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『レベルE』浪川大輔さん、子安武人さん、細谷佳正さんインタビュー

冨樫義博氏の伝説的作品『レベルE』がアニメ化 2011年1月より放送開始――というわけで、キャストの浪川大輔さん、子安武人さん、細谷佳正さんにインタビュー!

 『幽☆遊☆白書』や『HUNTER×HUNTER』などでおなじみの冨樫義博氏原作の『レベルE』がアニメ化し、2011年1月から放送スタート!

 『レベルE』は95年から96年にかけて『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)に連載された作品で、山形県を舞台に、ドグラ星から来たバカ王子の悪ふざけの数々をオムニバス形式で描いたSF連作集。

 本作で王子役を演じる浪川大輔さん、クラフト隊長役の子安武人さん、筒井雪隆役の細谷佳人さんから収録後、お話をうかがいました。

――ご自身のキャラの説明と演じてみた感想をお聞かせください。

王子役・浪川大輔さん(以下浪川):ドグラ星から来た第一王子で、つかみどころがない難しい役です。オーディションの時からどうするのが良いか悩みました。「やり過ぎてもいいのかな?」と試行錯誤しました。もちろんやってて楽しいんですけど、子安さんには自信を、細谷君には友情をもらいながら頑張ってます。

クラフト隊長役・子安武人さん(以下子安):クラフトは王子に振り回され、いじめられながらも従順に護衛し、悪人にはなりきれない男です。ちなみにオーディションで決定前から浪川君が王子だろうなと思ってました。その通りになったら自分が受かった時よりも嬉しくて。自分もキャスティングに参加させていただいた感覚で、特別な想いで作品に臨んでます。

筒井雪隆役・細谷佳正さん(以下細谷):雪隆は高校野球児だけど口は悪いし、その行動は元チンピラみたいに見える部分がありますが根は優しくて、いい奴なんです。でも高校生活が始まる時たまたま王子に目を付けられて、壮大ないたずらに巻き込まれてしまって。僕は高校時代に原作を読んでいて、実際、アニメでどうなるのか想像もつかなかったけど、王子やクラフトさんなどと掛け合っていくことで作り上げていった感じです。あと自分の中で数少ないツッコミ役です。


――演じる時のポイントや心がけていることはありますか?

浪川:最初に「振り幅みたいなものは出してほしい」と言われました。やってて感じたのは「イラつく」と言われると嬉しくて。特にツッコミ役のクラフトと雪隆から言われると。よく殺意も抱かれるんです(笑)。自分では意識し過ぎてはいないけど、そう思ってもらえればいいなと楽しみながら演じてます。

子安:キレたり、怒ったりすることが多いキャラなので、自分の中では「声出していこうぜ!」って。テクニックで声を出すふりもできるけど、そうではなく、のどがはち切れんばかりに怒り、わめき散らしたり。そういう部分はきっとマイクを通して伝わると思うので、声が出るところまで、力押しできるところまでやろうと常に思っています。

細谷:王子がよくボケたり、挑発したりするので、それを素直に感じたまま、演じることは意識してます。あとどんなにまじめなこと言ったり、説明的なセリフの時もちょっと品がない、口が悪いところが出るようにと思ってやってます。


――アニメならではの見どころを教えてください。

浪川:不思議な世界観の作品ですが、アニメ化でより入りやすくなったかなと思います。原作に忠実な部分とアニメ独特の部分があって、更にテンポも良くて、ボケてても楽しいです。ツッコミ役の二人はムカつくかもしれないけど。いい意味で、とんでもない作品になったと思います。

子安:まず原作では味わえない音です。僕ら役者の声に、音響などが作品にマッチして、作品の世界がどう広がっていくのかを楽しんでほしいです。あと今まで見たことがないアニメです。ジャンルを聞かれても答えにくい作品で。
一応、SF連作集と言われているそうですが、こんなに画期的で奇抜なアニメは他にないので、実際に見て判断してください。

細谷:原作ファンの僕にとってはキャラ達が動いて声を発するだけで嬉しいです。それだけでも十分、見どころだと思います。


――印象に残ったセリフやシーンがあったら挙げてください。

細谷:雪隆のマンションの中で王子のいたずらに本気でキレたクラフトさんが、ビームガンを発射しながら王子を追うシーンです。ベランダから王子を追って飛び降りたところが大好きです。あと雪隆と美歩が王子を探しに街まで行ったら喫茶店にいて、ローリングソバットをキメて激怒する雪隆に「お客様!」と止めに入るウェイトレスさんのなまり方。

子安:アレは最高だよね。舞台が山形なんですけど、「女の子がなまるとどうしてこんなにかわいいんだ」とドキドキして(笑)。それとディスクン星人のラファティがボコボコにされて、ゴミ箱に埋まっている姿が印象的でした。僕の役的にはいつも怒ったり、キレてばかりいて、そこは理性をとばしてやっているので、すごいシーンになっているはずです。

浪川:(アニメの11話で)クラフトが「無理だ」とつぶやくシーンはすごいです。あの場面だけ恋愛シミュレーションゲームみたいだった。

子安:それはないだろう? それに随分、先の話だし。王子が美歩ちゃんをメス呼ばわりするシーンは鮮烈だね。ヒロインに向かってこんなことを平気で言うのは最低だよね。

浪川:放送できるのかな?(笑) この作品は連作集ということで、節目節目で「THE END」というクレジットが出ます。そして次回から新しい話が始まるという斬新さ。新キャラがいきなりメインになったりするので、見ている方も常に新鮮な気持ちで見られるのかなと思います。


――最後に皆さんへメッセージをお願いします。

子安:原作ファンの方はどう映像化されるのかを楽しみにされていると思います。一方、初めて見る方は相当なショックを受けるはずです。そして「何、これ?」と画面につっこむことでしょう。浪川さんと会話してる気分を味わっていただきつつ、「子安さん、かわいそうに」と思ってくれたら楽しいです。アニメとシンクロしてください。見たら絶対ハマりますのでぜひ見てください。

細谷:僕らもまだ完成版を見ていません。原作ファンの一人として皆さんと一緒に見て楽しめたらいいなと思っています。

浪川:監督が最初のあいさつで「変なアニメを作りたい」とおっしゃって。皆さん、真剣に作ってるけど、クラフトいわく「斜め上を行く」みたいに、「アニメってこういうのもアリかな?」とか「えっ?」と思わせる部分はあると思いますが、それを受け止めた先に待つのはパラダイスです。今までに感じたことのない感情があふれる、クセになる作品がもうしばらくするとお届けできます。すべてを受け止める寛容な心で一度見て、新たな世界を開いてください。

<取材・文:永井和幸>

<TVアニメ『レベルE』>
原作:冨樫義博「レベルE」(集英社「ジャンプコミックス」刊)

【放送スケジュール】
テレビ東京にて2011年1月10日(月)深夜1:45~放送スタート
(1月17日(月)以降 毎週月曜日深夜1:30~)
テレビ愛知:1月12日(水)より毎週水曜日深夜1:58~
テレビ大阪:1月14日(金)より毎週金曜日深夜2:35~

【あらすじ】
現在、地球には数百種類の異星人が行き交い生活している……。
友好的な種族、好戦的な種族、研究目的から犯罪まで、
多種多様な性格の異星人が奇妙なバランスを保ちつつ混在している……
そのことに気づいていないのは地球人だけなのだ…
そして、また一人、地球にとんでもない男がやってきた…
彼は宇宙一の天才的な頭脳の持ち主。
しかし、性格に大きな問題があり、暇になると退屈しのぎにいつもトラブルを巻き起こす。
高校球児・小学生・王女様……国籍・職業・年齢・性別・宇宙人・周囲の者すべてを巻き込んだ彼の計画とはいったい…?
『常に最悪のケースを想定しろ!やつは必ずその少し斜め上をいく!』

>>TVアニメ『レベルE』オフィシャルサイト

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