『ウルヴァリン』小山力也さん&朴ろ美さんインタビュー

2011年1月、マーベルから新たなヒーローが日本上陸だ!TVアニメ『ウルヴァリン』記者会見&小山力也さん&朴ろ美さんインタビュー

 2011年1月7日より、アニマックスで放送予定のTVアニメ『ウルヴァリン』。その放送に先駆け、青山弘監督、ローガン役の小山力也さん、雪緒役の朴ろ美さん(“ろ”は王に路、以下“ろ”で代用)が参加しての記者会見が行なわれた。アニメイトTVでは会見の模様をレポート。

 TVアニメ『ウルヴァリン』は、アメコミのマーベル原作を、マッドハウス、ソニー・ピクチャーズ、アニマックスが手を組みアニメ化するプロジェクトで、2010年10月から放送されたTVアニメ『アイアンマン』に続く第2弾となる。ウルヴァリンといえば実写映画化もされている『X-MEN』の人気キャラクターだが、本作はそのウルヴァリン=ローガンの若き日の、日本での激闘が描かれる。初回放送は2011年1月7日、22時スタートを予定している。


●青山弘監督
「主人公の通称はウルヴァリンですが、本名はローガンと言いまして、斬りつけられても撃たれてもすぐ再生してしまう“ヒーリングファクター”という能力と、アダマンチウムの骨格を持っています。アダマンチウムの爪は拳の間から、肉を突き破って出てきます。本作ではローガンの恋人が、ある日本の巨大な暴力組織の親分の娘で、政略結婚のために連れ去られてしまいます。ローガンがその恋人・真理子を取り戻すために、暴力組織と戦って連れ戻すストーリーになってます。(実写映画の)ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンから比べると少しビックリする(美麗でやや女性的な)ビジュアルになってると思いますが、20代という設定で作っています。『X-men』のウルヴァリンは再生してしまう能力のせいで百何十年と生きてるんですが、そんな彼にもこの年代があった……ということを考えて描いています。彼の爪は映画では3Dだったんですが、アニメでは手描きにデジタル処理をしているので、重さ、さわったら斬れちゃうよという感じが出ていればと思います。ウルヴァリンの能力を随所で見せながら、恋人への熱い愛のため、日本まで来て彼女を取り戻す姿を見て頂けたらと思います。普通恋人が目の前から消えてもなかなか動けないと思うんですが、ローガンはたとえ能力が無くても、殺されても恋人を取り戻しに行くと思うんです。そういうところを見てほしいですね」

●小山力也さん(ローガン役)
「映画などの『X-men』に登場するウルヴァリンよりは若いとのことなので、若く、ヤングウルヴァリンを演じることを気をつけました。まず若々しく。ローガンは恋人を奪われたと感じておりますので、彼女を取り戻すために戦う男の熱さを演じることを心がけています。実は実写版のウルヴァリンを演じているヒュー・ジャックマンの声を、別の作品ですが何度かあててるんです。だから今回ご縁がもらえて大変嬉しいです(笑)。ローガンは恐るべき能力を持っていますが、人間的な心を持っています。戦いの連続で様々な出会いがあり、その中で台詞の端々に覗く、人間らしさを大事にして演じていますので、その人間らしさもアクションと共に見て頂けたらと思います」

●朴ろ美さん(雪緒役)
「雪緒は私にとっても掴みどころがないところがあるキャラクターなんですが、母親が(真理子の父親の)信玄の刺客で、たった一度の失敗で消されてしまったことを恨みに思っています。それ以上は語ってはいけない役どころなので、あとは最終話まで見て頂ければ、色々なことが明かされていくと思います。原作はアメコミなんですが、舞台は日本です。私も最初に映像を見て、アメコミの世界が日本家屋に来ている、なんとも言えないミスマッチ感を感じて、そこも大きな魅力だと思います。真理子という女性は昔の日本人らしい存在だと思いますが、カナダ人のローガンが熱い想いを持って追いかけてくる。熱い想いに国境はないんだなと思います。謎めいた人物がたくさん出てくるので、1話1話噛み締めて楽しめる作品だと思います。最後までぜひ、楽しんでください」


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●ここからはローガン役の小山力也さん、雪緒役の朴ろ美さんに直撃インタビュー

──アフレコは6話まで進んだということで、もう慣れた感じでしょうか。

小山さん(以下小山):まぁね、最初から大丈夫だったよね?

朴さん(以下朴):実は第1話の収録の時は私が舞台の公演を終えたばかりで、喉におっちゃんが30人ぐらい張りついている感じで……もうちょっと年齢を若く、というのを言われました(笑)。そこからのスタートです。


──『ウルヴァリン』は日本を舞台にアメコミのヒーローが活躍する面白い設定ですね。

小山:アメコミの激しいところとスピード感はそのままに、前半はほぼ日本が舞台ですから、日本の伝統的な組織、純日本的な恋人、日本の典型的な怖い親父を相手に戦うというのは、初めての試みなんじゃないかと思います。


──お互いのキャラクターの印象や、演じている様子を教えてください。

小山:朴さんはもうそのまんまですね!いつもあんな革のスーツでね。

朴:いやいやおかしいでしょ!あんな胸元あいてたら(笑)。

小山:いやいやスタイルはまさに朴さんのまんまで。かっこいいなと思って見てるんです。

朴:何がおっしゃりたいんですか! こうやってなんでかこのスタジオでは私をいじってくるんですよ。

小山:朴さんをいじっているとですね、いろんな大先輩がいても自分のペースでできるんです。

朴:そうやって自分の為に私をいじるんです。もしくは現場の空気を上げようとしてるんだと思うんですけど。

小山:朴さんが大好きだからするんですよ。

朴:心から言ってくださいよ(笑)。でも力也さんは本当に優しくて。アフレコが初めてで緊張してる方に、ウィスパーボイスで「あそこのコーヒーがおいしいよ」とか「ささやかなくてもいいよ」と教えてあげたりして、優しいんです。

小山:真ん中には朴さんが“どーん”といるんですけどね。

朴:こうやっていじってくださるわけです(笑)。


──朴さんから見たローガンと小山さんはいかがですか?

朴:もう小山さんもまんまですよ!常にここからギュッと爪が出ている感じでね。

小山:あれ重たいんですね。ひっかくような感じかと思ってたら、もうサーベルが3本ついているような感じで。あれでズッパンズッパン斬るんですよ。

朴:ローガンはすごい肉体だと思うんですけど、力也さんは声帯がすごいです。そこはローガン以上だと思うぐらい、もうガンガン叫んでるんですね。「ウァオ」「ウォウ」しか聞こえてこないくらい。

小山:そんなことないよ、大事なセリフも言ってるよ?

朴:もちろんそうです(笑)。でもテストでは抑えたほうがいいんじゃないって思って、音響監督の三間さんも抑えていいですよって言っても、全開で演じてるんです。あと、ローガンの恋人に一途なところは力也さんにピッタリだと思いますよ……そんな耳まで赤くならないでくださいよ(笑)。

小山:いやいやいや!


──朴さんは、謎の美女を演じる難しさとかはありますか?

朴:この作品の音響監督の三間さんは、ディレクションで事前に種明かししてくれないことが多いんです。各話数で驚きがある方なんですが、今回はかなり意図を言われたんです。12話という短いスパンだと、私の性格だとはっきりわからないと分裂してしまうと思われたのかもしれないですね。でもはっきりと全体の方向性を教えてもらったことで、一本筋を通して演じることができました。アドリブとかでもあまり迷うこと無く。雪緒は無駄なセリフがないと思います。説明もあるので量は少なくないんですが、必要なことしかしゃべりませんね。その状況で必要なことしか話さないので、もし一見必要でないことを話していれば、そこには必ず裏があるんです。だから1話から見直してもらえると“なるほどな!”って思ってもらえると思います。


──役作りは事前に作り込むタイプですか、それとも臨機応変に?

小山:場合によりますね。自分は器用なタイプではないので、事前の準備はしていきます。ただ言い方や節回しを自分で決めてしまうとそこから逸脱できませんから。特に今回のディレクターさんは、何気ない台詞でも距離感や流れを大事にディレクションしてくれるので、素材を読みこんだ上で、表に出るものは決めないようにしています。


──ローガンは恋人に純愛を貫くということで、雪緒はどういうスタンスで関わるんでしょう?

朴:どうなんでしょうね~(笑)。まずは信玄に母親を消されているので、その復讐の炎と家族への想いの熱さたるや、というところですね。雪緒はクールなんですが、そのうちにはマグマがたぎっていると思うので、それが表には出ないように。ただ私はついフレンドリーになってしまうので、ちょいちょいローガンに寄りすぎって言われたりします。

小山:ええ、雪緒もですし、他にも魅力的な女性がたくさん出てきますよ。もちろんローガンは真理子しかないはずなんですが!

朴:おかしな発言ですよ力也さん(笑)。リッキー先輩一途な人だと思ってたのにがっかりですよ。

小山:もちろん僕もローガンも一途なんですけど、それぞれにタイプが違う女性がね。かっこよかったりかわいかったりね。 

朴:リッキー先輩何を言ってるんですか。 


──小山さんもよく番組などでモテていますが、そこはローガンと共通点ですか? 

小山:いえいえとんでもない。僕はただいじられてるだけです。ローガンは真理子だけを見ているんだけど、たまたまいろんな関係性でいろいろ素敵な女性もいますよということです!

朴:(周囲に)本当にすいませんね。

小山:なんであなたが謝るの(笑)。

朴:だって耳まで赤いんだもん(笑)。


──最後に改めて『ウルヴァリン』の見所をお願いします。

小山:今、大人のヒーローって逆に少ないと思うんですね。だからそういう役が演じられて嬉しいんですが、大人の男、大人の恋、大人の戦い、そういったものが渦巻いて、それぞれのキャラクターが色々な想いと裏を抱えて、魅力を発散しています。そうした大人の魅力を感じてほしいですね。

朴:アメコミが日本家屋で暴れている衝撃。その変な違和感が心地良くなってくるのは間違いない作品なので、思いきり浸ってほしいと思います。アクションシーンが何より見所なので、どう戦うかも楽しんでもらえると思いますし、それぞれに何かを抱えて、中途半端な人間もいません。だから清々しいというか、どのキャラかにはシンパシーを感じてもらえると思います。アメコミなのに、日本ならではの男性、女性の価値観が乗っていて、やがて国境とか関係なくなっていくのが、男性にも女性にも楽しめると思います。あと、雪緒の謎もお楽しみに!
(取材・文:中里キリ)

※作品の詳細な情報は公式サイトでチェック!
>>TVアニメ『ウルヴァリン』公式サイト


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ローガン(CV:小山 力也)

ローガン(CV:小山 力也)

雪緒(CV:朴ろ美)

雪緒(CV:朴ろ美)

矢志田 真理子(CV:折笠 富美子)

矢志田 真理子(CV:折笠 富美子)

矢志田 信玄(CV:柴田 秀勝)

矢志田 信玄(CV:柴田 秀勝)

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