2010年、アニキの歌い初めはリクエスト&セレクションライブ。今宵も熱き歌声が響き渡る。『水木一郎SUPER LIVE 2010~みんなアニキが好きだった~』
ワールドワイドにその名も轟く、アニソン界のアニキこと水木一郎さんの2010年の歌い初めになるライブ『水木一郎SUPER LIVE 2010~みんなアニキが好きだった~』が1月11日、Shibuya O-EASTにて開催された。
会場のファンのリクエストや親しい著名人のお気に入り曲、水木さんセレクトの曲など30曲以上を約4時間に渡って熱唱。水木さんの応援に堀江美都子さん、テクマクジャンクション、超神ネイガーも駆けつけ、ステージを盛り上げた。バラードを普段より多めに選曲したり、オリジナルに近い歌唱法で歌うなどの挑戦も見られ、意欲的なステージだった。
●1000曲ライブや40周年記念ライブよりも緊張!?
オーバーチュアにのせて登場した水木さんは第一声で渋く「ハーロックのバラード」で聴かせた。その後のあいさつは「明けましておめでとうございます。1月7日が誕生日で、年をとってすぐのライブなので心が暗いんですけど(笑)。今までバースデーライブと名付けてましたが、これからはSUPER LIVEで行きます。誕生日は嬉しくないから(笑)」。サブタイトルの「みんなアニキが好きだった」は水木さんが宣伝隊長を務めたアニソンコンピレーションアルバム『みんなアニメが好きだった』に掛けたもの。「自分で言うのは恥ずかしいゼット~!」と雄叫びで照れ隠し。「10年ぶりに歌う曲もあるし、初めて歌う曲もあります。1000曲ライブや40周年記念ライブよりも緊張しているかも」と言いながらも、そんな空気をむしろ楽しんでいる様子。歌のパワーと軽快なトークはさすが水木さん。
●ファンや著名人からのリクエスト曲をエピソードと共に披露
序盤は世界中で活躍する水木さんらしく外国で人気の曲を、エピソードと共に披露。「ハーロックのバラード」はフランスで『アルバトロス』として人気の高い『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』から、フィリピンで国民的人気の『ボルテスV』のエンディング曲「父をもとめて」は安倍元首相夫人が訪れた施設でこどもたちがお返しにと歌ったとか。「今がその時だ」は香港、「オー!!大鉄人ワンセブン」はシンガポール、「鋼鉄ジーグのうた」はイタリアでCM曲として使用された。そして世界中で一番有名なアニソン「マジンガーZ」でこのコーナーを締めくくった。
中盤は事前に参加者からリクエストを募り、その曲への熱い思いを紹介しながら歌ったり、水木さんが親しい著名人のお気に入り曲を歌うコーナーへ。できるだけたくさんのリクエストに応えたいと、メドレーを交えてたっぷり披露。ちなみに著名人のお気に入りは森口博子さんとSHOW-YAの寺田恵子さんが「ルパン三世愛のテーマ」、中川翔子さんは「道(タオ)」、山田五郎さんは「ハカイダーの歌」、なべやかんさんは「ウルトラマン物語~星の伝説~」、松本人志さんは「ぼくらのバロム1」、TIMとパパイヤ鈴木さんは「バビル2世」だった。
●ゲストは愛弟子・テクマクジャンクション&同志・堀江美都子さん
またゲストも登場。まずテレビ番組『音楽ば~か』の企画で、架空のアニメ『セナトレックの盾』の主題歌を歌うテクマクジャンクションの二人。水木さんからレッスンを受けた縁でOP曲「ソクラの憂鬱」とED曲「永遠のシェルター」の2曲をパフォーマンス。二人を見つめる水木さんの眼差しは温かく、まるで父親のようだった。二人のリクエストは「サバンナを越えて」。目の前で水木さんが歌う姿を、感激の面持ちで見つめていた。
そして同志・堀江美都子さんの登場。香港でも好評のデュエット曲「CROSS FIGHT!」をお見舞いすると会場のテンションも一段とヒートアップ。ここで水木さんから堀江さんへ思いがけない「魔女っ子チックル」のリクエスト。「振り付けもやってね!」というオーダーに堀江さんもかわいい振り付けを大きなアクションでラブリーに歌い踊った。もちろん堀江さんも逆襲。堀江さんのリクエストの「テッカマンの歌」では、堀江さんから「ここは色っぽく」、「ここはカッコよくね!」と細かい注文が。お互いの曲を知り尽くしている仲だからこそのやりとりだった。
●終盤はアニキセレクション。レアな楽曲も
東映アニメーションの高橋社長の人生の転機になった「われらの旅立ち」、『キャプテンハーロック』の田宮プロデューサーが葬儀の時にかけてほしいとまで公言している「むかしむかし」など『ハーロック』の曲にまつわる逸話も明かされ、観客も真剣な表情で耳を傾けていた。
終盤はアニキ自身のセレクトで、ゲームソングNO.1の「鋼の方舟」、パチンコソングNo.1の「鬼の歳三」、水木さんが歌のおにいさんを務めていた『おかあさんといっしょ』ソングNo.1の「しっぽのちぎれたメダカ」を歌い上げる。ローカルソングNo.1の「豪石!超神ネイガー」では秋田からはるばる駆け付けたネイガーがステージに現れ、水木さんとガッチリ握手を交わした。本編の最後は水木さんが選んだ人生の応援歌No.1の「ムーへ飛べ」だった。
●アニソンの伝道師として歌い続けると宣言
会場から沸き起こるアニキコールに応えてステージに現れたアニキ。「俺が頑張っていつまでも歌うことで道を拓いていければと思っています。これからもアニメ、特撮の曲の素晴らしさを伝えていきます」と宣言すると会場から温かい拍手。そして「男として憧れる」と水木さんも語る「キャプテンハーロック」のテーマで、4時間を超えるステージのラストを力強く締めくくった。
アニソンへのたぎる情熱を存分に見せ付けた水木さん。2010年もアニキがアニソンで世界を繋ぐのだ!
SET LIST
1.ハーロックのバラード(『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』)
2.鋼鉄ジーグのうた(『鋼鉄ジーグ』)
3.今がその時だ(『真ゲッターロボ』)
4.父をもとめて(『超電磁マシーン ボルテスV』)
5.オー!!大鉄人ワンセブン(『大鉄人17』)
6.マジンガーZ(『マジンガーZ』)
7.Zのテーマ(『マジンガーZ』)
8.勇者の剣を手に(『ムーの白鯨』)
9.少年探偵団のうた(『少年探偵団』)
10.誓い(『獣拳戦隊ゲキレンジャー』)
11.メドレー
ロボット刑事(『ロボット刑事』)~信じるかい(『ムーの白鯨』)~嵐よ叫べ(『変身忍者嵐』)~北の狼 南の虎(『野球狂の詩』)~永遠のために君のために(『仮面ライダーBLACK RX』)~心に汗を(『新巨人の星II』)~マジンカイザーのバラード(『マジンカイザー』)
12.ソクラの憂鬱/テクマクジャンクション
13.永遠のシェルター/テクマクジャンクション
14.サバンナを越えて(『ジャングル大帝』)
15.ルパン三世愛のテーマ(『ルパン三世』)
16.道(タオ)(『獣拳戦隊ゲキレンジャー』)
17.ハカイダーの歌(『人造人間キカイダー』)
18.ウルトラマン物語~星の伝説~(『ウルトラマン物語』)
19.ぼくらのバロム1(『超人バロム1』)
20.CROSS FIGHT(『破邪大星ダンガイオー』)/水木一郎&堀江美都子
21.魔女っ子チックル(『魔女っ子チックル』)/堀江美都子
22.テッカマンの歌(『宇宙の騎士テッカマン』)
23.われらの旅立ち(『宇宙海賊キャプテンハーロック』)
24.むかしむかし(『宇宙海賊キャプテンハーロック』)
25.鋼の方舟(ゲーム『スーパーロボット大戦』)
26.鬼の歳三(CR『鬼の歳三』)
27.豪石!超神ネイガー~見だがおめだぢ~(『超神ネイガー』)
28.しっぽのちぎれたメダカ(『おかあさんといっしょ』)
29.ムーへ飛べ(『ムーの白鯨』)
ENCORE
30.バビル2世(『バビル2世』)
31.キャプテンハーロック(『宇宙海賊キャプテンハーロック』)
ライブ情報
4月29日(木・祝)『スーパーロボット魂2010“春の陣”』東京・Zepp Tokyo
5月4日(火・祝)『ふたりのアニソン#7大阪公演』大阪・心斎橋BIG CAT
5月5日(水・祝)『スーパーロボット魂2010“春の陣”』大阪・なんばHatch
お問い合わせ:バースデーソング(TEL03-3496-6998)
>>水木一郎公式サイト
>>バースデーソング公式サイト
>>コロムビアミュージックエンタテインメント内公式サイト
>>ティー ワイ エンタテインメント(『超神ネイガー』関連)
<取材・文:永井和幸>