茅原実里「MINORI CHIHARA LIVE 2011 "SUMMER CAMP 3" 」が開催――3度目の夏の祭典はなんと3DAYS!みのりんのスペシャルな夏、読者の皆さんに残暑お見舞い代わりにお届けしちゃいますっ!!
今年もこの季節がやってきた!一年に一度のフェスティバルとしてすっかり定着した感のあるMINORI CHIHARA LIVE 2011 "SUMMER CAMP 3"。なんと今年は3日間連続の開催である。昨年同様、会場である河口湖ステラシアター付近は"みのりんワールド"一色に染まっており、敷地内の屋台には茅原のバックバンド=CMBによる特製ポップが飾られているなど、とにかく賑やかな様子(ライヴ後はCMBが売り子に!)。また、昨年以上に女子率も高く、客層が確実に広がってきていることを実感させられた。
今回取材にお邪魔した3日目は開演前からあいにくの雨模様だったが、SUMMER CAMPERたちはお構いなしの盛り上がりをみせ、会場は終始大きな熱気で溢れていた。そんな大型フェスティバルさながらの灼熱の一日となったこの"SUMMER CAMP 3"であるが、昨年以上にこだわった演出が組み込まれており、"絶対スペシャルな日にする"という茅原の気合いが伝わってくるかのような実にメモリアルなステージとなったのだった。
●SUMMER CAMPならではの光景&予想外の演出が続々飛び出した前半戦!
これまでにない神聖なムードで幕を開けたこの日。会場時に配られたグリーンのフラッグを揺らしながら迎え撃つファンの大歓声を出囃子に、和太鼓奏者風の羽織姿で静かに登場した茅原は、ステージ中央にそびえ立ったやぐらへと足を進ませ「ハッ!」と一言。そして唐突に<パカパカパカ、ドン! パカパカ、ドン!>と空間を断ち切るかのような和太鼓を打ち鳴らして聴衆の心を惹き付け──「"SUMMER CAMP 3"、最終日、行くよー!」と元気いっぱいにシャウト! 羽織を脱ぎ白のベースボールワンピース姿でどんよりした曇り空を吹き飛ばすかのように最新曲「Planet patrol」をカラフルに歌い上げ、激情的な「愛とナイフ」、エネルギッシュな「Perfect energy」でここぞとばかりにフロアを波立たせていったのだった。
ここで「改めまして、茅原実里です!今日は最終日ということで、来てくれて本当にありがとうございます!」と挨拶。空を見上げながら「もしかしたら私……嵐を呼ぶ女になったのかもしれない……」と落ち込んだ様子を見せながらも、「でも、晴れの日もあれば雨の日もあるということで! こうやってみんなと私たちがいればお天気なんて関係ないさ! 今日も一緒にこの夏一番の思い出を一緒に作りましょー!」とオーディエンスを煽りながら、「書きかけのDestiny」でドラマティックに攻めると、今度はその空気を変えるかのように、フロアに白い光が揺れる中「純白サンクチュアリィ」、「そのとき僕は髪飾りを買う」と聴かせるナンバーを響かせる。
続くCMBによるメタリックなインストナンバーではなんと茅原が間奏から和太鼓で参戦。迫力ある演奏を聴かせたものの、終わった瞬間に「くやし~! 間違えた~!」と叫び脱力した様子(笑)。これほどまでに気合いの入った和太鼓の演奏だが、なぜ今回和太鼓を演奏することになったんだろうか。ここでその理由を改めて話した。
「今回オープニングから和太鼓を叩かせて頂きまして、インストにも参加させてもらったんですけど、今回は2に負けないSUMMER CAMP 3にしたいなということで、舞台監督さんがステージの上にやぐらを組まないかっていう案を出してくれたんです。"じゃあぜひとも太鼓を叩かせてください"とお願いして、SUMMER CAMP 3の本番までの間、ずっと内緒の特訓を続けてきました」と、この日の為に特訓を続けてきたことを明かす。なるほどなんとも彼女らしい。その秘話を披露したあとは、和気藹々としたメンバー紹介へと突入し、いつの間にか長めのブレイクへと入っていくが──「あーいつまでも話していたい! でも、そろそろ歌わないと。じゃないといつまでも話しちゃうから(笑)」と自身にストップをかけるほど、いつにも増して饒舌。 "SUMMER CAMP"ならではのアットホームな雰囲気が自然とそうさせるのか、いつも以上に伸び伸びとした彼女の素顔が見られるのはこの"SUMMER CAMP"の魅力のひとつ。そしてここからは"SUMMER CAMP"の醍醐味=日替わりスペシャル・コーナーへと突入していくが(今年は事前にリクエスト曲を募り、毎日違う3曲を披露)──なんと1曲目の「夏祭り(Whiteberry)」の間奏で先走って歌ってしまい(笑)、「あ~もうストップ~!」と再びイチから演奏することに。客席から「気にするな!」「頑張れ~!」の声が飛び交う中「ごめんね、ごめんね!!! あーもうみんなのリクエストに応えるコーナーなのに、みんなに応援されるコーナーになってる~!」と苦笑い。でも、こんな温かな光景も "SUMMER CAMP"ならではのモノと言えるだろう。
●ライヴも終盤へ。アンコールでは重大発表! そして涙……。
リクエストコーナーを挟んで、ライヴもいよいよ後半戦へ。旗振りソング「Lush march!!」を歌い上げたあとは、エキゾチックな衣装に着替えて色気溢れる「赤い棘のギルティ」(!)、激しいロックを響かせる「Defection」、名曲「Paradise Lost」──といつもとは違った組み合わせの楽曲で一気に畳み掛け、「最後まで一気にいくよ!」と分厚い熱狂を打ち上げていく。キュートでポップな「KEY FOR LIFE」では黄色のサイリウムが揺れる客席に移動し、そのままフロアを歩きながら「Prism in the name of hope」を熱唱と機動的なステージングを演出。続く旗振りソング「Best mark smile」ではオーディエンスを指導しながら弾けとび、本編ラストの「Freedom Dreamer」は会場一体となって大合唱──と、多彩な表情を覗かせながら確固たる歌唱力とエネルギーを持ってフロアをひとつにまとめあげていったのだった。
盛大なアンコールが沸く中、Tシャツ姿で再び登場した茅原たち。まず1曲目は「今年は絶対に歌おうと思った」とキラキラと輝く「ステラステージ」で応える。さらに新曲「purest note ~あたたかい音」(PV撮影も!)、シンガロングナンバー「Contact 13th」とスペシャルな楽曲群でオーディエンスの熱を高めていく中、重大発表のお知らせを。なんと! CMBの単独ライヴ(日時・場所未定)が来年に行われるということ、2011年~12年のカウントダウンライヴ「Minori Chihara Countdown Live 2011-2012」@神奈川県民ホールが決まったということ、10/19(水)ニューシングル「TERMINATED」(TVアニメ「境界線上のホライゾン」オープニング主題歌)の発売が決定したことが続けさまにアナウンスされ、この日最大の声援が会場を揺らす。客席のその喜びっぷりを見て、何度も「ありがとー嬉しいよー」と伝えた茅原は、その感謝の気持ちを全力で届けるかのように、ラストはスタッフ全員総出で「SUMMER CARNIVAL~みのりんサンバ~」→ "太鼓の師匠"田場先生も加わり浴衣姿で「みのりん音頭」と2大お祭りアンセムを華やかに打ち上げたのだった。全24曲、トータル約3時間── "全てがクライマックス"と言わんばかりの盛り上がりを見せながら、"SUMMER CAMP 3"が幕を閉じた。
最後の最後に「本当にどうもありがとうございました! SUMMER CAMP大好きです!」と等身大の気持ちを伝えながらも、幾つもの感情が渦巻いたのか、思わず涙ぐむ茅原。しかし、その涙をぬぐい、マイクを通さず「みんな、だーいすき!」と熱い想いをライトアップされた客席に向かって届け、客席は大きな歓声が沸く。この光景を見て思わず「purest note ~あたたかい音」のリリックが蘇った。<あたりまえに救われているね かけがえない優しさで 胸に響く君の存在が 何度も勇気をくれる 耳を澄まして 顔を上げるんだ 心と心を繋ごう 一緒に >──来年も、きっと。<TEXT:逆井マリ>
>>茅原実里オフィシャルサイト-Minori Chihara Official Website-