実写版・映画『忍たま乱太郎』三池崇史監督スペシャルインタビュー

実写版・映画『忍たま乱太郎』の監督は鬼才・三池崇史氏スペシャルインタビュー ――加藤清史郎へのメッセージ「キミがいたからこの映画は完成できた。大人になって、この映画を観たらビックリするぞ」

 国民的大人気アニメを実写化した映画『忍たま乱太郎』が、2011年7月23日よりいよいよ全国ロードショー! アニメイトTVではその公開を記念して、本作の監督を務めた三池崇史監督にインタビューを行なった。

 監督ならではの視点から、映画の制作秘話や現場でのやり取りなどをお話していただいたので、ここに紹介しよう。

――まず始めに、『忍たま乱太郎』の監督を務めることになったきっかけをお伺いしたいのですが。

三池崇史監督(以下三池):原作者の尼子騒兵衛さんが、僕の作った作品を観てくれていたりもしていたけど、特別なきっかけと言うよりは、タイミングや時期的なものです。『忍たま乱太郎』は何度か実写化しようという動きもあったと思うけど、それを形にしたのが加藤清史郎の存在です。彼が生まれていなければ、そして大河ドラマに出演をしていなければ、何かがズレていたかもしれません。

――加藤君をはじめ、たくさん出演している子役のみなさんとはどんなやり取りを?

三池:子供達にとっては、居心地の良い現場だったと思います。彼らが役者になっていく場所を、提供するという感じでした。でも媚びてもダメなので、衣装合わせの段階からギュウギュウに詰めたり、適度にプレッシャーも与えましたけど。この作品は去年の夏に撮影をしたので、去年の清史郎の姿なんですよね。今会っても変わらないけど、身長はもう撮影した時より伸びてる。そうやってすぐに無くなってしまうものだから、子供は可愛いんです。「大人になって、この映画に出た自分の姿を観たらビックリするぞ」って話もしましたけど、彼らは「適当なこと言ってるな」って思ったんじゃないですか?(笑)。

――現場ではどんな感じだったんですか?

三池:監督用のモニターの周りにくっついてくるんですよ。で、「暑いからくっつくな!」って(笑)。撮影が終わる時に「大事なこと忘れてるぞ」って言ったら、子役が「皆さん、お疲れ様でした」って挨拶をして、「そうだよ、それだよ!」みたいなやりとりもあったし。でも、大人の役者も子役もみんな対等な立場でした。消えてなくなってしまうものではあるけど、そういう現場の空気そのものが自分自身の作品。きっと、次の現場にも繋がっていくでしょうね。

――原作がアニメである作品を映画化されるにあたって、こだわった点などありますか?

三池:あまりないです。例えば、小説の作品を作るからと言って、違いもないです。アニメの場合はアニメのファンがいますよね。だから余計なことはしないで、原作を好きな人たちに許してもらって、その仲間に入る。仲間に入って、作品に愛情を持つことができれば強いんです。そのためには、作品に対するリスペクトも大事です。アニメになる作品の原作を書いている人って、個性が強いので、そこに反発するんじゃなくて、その力を借りちゃう。その力と自分の力をプラスすると、思ってもみないものが生まれてくるので。


 三池監督は、本作の監督を務めることが決まった際、原作者の尼子氏と会ったと言う。「尼子さんの、エンターテインメントに対する好みは明確。“感動の名作にはしないでください”という、たった一つのリクエストだけでした」と語る。

 映画を製作するにあたって、“感動の名作にしない”という発想には驚いたが「こちら意図せずに、見る人がつい感動してしまうならいい。でも、こちらから感動させるような映画作りはしないでください、という意味。“俺、そういうの得意ですね”」と答えたそうだ。

 シャープな切り口と独特の作風で、世界中の映画ファンを唸らせてきた三池監督。彼が新たに挑んだ新境地である本作では、「感動の名作」では得られない「感動」を味わうことができるだろう。

 三池監督が示す新しい「感動」を、その眼に焼き付けて欲しい。

映画『忍たま乱太郎』
2011年7月23(土)から、新宿バルト9ほかで全国ロードショー!
配給:ワーナー・ブラザース映画

>>映画「忍たま乱太郎」公式サイト


(C)2011 実写版「忍たま乱太郎」製作委員会

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