「一番くじ 輪るピングドラム」開発者インタビュー後編、「ドキドキワクワク」を大切に!
2012年4月発売予定の「一番くじ 輪るピングドラム」。コンビニエンスストアや書店、ホビーショップ・ナムコなどにて一回600円(税込)で発売予定だ。前編に引き続き、今回も開発を担当したバンプレストのおふたりからうかがった、一番くじの開発秘話をご紹介!
――石井さんが『輪るピングドラム』を始め、アニメが好きなのはすごく伝わってきました。自分が欲しいアイテムを開発するなんて、とても楽しそうですね。
石井氏:そうですね。この仕事を始めてからは、作品を見ながらアイテム化できる要素を探し続けています。以前とはアニメの見方は変わりましたが、楽しんでいることには変わりありません。それに僕はバンプレストに入社する以前は、一番くじを引く側の人間だったので、お客さんの気持ちも理解しているつもりです。コンビニに行くと一番くじの商品が棚に並んでるじゃないですか。そこの商品が魅力的だと、ついつい買ってしまいますよね? 特にA賞というのは見栄えがよくなければならない。ハデさやボリューム感などが重要です。かといって、他の等級の商品も手を抜くことはできません。すべてのお客さんが満足できる商品を目指していますから。
――一番くじのキャッチコピーは「ハズレなし」ですよね。
戸矢氏:そうなんです。A賞もB賞も、それ以外の賞も、すべて並列で「当たり」なんです。今回の「輪るピングドラム」も、ソフビ貯金箱ではなくグラスを狙ってくじを引く人もいます。どの賞を引いても「当たりだった」と感じてほしいのです。
――僕はフィギュアが欲しいです!
戸矢氏:おかげさまで「きゅんキャラ」シリーズは固定ファンがいるので、今回も「G賞」狙いの人もたくさんいると思いますよ。なのでG賞だからといって、開発は手を抜けない。全力で作っています!
――どの賞を引いても喜べるなんて、いい商品ですね。
戸矢氏:一番くじは「お祭り感」を大切にしたいんです。昔は「くじ引き」ってお祭りの屋台くらいでしか引けませんでした。くじをめくる瞬間って、なんだかワクワクして楽しいですよね? あの楽しさを、みんなに日常的に味わってもらいたいんです。めくるときの「ペリッ」という音を聞くだけでテンションが上がるはずです。
――テンション上がります! 神頼みをしちゃったりして。
戸矢氏:また、一番くじの発売日に店頭の行列に並んでいるときも、「自分はなにが当たるかな?」とドキドキしながら並んでくださっているはずです。アイテムだけでなく、そんなドキドキワクワクの感情も含めて「一番くじ」という商品なんです。
石井氏:まったく同じ商品を得るにしても、お金で買うのとくじ引きでもらうのでは、大きく違いますからね。
――かなり奥の深い商品なのですね。恐れ入りました!
戸矢氏:もっと言ってしまうと、一番くじの「くじ券」は、サイズだけでなく、めくるときの音にもこだわって作られているんです。めくるときの音と感触が、人間にとって心地よく感じられるように。
――そうだったんですか? 気づきませんでした。
戸矢氏:実は改良を重ね、現在の「くじ券」は5世代目なんです。社内にはこれを専門に研究しているチームがあります。彼らはより魅力的で気持いい「くじ券」を作る努力をしているので、今度めくるとき、ちょっと注意してめくってみてください(笑)。
――恐れ入りました! 輪るピングドラムの一番くじは、指先に神経を集中させてめくらせていただきます。
戸矢氏:よろしくお願いします! バンプレストは一番くじとクレーンゲームのプライズを作っている会社なので、いつもユーザーの「ドキドキワクワク感」を第一に考えているんです。
――なので商品のランナップも、ワクワクできるアイテムを入れているんですね。
戸矢氏:その通りです。一番くじだからこそ開発できるアイテムも多いです。普通に売られていたら買うまでいかないけど、くじで当たったら持って帰ろうと思ってくれるようなアイテムを考えています。さらに、そんなアイテムを持ち帰って使ってみたら「あれ、これイイじゃん!」と感じてもらえるようなアイテムを揃えていきたいです。
石井氏:今回のD賞「フェイスタオル」は、まさにそんなアイテムです。実際に「ペンギン帽子」の柄のタオルが売っていたら買うかどうかわからないけど、一番くじで当たったら、とりあえず頭に巻いてみるでしょう? そして気に入ってくれたら、次回友達と会うときに持って行って、みんなで「生存戦略ぅー!」って叫びながら遊んでほしいです。
――コンビニで当たったらその場で叫んでみます!
戸矢氏:他のお客さんに迷惑なのでやめてください(笑)。そうそう、コンビニといえば、コンビニのマニュアルに「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」は載っていますけど、「おめでとうございます」という言葉は入っていないらしいです。なのに一番くじをひくと「おめでとうございます」と言ってもらえる場合があります。これってうれしいですよね。当たったお客さんはもちろん、店員さんも「なにが出るかな?」って楽しんでもらってるかもしれません。
――確かに「おめでとう」と言われたことはあります! 一番くじって変わった商品なんですね。
石井氏:今回は4月発売の「輪るピングドラム」を紹介しましたけど、今後も一ヵ月に6種類くらいは出すようにしていきます。他のタイトルも楽しみにしてください。
戸矢氏:店舗によって発売日が異なる場合があるので、詳しくは公式サイトをチェックしてもらうか、モバイルサイト「一番くじ倶楽部」の会員になってもらえれば、発売日などの情報をメールでお届けします。まだ会員になっていない方は、ぜひ登録してください。
──ありがとうございました!
>>一番くじ公式サイト