TVアニメ『にゃんぱいあ -The Animation-』リレーインタビュー企画第2弾！GONZO・杉浦仁司プロデューサーにインタビュー!!「究極的な夢はマクドナルドのハッピーセットとANAさんのジェットです」

　ヴァンパイア＋子猫＝にゃんぱいあ──そんなアイデアから生まれたTVアニメ『にゃんぱいあ -The Animation-』が、キッズステーションとGyaO!で放送中だ。

　『にゃんぱいあ』の原作は、yukiusa氏が同人誌として2009年に制作。にゃんぱいあ、独眼竜まさむにゃといったキャラクターの立ったキュートな子猫たちの魅力が評判を呼び、プライズ商品化、商業コミック化を経て、ついに待望のTVアニメ化となった。5分間の短編アニメーションに込められた狙いや苦労について、今回はプロデューサーの杉浦仁司氏にお話を伺った。

　杉浦仁司氏は、株式会社GONZOに所属するプロデューサー。海外・国内での商品化営業や広報などを担当後、劇場版『アフロサムライ：レザレクション』でプロデューサーに。プライズ展開されていた“にゃんぱいあ”に注目し、TVアニメ『にゃんぱいあ -The Animation-』の企画を立案した仕掛け人だ。それでは、インタビューをお届けしよう。

●キャラクターを身近に感じて、好きになってもらうための作品です。

――『にゃんぱいあ』という作品との出会いを教えて下さい。

杉浦仁司プロデューサー（以下、杉浦Ｐ）：僕は元々営業畑にいたんですが、何か作品をやるように会社から言われて、いいコンテンツはないかな…と探すうちに『にゃんぱいあ』に出会ったのが一年ほど前なんです。版元の担当者さんが僕と同じ大阪の方でしたので、会話が成立しやすかったというのがスタートです。

――プロデューサーとして『にゃんぱいあ』を見ていかがでしたか？

杉浦Ｐ：キャラクターの良さももちろんですが、単に絵があるだけでなく、同人誌発なだけに設定やお話も存在していたので上手くまとめればアニメ化できるんじゃないかなと思っていました。さらに、アニメでも声を担当して頂いている声優さんの着ボイスが既に配信されていたこともあり、版元さんもアニメを目標のひとつにされていたので、進めることができました。

――2年前の夏に同人誌として出し始めた作品がもう映像になっているのはスピード感があります。

杉浦Ｐ：去年の夏に、プライズなどで『にゃんぱいあ』の数字がぐっと伸びたらしいんです。そこで一度上がった熱を逃さない意味で、急いで動こうという意識はプロジェクトとしてありましたね。

――吉松監督に依頼された理由ときっかけを教えて下さい。

杉浦Ｐ：『にゃんぱいあ』の太い描線で描く絵の味を活かしてアニメにするにはどうすればいいかを考えていたんですが、以前吉松監督にXbox360用ソフトの『ライオットアクト2』のPVを担当して頂いていた作り方にぴったりだと思ったことと、『にゃんぱいあ』の面白さをショートアニメの中で上手く料理してくださると方だと思っていましたのでお願いしました。

――収録現場をプロデューサーの目で見ていかがですか？

杉浦Ｐ：やはり皆さん上手いな、人気と実力を兼ね備えている皆さんだな、の一言です。音響監督は進藤澄子さんなんですが、あまり緊張しすぎない雰囲気でお願いしてるんです。役者さんも近い世代でお互いのことがよくわかっている皆さんだったので、和気あいあいとした空気がそのまま作品に出てくれればなと思ってます。
序盤で小清水さんに“にんにくラーメンのうた”をアドリブでお願いしたんですが、一話と二話で曲調まで変えてくださって。すごいな、ありがたいなという感じです。それからこれから登場するこうもりを演じる前田希美さんは、モデルであり女優さんなんですが、18歳で声優経験があまりないにも関わらず、難しい役、しかも1人2役をこなしてくれています。

にゃんぱいあ

独眼竜まさむにゃ

毛利くん・小森くん

●2期を実現するために「僕らが頑張らないといけない」

――最近のアニメはDVDやBDのパッケージメディアを売るビジネスモデル中心ですが、『にゃんぱいあ』はキャラクターコンテンツをアピールする媒体に見えます。

杉浦Ｐ：仰る通り、DVDを売って回収するビジネススキームではなく、キャラクターをより身近に感じてもらうための作品です。キャラクターを好きになってもらい、グッズを買って頂くことで制作費を回収していくことが重要です。映像として売ることを中心になるとちょっと作り方が変わってくると思うんですが、今回はキャラクターの魅力と、猫の男の子たちがいっぱいいる空気感みたいなものを大事にしています。

――『にゃんぱいあ』でお気に入りのキャラクターはいますか？

杉浦Ｐ：実はグッズにはしにくい、茶々丸が気に入っています。茶々丸の回はほっとする回なんですよ。原作では実は腹黒い面があるんですが、アニメではにゃんぱいあと、いい兄貴と弟みたいな感じの空気が出ていて好きです。

――2期に期待する声も多いと思いますが、いかがですか？

杉浦Ｐ：それはもちろんあって、スタッフさんや役者さんもみんなやりたいって言ってくださってます。だから実現できるように僕らが頑張らないといけない。見てもらえれば魅力が伝わると思うので、きちんと宣伝して広げていかないといけない。それがうまく回れば当然次に…という話も出てくるので、現在、鋭意努力しているところです（笑）。

――商品展開、企画展開でやってみたいことはありますか？

杉浦Ｐ：究極的な夢はマクドナルドのハッピーセットに採用されること、それからANAさんのジェットに描かれることですね！　それはちょっと高望みしすぎだと思うんですが（笑）。近い話では、商品をきっちりおいてもらうことですね。今はアニメイトさんにも置いてもらってるんですが、より置いて頂ける店舗を広げて行って、一般の方が興味を持ってくださった時に手を伸ばせるようにしたいです。

――近々の展開で一押しのものがあれば教えて下さい。

杉浦Ｐ：一押しは“にゃんぱいあ体操”ですね。あそうにゃつこ＆ニャダインによるエンディングテーマですが、ＣＤジャケットは、監督にあそうにゃつことニャダインをキャラクターとして起こしてもらって、アニメのキャラクターとコラボしてるイラストになってるんです。これが一押しですね。あとは体操をKABA.ちゃんにつけてもらってるので、カラオケで本人映像として流れていますので、みなさんにも体操してもらいたいですね。にゃんぱいあもさらさらの血のほうがおいしいと思うので、みんなもにゃんぱいあ体操でおいしい血になってください、という隠れた意図もあるんです（笑）。

――ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

杉浦Ｐ：騙されたと思って、一度何話か見てください、ですね！　見て頂ければかわいさが伝わると思うので、周りの人にも勧めてもらえればと思います。そうすればキャラクターの魅力も伝わっていくと思います。

＜取材／文：中里キリ＞

>>にゃんぱいあ -The Animation-公式サイト