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TVアニメ『海月姫』放送開始記念リレーインタビュー――今回お届けするのは子安武人さん&伊藤健太郎さん対談!
東村アキコ氏原作の人気コミック『海月姫』(講談社刊『Kiss』連載中)のTVアニメがフジテレビ“ノイタミナ”ほかで好評放送中!
当サイトでお届けしているリレー企画。今回ご登場いただくのは鯉淵家の運転手で蔵之介の兄・修と幼なじみの花森役の子安武人さんと、花森から依頼を受ける私立探偵・すぎもっちゃん役の伊藤健太郎さんです。二人のキャラの何とも不思議な関係と佳境に入った作品の見どころなどを語っていただきました。
目次
- デザイン画のようなきれいな絵とテンポ感、言葉選びがおもしろい
- 見た目はカッコイイけど、行き過ぎたベンツ好きが残念な花森
- 探偵といえどハードボイルドと程遠く、地味な、すぎもっちゃん
- ドーナツショップで落ち合う二人の関係
- 感動を覚えた、くらげの描写の美しさ
- キャラ同様に気になるキャスト
- 作品にハマった素晴らしいキャスティング
- 誰でも心にひっかかる、バランスのいい群像劇
デザイン画のようなきれいな絵とテンポ感、言葉選びがおもしろい
――まず、この作品についての印象をお聞かせください。
花森役・子安武人さん(以下子安):まず絵がデザイン画のようなきれいなタッチのまま、マンガになっているのが目を引きました。あと独特の間やテンポ感、言葉選びなども、おもしろい作品だなと。昭和の香りをかもし出しつつ、テンポは平成っぽくて。何気なく読み始めて気が付いたら夢中で読んでました。
。そしてアニメになったら、やっぱりおもしろくなってました。自分が関わってなかったとしても楽しめたと思います。おしゃれなんだけど懐かしい雰囲気のアニメです。
すぎもっちゃん役・伊藤健太郎さん(以下伊藤):まずこの対談企画に僕が呼ばれたのが謎です。ポスターにも載ってていいのかなと思う微妙な立ち位置なので(笑)。最初に作品のタイトルを聞いた時、「ファンタジーものなのかな」と勝手に想像していたら、ちょっと違うなと(笑)。どちらかというとマイノリティ寄りのキャラ達が中心に話が進んでいくのに、なぜかさわやかさを感じてしまうお話で。テンポ感もいい作品だなと思います。
見た目はカッコイイけど、行き過ぎたベンツ好きが残念な花森
――子安さんが演じる花森についての紹介や感じたことを教えてください。
子安:花森は鯉淵家のお抱え運転手で、人生はベンツしかないと言っていいほどのベンツ好きです。普段は紳士的でカッコイイし、女性にもモテそう。でも中身はとっても残念な人。自分で言うのも何ですが、僕の声が入ることで残念感が増してる気がします。「ムダにこの声いらないんじゃないか」って(笑)。
伊藤:本当に自分で言っちゃいましたね(笑)。
――でもただのベンツ好きでは済まなくて、ホイールを変えてあげると言われれば、修の秘密をスラスラしゃべっちゃうのは行き過ぎかなと思います。
子安:ベンツが交換条件になると節操ないです。その執着心はすごいけど。
伊藤:ベンツの絵を描かせても上手ですね。他の絵はまったくダメなのに。
子安:回を追うごとに危うさが増していく。現場で「淡々とやってほしい」という指示が出ます。豹変するのではなく、流れの中で本人も無意識にポロっと秘密を漏らしちゃうんですよね。友達がああだったら怖くて付き合えない。
――序盤ではものわかりのいい、イケメンだったのに……。
子安:やたらしゃべり始めたと思ったら残念な人に。だけど今はカッコイイだけの男がモテる時代でもないので、どこか変なところ、愛すべきところがあったほうがいいかも。でも自分が女の子だったら付き合いたくないです(笑)。
伊藤:ベンツ好きの女性ならいいんじゃないですか?
子安:見つけるのは大変そうだけど。天然ボケなところもあって、すぎもっちゃんとの掛け合いも妙な雰囲気で。どんな付き合いをしてきたんだろうと。
探偵といえどハードボイルドと程遠く、地味な、すぎもっちゃん
――花森のセリフ量が増えたのが、すぎもっちゃんの登場回あたりからなのも偶然なんでしょうか?
子安:そうなんですよね。ベラベラしゃべるようになって。
伊藤:二人の会話を聞いてると「飲み屋に行ったらどんな話するのかな?」と思います。想像つかなくて。二人はたぶん同い年なんですよね。幼い頃、同じそろばん塾に通ってて。すぎもっちゃんは一応探偵なので、地に足がついたキャラかなと思うんですが……。
子安:でもこの世界観で探偵っていうのはどうかなあ? キャラ名も出オチっぽいし。
伊藤:アクセントでだいぶもめました(笑)。僕の中では探偵は子供の頃になりたかったものでした。忍者と並んで。当時の探偵のイメージはヒーローだったり、ハードボイルドだったりするわけですが、実際はこんな地味な感じで、こんな探偵はいそうな気がします。普段は迷い犬とか探してそう。日常が謎だし、一種独特なキャラなのでどうやっていこうかなと。
<次ページ:ドーナツショップで落ち合う二人の関係>
(C)東村アキコ・講談社/海月姫製作委員会