幸季さん、保志総一朗さん&花輪英司さんによるライヴの後で行なわれたTVアニメ『遙かなる時空の中で3 ~終わりなき運命~』のコーナーでは、九郎(関さん)と弁慶(宮田さん)が司会進行役となり、1月3日にAT-Xで放送されたエピソードを紹介。名場面をスクリーンに映し、映像に合わせて出演者たちが生アフレコを披露すると、ヒノエ(高橋直純さん)&梶原景時(井上和彦さん)によるTVアニメのOPテーマ「煌めきの月」のライヴでコーナーを締めた。
「『遙か』10周年記念! 10の質問で、八葉を大解剖!」と銘打ったトークコーナーでは、八葉を代表して宮田幸季さんと石田彰さんが登場。花輪さんと松田さんが司会をつとめ、女性キャスト陣から川村さん、桑島さんが質問役となり、『遙か』にまつわる10のお題を2人に問いかける。「時空を跳躍できたらどの時代に行きたい?」という質問で、「バブルがはじけた頃」と答えた宮田さん。「皆が浮かれている感じを見たくて……」という理由に出演者から一斉に「はじけちゃダメですよ!」とツッコミが。
訂正しようとする宮田さんに「払い戻しですか? 当日は困るな~」と即席コントで掛け合いを始める石田さん。ちなみに石田さんの答えは「弥生時代の集落」だそうで、理由は「今の知識を持って行けば、スーパーヒーローになれる」。「その後の時代で土器が発掘されたら、僕の似顔絵が描かれていたりするんですよ」と力説する石田さんに「でも弥生時代って色々と大変ですよ~」とバブル時代を勧める宮田さん。結局2人とも「バブル全盛期」を選択して一件落着となった。
●10周年の感謝を込めて、アンコールではオールキャストが熱唱!
さらに『遙かなる時空の中で2』キャラクラーによる愛のメッセージが披露され、ラストは井上和彦さん、高橋直純さん、関智一さんのライヴ。カーテンコールではオールキャストが再びステージに登場し、ひとりずつメッセージを贈っていく。「ただいま!」「おかえり!」のコール&レスポンスで会場を沸かせながら「今回の会場は武道館ですが、皆さんのいるところがホームです」と語る中原さん。
「『遙か』を愛してくださる皆さんのおかげで10周年を迎えることができました」という三木さんの挨拶で、ステージの出演者が「ありがとうございました!」と感謝を込めた言葉とともに一礼すると、拍手と歓声に包まれた会場はそのままラストの曲へと突き進む。出演者全員がステージを駆け回りながら「遼遠の旅路を行け」を熱唱する姿に、来場したファンも惜しみない声援で応えていた。
10周年という節目を迎え、さらに新しい一歩を踏み出した『遙かなる時空の中で』とネオロマンスシリーズ。なお今回のメモリアル・イベントはDVD化が決定しており、2010年5月に発売予定。詳しい情報は公式サイトで順次公開していくとのことなので、ぜひチェックをお忘れなく。
TEXT/川口みどり
撮影/大山雅夫
>>「ネオロマンス・フェスタ ~遙か十年祭~」公式サイト
>>ネオロマンス公式サイト